こまつ座の新作「フロイス」開幕、風間俊介「人間の願いや狂気、業が描かれている」

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風間俊介らが出演する「こまつ座 第153回公演『フロイス -その死、書き残さず-』」が、本日3月8日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで開幕した。

「こまつ座 第153回公演『フロイス -その死、書き残さず-』」より。(撮影:福岡諒祠)

「こまつ座 第153回公演『フロイス -その死、書き残さず-』」より。(撮影:福岡諒祠)

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「こまつ座 第153回公演『フロイス -その死、書き残さず-』」より。(撮影:福岡諒祠)

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「フロイス -その死、書き残さず-」は、井上ひさしの小説「わが友フロイス」でも描かれた宣教師ルイス・フロイスを題材に、井上に師事した長田育恵が執筆した新作。劇中では、戦国時代にキリスト教布教のために長崎にやって来たフロイスと、人々の関わりが描かれる。演出を栗山民也が担当。出演者には、こまつ座初出演の風間をはじめ、釆澤靖起戸次重幸川床明日香久保酎吉増子倭文江が名を連ねた。

「こまつ座 第153回公演『フロイス -その死、書き残さず-』」より。(撮影:福岡諒祠)

「こまつ座 第153回公演『フロイス -その死、書き残さず-』」より。(撮影:福岡諒祠)[拡大]

栗山は「フロイスという16世紀に生きたポルトガル宣教師の物語に、ずっと寄り添っていたひと月でした。その初日を前に、ずいぶんと遠くにいた人が、私たちと同じように思い悩み苦しむその姿を見ているうちに、すぐ隣でおしゃべりをしている人のように思えてなりません」とコメント。

風間は「静粛で、厳粛で、荘厳な空気の中、人間の願いや狂気、業が描かれている作品だと思っています。歴史の中に埋もれていった者達が希望を見出し、求め、進んでいった光とは。歴史に埋もれていった叫びとは。是非、劇場にお越しいただき、受け止めて貰えたら嬉しいです」と期待を語った。

東京公演は3月30日まで。本作は今後、4月5日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール、12日に岩手・奥州市文化会館 Zホール、16日に群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアター、18日に宮城・仙台銀行ホール イズミティ21(仙台市泉文化創造センター)、25・26日に大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演される。

栗山民也コメント

フロイスという16世紀に生きたポルトガル宣教師の物語に、ずっと寄り添っていたひと月でした。その初日を前に、ずいぶんと遠くにいた人が、私たちと同じように思い悩み苦しむその姿を見ているうちに、すぐ隣でおしゃべりをしている人のように思えてなりません。

人や自然をありのままに見つめ信じることで、人は一人じゃないんだと感じます。誰かのために手を差しのべる小さなことが、実は科学技術の輝かしい発展などよりもずっと大切だということを、改めて噛みしめています。戦国という冷酷無残な時代を鏡に写し、そこに現代を重ねたら歴史の深みからどんな光景が映し出されてくるのか、とても楽しみな初日です。

風間俊介コメント

静粛で、厳粛で、荘厳な空気の中、人間の願いや狂気、業が描かれている作品だと思っています。歴史の中に埋もれていった者達が希望を見出し、求め、進んでいった光とは。歴史に埋もれていった叫びとは。是非、劇場にお越しいただき、受け止めて貰えたら嬉しいです。お待ちしています。

川床明日香コメント

無事に初日を迎えることができホッとしています。

あっという間に過ぎていった稽古期間は、お芝居と自分に向き合わなければならない深い時間で、心踊る時間でした。キャスト、スタッフの皆さんがいなければ、ここまで来ることはできませんでした。

関わってくださった全ての方への感謝を忘れずに、そして舞台でお芝居ができる幸せを噛み締めながら毎公演、臨みます。よろしくお願いします。

采澤靖起コメント

世にも恐いものランキング。地震雷火事初日。私の親父は本番前に「肩の力を抜いて頑張ってね」とLINEをくれる温厚な人なので圏外です。初日を迎え、針の穴を通すような稽古の日々が思い出されます。果たしてお客様の反応や如何に。その恐怖と戦いつつ、新鮮な演技に努めれば必ずや何かが届くと信じて舞台に立ちたいと思います。

久保酎吉コメント

戦国時代、布教のために海を渡った宣教師と日本人の三十年にわたる戦いの記録。現代を生きる我々にもつきつけられる大命題がここにある。人間とは何か。神は本当にいるのか。六人それぞれの戦いぶりを、是非、確かめに来て下さい。

増子倭文江コメント

あっという間に初日です。いつもそうなのですが、この日が始まりでもあります。

まだまだ育っていきます。

もっともっと豊かになっていきます。

最後のフロイスのセリフ、「神よ、あなたはそこにいますか?」に向かって

毎日 生き抜いていきます。

よろしくお願いします。

戸次重幸コメント

稽古を重ねる程、あまりに表現する事が多いことに戸惑うこの作品。自分のスキルと台詞一行ごとに向き合ってる感覚は、久しくなかったです。役者として良い意味で苦労してます。その成果を必ず劇場でお見せ致します。

「人間は、愚かな存在」愚かだからこそ、足掻く……。今も昔も変わりません。この作品が、皆様が生きることへの、何かしらの刺激になることを祈って。

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こまつ座 第153回公演「フロイス -その死、書き残さず-」

2025年3月8日(土)〜30日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

2025年4月5日(土)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2025年4月12日(土)
岩手県 奥州市文化会館 Zホール

2025年4月16日(水)
群馬県 高崎芸術劇場 スタジオシアター

2025年4月18日(金)
宮城県 仙台銀行ホール イズミティ21(仙台市泉文化創造センター)

2025年4月25日(金)・26日(土)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

スタッフ

作:長田育恵
演出:栗山民也

出演

風間俊介 / 川床明日香 / 釆澤靖起 / 久保酎吉 / 増子倭文江 / 戸次重幸

公演・舞台情報

読者の反応

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ニイタカプラス"ニイチケ"™️ @niitaka_Plus

㊗️本日東京公演開幕💁🎉

戦国時代にキリスト教布教のためにやって来たフロイスと関わる人たちの物語⛪️
素敵なセットも見どころです👀

#東北 では、なんと2か所で開催✨
4/12(土)#Zホール
4/18(金)#イズミティ21

https://t.co/n1lhOl2bnW

この機会を絶対にお見逃しなく🙇 https://t.co/DZf8ZlUzZ6

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