本書の内容

―今世紀半ば、90億人に増える世界の人々の食料を、いかにして確保するか。
ナショナル ジオグラフィックの人気シリーズ「90億人の食」で、特に反響のあった特集5本をまとめて1冊にしました。

サイズを本誌より大きいA4判 とし、ナショジオの写真とテキストを大きな誌面で楽しめる1冊です。

身近な食べ物の話題から世界の食料事情まで、さまざまな角度から食の未来に迫ります。

食の未来を考える(画像クリックで拡大)

世界の食の未来

南米ペルーのアンデス山中で、イモを育てているエステラ・コンドル。収穫物のうち5種類のイモは市場で売り、「マシュア」と呼ばれる黄色いイモは自宅で調理して食べる。開発途上国では、彼女のような小規模農家が食料供給の大半を担っている。



米国に広がる新たな飢餓



次世代の緑の革命

乾燥に強いトマトを探せ
米国のドナルド・ダンフォース植物科学センターでは干ばつに強いトマトを見つけるために、苗を植えてから18日後に水やりの量を減らし、3種類の画像を使って苗の変化を観察した。



食を支える未来の養殖

急成長する養殖業
魚介類の需要が拡大の一途をたどり、海では乱獲が問題になるなか、世界の養殖業はここ数十年で急成長を遂げた。今では養殖が魚介類の配給の半分近くを支えている。



肉を食べるジレンマ

テキサス州オースティンの料理店フランクリン・バーベキューで、牛の肩バラ肉に舌鼓を打つオードリー・ブッシュウェイとスティーブン・ボイルズ。二人はアリゾナ州からやって来て、朝8時から並び、正午にようやく食事にありついた。