人体冷凍保存を決意するまで
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ジェームズ・ハイラム・ベッドフォード(画像はこちら)は1893年4月20日に、米マサチューセッツ州ピッツフィールドに生まれました。
彼の人生は教育と冒険に満ちたものでした。
4歳のときに命を脅かすジフテリアにかかり、数週間におよぶ闘病生活を送りました。
回復後は勉学に励み、名門カリフォルニア大学バークレー校で心理学や教育学を学び、のちに高校教師をしながら、教育学の博士号を取得します。
ジェームズの専門は職業訓練とキャリア開発であり、この分野に関する著書をいくつも出版しました。
彼は1938年の取材で、こう語っています。
「多くの若者が未来に対して疑念や悲観、不安を抱えています。私はそれを少しでも和らげたいのです」
ジェームズは若者たちの将来を支援する一方で、世界中を旅して回りました。
アフリカでサファリを楽しんだり、南米の熱帯雨林を探検したり、ヨーロッパ各地を飛び回ったりと、冒険心旺盛な人物でした。
彼は順調な人生を送っていましたが、70代になってついに病に冒されます。
末期のがんでした。
がんは肺へと転移し、もはや治療は不可能で、余命いくばくもない状態だと医師に宣告されます。
ジェームズは自らの人生の旅が終わることを受け入れたくなかったのでしょう。
彼は当時まだほとんど認知されていなかったある革新的な技術に望みを託そうと考えました。
それが「人体冷凍保存」です。