「木挽町のあだ討ち」は、永井紗耶子の時代小説で、永井の第169回直木三十五賞と第36回山本周五郎賞受賞作。作中では、江戸の木挽町を舞台に、美しい若衆・菊之助による仇討ちの真相が描かれる。今回は、
出演に向け、染五郎は「直木賞も受賞された永井紗耶子先生の『木挽町のあだ討ち』の歌舞伎化に携わることができ、大変嬉しく思います。受賞されたニュースを聞いた当時から、タイトルに“木挽町”と入っていることもありきっと歌舞伎にぴったりだと思っていましたので、出演させていただく僕自身もワクワクしております。齋藤雅文先生はじめ皆さまのお力をお借りしながら、原作をすでにご存知の方にも納得していただける作品を目指してまいりますので、どうぞお楽しみに!」とコメント。
永井は「8歳の時、初めて歌舞伎を見て、こんなにもわくわくするものがあるのかと、感動したことを覚えています。以来、ことあるごとに歌舞伎座に足を運び、芝居に力を貰ってきました。この『木挽町のあだ討ち』は、私の歌舞伎好きを知った編集者からの提案で書き始めました。連載の途中、コロナ禍に入り、芝居が『不要不急』と言われるようになりました。私にとって、芝居はなくてはならないものです。その想いを込めて書いた小説が、こうして歌舞伎座の大舞台で上演されることは、小説家として望外の幸せです。しかも、かつてライターとして取材させていただいた松本幸四郎さんが、市川染五郎さんと親子でご出演いただけるなんて……。客席で手が痛くなるほど拍手をしていた幼い日の自分に、このことを自慢したいです。これまで、この作品を愛し、応援して下さった読者のみなさま、そして、歌舞伎として制作に携わって下さったみなさまをはじめ、多くの方々に、改めて感謝を申し上げます」と思いを述べた。齋藤は「これは世間からはみ出した一癖も二癖もある芝居者たちの『バックステージもの』です。仇討を通して困難に立ち向かう若者を、守り援ける人々の情愛と心意気の人間賛歌。これはそのまま、舞台に命を賭ける我々すべての演劇人の物語です。染五郎さんの青春の証しを歌舞伎座の舞台に、渾身の力で刻み込みたいと思っております!」と意気込みを語った。
「四月大歌舞伎」の上演演目には「木挽町のあだ討ち」のほか、片岡仁左衛門出演の「彦山権現誓助剱」、尾上松緑出演の「無筆の出世」がラインナップされている。公演は4月3日から25日まで。チケットの一般販売は、3月14日10:00にスタート。
松竹創業百三十周年「四月大歌舞伎」
2025年4月3日(木)~25日(金)
東京都 歌舞伎座
「木挽町のあだ討ち」
原作:永井紗耶子「木挽町のあだ討ち」(新潮社)
脚本・演出:
出演:
「『彦山権現誓助剱』杉坂墓所 毛谷村」
出演:片岡仁左衛門 ほか
「無筆の出世」
神田松鯉 口演より
脚本:竹柴潤一
演出:西森英行
出演:尾上松緑、神田松鯉
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2025年4月3日(木)~25日(金)🕵️
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