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 森の見張り櫓を横目に見てレギアスへの街道を駆けていく。

 早速、昨日と同じ手順ではぐれ馬を狩り始めた。

 無論、オレ自身にはフィジカルエンチャント・アクアで器用値を底上げしてある。

 更に魔法攻撃にも有利なようにメンタルエンチャント・ダークで知力値も底上げしておいた。


 そして肝心の残月だ、

 フィジカルエンチャント・アースで生命力を底上げ。

 フィジカルエンチャント・ウィンドで敏捷値を底上げ。

 これでかなり優勢に戦えるだろう。


 これに加えてヘリックスと黒曜だ。

 それぞれフィジカルエンチャント・ファイアで筋力値を底上げしておいた。

 彼等には攻撃面で期待する所大である。


 呪文の大盤振る舞いだが、それだけの効果は十分にあった。

 はぐれ馬との対戦では関節技で止めを刺す事が多かったが、馬上にいたまま仕留めている。

 オレは何をしていたか。

 呪文で足止めだけしてました。

 本来、サモナーらしい戦い方はこうであるべきなのだろう。

 でも少し寂しい気もする。



 今日は昨日よりもいい感じではぐれ馬が見つかっている。

 コール・モンスターの呪文で3頭連続、誘導に成功していた。

 そしてその3頭目を狩った所で望んでいたインフォも来ていた。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『残月』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 残月がようやくレベルアップした。

 残月のステータス値で既に上昇しているのは敏捷値だ。

 任意ステータスアップは筋力値を指定する。



 召喚モンスター 残月 ホースLv3→Lv4(↑1)

 器用値  7

 敏捷値 21(↑1)

 知力値  7

 筋力値 21(↑1)

 生命力 23

 精神力  7


 スキル

 踏み付け 疾駆 耐久走 奔馬 蹂躙 蹴り上げ



 残月の場合、理想に近い成長ができそうな気がする。

 いい感じだ。


 そして次のはぐれ馬を呼び寄せる。

 こいつ相手には関節技の出番はなく、オレの呪文による攻撃も要らなかった。

 残月が体当たりではぐれ馬を転がしてしまい、前脚の蹄で踏み抜いたからだ。

 しかも連続で。

 そこにヘリックスと黒曜の連続攻撃が加えられてはぐれ馬のHPバーが消滅した。

 残月のレベルアップによる戦力向上はなかなか凄いような気がする。



《只今の戦闘勝利で【土魔法】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヘリックス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 残月がレベルアップしたばかりだというのにヘリックスもレベルアップだ。

 ステータス値で既に上昇しているのは筋力値だった。

 任意ステータスアップは器用値を指定する。



 召喚モンスター ヘリックス ホークLv3→Lv4(↑1)

 器用値 11(↑1)

 敏捷値 22

 知力値 19

 筋力値 12(↑1)

 生命力 11

 精神力 12


 スキル

 嘴撃 飛翔 遠視 広域探査 奇襲 危険察知



 うむ。

 数字の並びはいいんだが、オレみたいに平らになり過ぎるのも程々にした方がいいのか?

 とりあえずステータス値の最低ラインを12にキープしてから考えよう。



 もう時間は午後2時を過ぎた。

 コール・モンスターで次のはぐれ馬を誘導しようかと思っていたら。

 あっちから来てくれました。

 こっちは呪文で再度強化したばかりである。

 いいタイミングで来てくれたな。

 そして今までの手順で戦いを挑んだ。




 おかしい。

 この魔物はおかしい。

 そう気が付いたのは戦い始めてすぐだった。

 残月の体当たりが弾かれたのだ。

 魔物の方もHPバーが削れたのは見えたが大したものではない。

 1割も減っていなかった。

 その一方で残月のHPバーは2割近くまで減っている。


 何で?

 まさか、こいつは。

 【識別】して確認してみたらやっぱりだ。

 なんだって【識別】し忘れた時に限ってこんな奴が出てくるんだ?



 暴れ馬 Lv.4

 魔物 討伐対象 アクティブ・激昂状態



 はぐれ馬と違う。

 明らかに違う。

 そしてそのHPバーだが徐々に回復しているように見えるのは気のせいか?

 これまた厄介そうな奴だ。


 オレのMPバーはさっきまで豪勢に使っていた影響で半分を割り込んでいた。

 HP回復にはポーションを使ってMPの消耗を抑えておいて本当に良かった。

 多少であるが呪文に余裕ができている。


 だがこの暴れ馬を相手にするとなると、長期戦は厄介なようだ。

 HPバーがいつの間にか全快しかけている。

 一気呵成に攻め切る方がいい。


「フィジカルエンチャント・ファイア!」


 用意してあった呪文は残月に使った。

 互いに体当たりをするのに対抗するためだ。

 ヘリックスと黒曜の牽制攻撃をまるで気にせず、暴れ馬が残月に体当たりを仕掛けてくる。

 先刻のように弾かれる事はなかった。

 互いに与えるダメージは五分五分、いや僅かに残月に不利のようだ。

 次の呪文を選択して実行しながら暴れ馬の挙動を観察する。

 くそっ。

 乱れがない。


 何度目かの体当たりで互いに森の中に突っ込んでしまう。

 木の根元にでもぶつかってくれたら、という願いは半分だけ叶えられた。

 森の中の木が一本、倒れていく様子が見える。

 あの暴れ馬がやったのか。

 少しでもダメージがあるといいのだが。


 オレを乗せた残月が街道に出る。

 そして暴れ馬はオレ達に体当たりを仕掛けてきた。

 こちらも駆けながら回避すると併走状態になって互いに体当たりを仕掛けあう。


「ファイア・ヒール!」


 残月のHPバーは9割ほどにまで回復する。

 そして僅かながらHPバーが徐々に回復してくれている。

 こうなったら長期戦だ。



 レギアスの村の手前で反転し、併走状態が続いていた。

 暴れ馬も残月もHPバーは半分近くにまで減っている。

 オレのMPバーは2割に迫ろうとしていた。

 さすがに消耗が激しい。

 オレ自身に掛けてあったフィジカルエンチャント・アクアを効果を継続させるようにかける。

 残月にも同様にフィジカルエンチャント・アース、フィジカルエンチャント・ウィンドの呪文をかけた。

 そして残月のHP回復にダーク・ヒールの呪文をかける。

 残月のMPバーが一気に半分近くまで減ってしまう。

 あまり使いたくはなかったが、ここは仕方が無い。


 そろそろ限界だ。

 勝負を仕掛けるべきか。

 だがこの暴れ馬、なかなか隙を見せない。

 連続で攻撃を仕掛けるしかない。


「ストーン・バレット!」


 至近距離から暴れ馬の頭に呪文を直撃させる。

 続いてヘリックス、黒曜と暴れ馬の頭目掛けて突撃を敢行した。

 時間差で残月も体当たりする。

 ようやくバランスを崩した暴れ馬が街道を外れて足場を失ったようだ。

 派手な土煙を上げて転んでいく。

 だが仕留め切った訳ではない。


 残月を反転させて暴れ馬に肉薄する。

 起き上がろうとする暴れ馬の脚元にヘリックスと残月がそれぞれ攻撃を仕掛けている。

 そのお陰で貴重な隙が生まれた。

 暴れ馬の腹目掛けて残月の前脚が踏み下ろされる。

 残月の蹄が深くめり込んで行った。

 ようやく暴れ馬のHPバーが大きく減ったようだ。

 オレも遅れまいと残月から降りて暴れ馬に迫る。

 隠し爪を両手に各々握りこんで暴れ馬の喉元を殴りつけた。

 僅かながら皮に突き込むと、引っ掻くようにして傷を大きくしていく。

 そして膝を喉元に落とす。

 あとは殴り続けるだけだ。


 どうにか倒しきった所で色々とインフォが来てました。



《只今の戦闘勝利で【打撃】がレベルアップしました!》

《【打撃】武技の肘打ちを取得しました!》

《【打撃】武技の振打ちを取得しました!》

《技能リンクが確立しました!取得が可能な魔法スキルに【雷魔法】が追加されます》

《技能リンクが確立しました!取得が可能な魔法スキルに【木魔法】が追加されます》

《只今の戦闘勝利で【精神強化】がレベルアップしました!》



 いやいやいやいや。

 どこから突っ込んでやればいいんだ?

 少し落ち着け。


 まずは現状を確認するんだ。

 分析をするにはデータが必要だろう。

 ステータス構成、それにスキル構成一覧を表示した仮想ウィンドウをそれぞれハードコピーする。

 インフォの内容をメモに貼り付けて一緒に保存。

 落ち着け。

 まずは暴れ馬に剥ぎ取りナイフを突き立てて落ち着け。



【素材アイテム】暴れ馬のコードバン 原料 品質C+ レア度4 重量5

 暴れ馬の尻部分の皮。非常になめらかでしっとりとした質感がある。

 鏡面のような光沢も特徴で、その美しさからも高値になり易い。

 残念ながら農耕馬のコードバンよりも品質・希少性ともに価値は低い。



【素材アイテム】暴れ馬の肉 原料 品質C+ レア度3 重量2 

 暴れ馬の肉。しっとりとした肉質であるが脂はやや少ない上質な肉。

 滋養に富む事で知られる。



 悩みの種が増えてるじゃねえか。

 もうサキさんに防具の作成依頼をしちゃっているのにもっといい皮が入手できたとは。

 ああ、でもまだ先約のお客さんの分もあるんだっけ。

 どうする、どうする?

 頭が混乱していてまともに考えが纏まらない。



 やれる事はさっさとやろうか

 剥いだアイテムを《アイテム・ボックス》に放り込んでおく。



 落ち着け。

 次だ。

 雷魔法に木魔法だ。

 どうする?

 当然、取得しよう。

 今更だ。

 どちらも取得するのに必要なボーナスポイントは3だ。


 雷魔法を取得して有効化する。



《称号【呪文目録】を得ました!》



 えっと。

 何が起きているんですか?


 さっきと一緒の手順で行こう。

 データになりそうな仮想ウィンドウをハードコピーしながらスキル取得画面も開いておく。

 雷魔法の呪文も気になるが、木魔法の取得を先にしておこうか。


 木魔法を取得して有効化する。



《技能リンクが確立しました!取得が可能な補助スキルに【高速詠唱】が追加されます》



 やめて。

 これ以上、悩みを増やすのはやめて。


 一種の錯乱状態に陥っていたのかもしれない。

 乾いた笑い声を聞いたような気もする。

 誰だ、笑ってる奴は。

 オレか。


 仮想ウィンドウの取得画面には高速詠唱の取得画面が写っている。

 必要なボーナスポイントは6か。

 現在、オレの持っているボーナスポイントの残りは9だ。






 いつの間にかボーナスポイントの残りは3になっているようだが。

 不思議なこともあるものだ。

 どこの誰だよ、【高速詠唱】を取得して有効化したバカは。

 本当に仕方がない奴だな。



 落ち着け。

 ここは落ち着け。

 肩に止まったヘリックス、左腕に止まった黒曜を愛でながら落ち着こう。

 残月もオレの傍に佇んで頭を寄せてくれている。

 やさしいな、君達。


 再度、さっきと一緒の手順でデータを残しておく。

 ステータス構成、それにスキル構成一覧を表示した仮想ウィンドウをそれぞれハードコピー。

 インフォの内容をメモに貼り付けて一緒に保存。

 機械的に済ませていった。


 ちょっと落ち着きたいので、一旦レギアスの村に入ろうか。

 いや、いつの間にか森の見張り櫓が目前に見えていた。

 ここからなら師匠の家の方が近い。

 一旦、師匠の家に行く事にしよう。




 師匠の家の前で残月から降りて一息ついた。

 家の一番高い場所から師匠のマギフクロウがオレを睥睨しているように見ている。

 その隣に黒曜が並んで止まった。

 さすがにフクロウ同士、仲が良い。

 その一方で鷹のヘリックスは残月の鞍の上に止まって彫像のように動こうとしなかった。

 その光景を見ていて少しだけ和んだ。



 さて。

 呪文の確認をしようか。


 雷魔法の呪文リストを仮想ウィンドウで表示させる。



 エレクトリシティ(雷魔法)

 マグネティック・コンパス(雷魔法)

 パラライズ(雷魔法)



 呪文は氷魔法と同様に3種だ。

 やはりエンチャント系の呪文はない。


 エレクトリシティは手に触れるか、かざす距離で使う雷撃魔法だ。

 ダメージは与えられるようだが、与えられるにしても小さいだろう。

 まあレベル1の呪文だしな。


 マグネティック・コンパスは文字通り方位磁石の役目を果たす呪文だった。

 まさにちょっとした便利呪文だ。


 そして最後のパラライズ。

 対象単体を麻痺させる事を目的とした呪文だ。

 ダメージは殆ど与えられないが、対象がレジストに失敗すると一定時間麻痺することになるらしい。

 行動不能の間はやりたい放題にできる訳か。

 但し射程距離は微妙に短いようである。

 賭けの部分はあるが、決まったらその効果は大きいだろう。



 では次に木魔法だ。



 ブランチ・バインド(木魔法)

 グロウ・プラント(木魔法)

 ルート・スネア(木魔法)



 呪文はやはり3種だ。

 そしてエンチャント系の呪文はない。


 最初にブランチ・バインド。

 術者の手から枝葉が伸びて対象を拘束する呪文だ。

 やや使用できる範囲が狭いものの、拘束圧力で多少はダメージも与えられるようである。

 何より行動の自由をある程度制限できるのは大きい。


 次にグロウ・プラント。

 文字通り植物等を強制的に成長させる呪文だ。

 どの属性にもちょっとした役に立つような呪文があるのだが、木属性ではこれがそうなのだろう。

 生産職のファーマー要らずになりかねやしないか?これ。


 最後にルート・スネア。

 地面に根で輪を作って転がす呪文である。

 罠呪文だ。

 しかもお笑い系のいたずらレベルの奴だろう。

 この呪文が決まった所を想像すると少し可笑しくなる。

 だが奇襲でこんなのが仕掛けられたらお笑い所ではあるまい。

 これは使いようによっては大きな武器になりそうだ。

 射程範囲がやや広いのもいい。



 よし、次だ。


 称号の呪文目録はいくら目を凝らしても何も情報がとれない。

 これは他の称号も同様だし仕方が無いか。


 最後に高速詠唱なんだが。

 文字通り、呪文詠唱の速度を高速化する補助スキルだ。

 レベルが上がればそれだけ呪文が完成する時間が短縮される事になる。

 これは使える。

 レベルアップしたら大きなアドバンテージになるだろう。

 でもね。

 大会までに果たしてどこまで成長できるものなんだろうか?



 そして雷魔法に木魔法、呪文目録の称号を得た事の意味、それに高速詠唱を拾った条件は何だったのか。

 前に氷魔法が取得可能になったのも条件は良く分からなかった。

 うっすらと、属性魔法のレベルが4を越える事が条件のように思える。

 だがそれだけではない。

 タイミングが合っていないのだ。


 オレなりに予想する条件をまとめてみるとこうなる。



 氷魔法=水魔法レベル4+風魔法レベル4+???


 雷魔法=風魔法レベル4+土魔法レベル4+???


 木魔法=水魔法レベル4+土魔法レベル4+???



 そう、どうしても何か別の条件が加わっているように思える。

 そして称号の呪文目録と高速詠唱になるともうお手上げだ。

 何がどうなっているんだか。


 他にも恐らく確実な事もある。

 火魔法がレベル4になった時、他の属性との間に似たような事が起きるだろう。


 あと3つ、あるのか。

 ありそうだよな?

 いや、きっとある。


 取得するのにボーナスポイントがあと9必要って事になる。

 もうね。

 まあ今更なんですけど。



 師匠の家に入って地下の作業場に行く。

 何をするかと言えば装備の新調をするためだ。

 やはりロッドがあった方がいい。

 今日の暴れ馬との戦いでも間合いの差は歴然であった。


 今日購入した角材を削って棒状に加工していく。

 10分ほどで概ねの所まで削ったら、あっという間に仕上げだ。

 長さを切り揃える。

 52インチ、には拘らず、使いやすそうな長さにした。


 ここから先は少し手を入れたい。

 フィジカルエンチャント・アクアで器用値を底上げする。

 MPバーは2割もないが、ここはケチっていい所ではない。

 手でしごいて滑らかな感触になるように細かく調整していく。

 ここを妥協なしだ。

 何度も手の感触で平滑さを追求していく。

 ヤスリで細かく調整した。

 おっと。

 フィジカルエンチャント・アクアの効力が途切れたので追加で呪文を使う。

 どうせならいい作品にしたい。

 そうやって出来上がったのがこれだ。



【武器アイテム:杖】カヤのロッド 品質C レア度2

 AP+2 M・AP+3 破壊力2 重量1 耐久値80

 殴ることも魔法発動もできる武器。

 適度に弾力があり手に持っても滑り難いので扱いやすい。

 風合いが美しい一品である。



 微妙にレイナが作ったものに比べて品質が低いようだ。

 耐久値もやや低い。

 ただの棒なのに差が出ているな。

 一応、短縮再現ができるよう記録しておこう。



 次だ。

 作業台に併設の棚から傷塞草の入った麻袋を持ち出した。

 採集して溜まっていた傷塞草を保管しておく。

 ついでにポーションを補充して回復丸も2個作成した。


 どうにか作業もこなせるようだ。

 結果も上々である。

 少し落ち着きを取り戻しただろう。


 棚の中からロジンが入った壺を持ってくる。

 ここの棚にあるものは、師匠が使って良いと許可を出していたからな。

 少し使わせて貰おう。


 カヤのバチ2本とさっき切り落とした棒の余りを使って少し悪戯をするつもりだ。

 椅子の部材を作るのと同じく接ぎ手で繋げる。

 そうやって出来上がるのは何かと言えばトンファーだ。


 何故か。

 トンファーの本質が武器を振るう相手を想定した武具であるからだ。

 空手の型をそのままに、手で握って持つだけで使える。

 全てに当てはまる訳ではないが、基本的に空手において攻撃と防御を補うための武器なのは間違いない。


 そしてトンファーの有効性だが、実は意外なほど実戦向けの武器なのである。

 日本国外に持ち出され、最初に普及したのは警察や治安維持部隊だ。

 数々の暴動鎮圧でその威力は発揮されている。

 いや、発揮され過ぎてアメリカでは「暴力的な装備」として使用が禁止されたほどなのだ。

 その一方で銃はいいのか。

 そういうツッコミは誰もが抱くだろうが、これが事実である。 



 おっと。

 接ぎ手だ接ぎ手。

 ロッド部分そのものの強度をあまり損なわないように組み立てなければならない。

 単に穴を開けて、そこを接着剤だけで組むのは危うい。

 楔止めで空隙を埋める形で接合部は補強しよう。


 2本分の作業そのものはすぐに済んだ。

 これも作業工程を記録しておく。

 念のため、放置して接合部を養生させておく事にした。

 本当は固定器具か何かで少し締めておきたいんだが。

 少なくとも今すぐこの武器を使うのは控えねばなるまい。


 木工ついでにもう一本、カヤのロッドを作っておく。

 まあ予備として《アイテム・ボックス》に入れておくためのものだ。

 角材が一本残ったが、2階のベッドがある部屋に作ったばかりのトンファーと共に置いておく。


 これでいいか。

 それにしても木工技能はいいな。

 色々と作成するのは楽しい。

 いずれは護鬼に使わせる矢も自前で作れるようにしよう。


 カヤのロッドに持ち替えて再び狩りに出る。

 時間はそろそろ午後5時だ。

 少し早いけどレギアスの村で夕飯にしてもいい。

 そしてサキさんに皮の件で相談が出来たらいいんだが。

 なんにせよ移動するとしよう。

主人公 キース

種族 人間 男 種族Lv7

職業 サモナー(召喚術師)Lv6

ボーナスポイント残3


セットスキル

杖Lv6 打撃Lv4(↑1)蹴りLv4 関節技Lv4 投げ技Lv3

回避Lv3 受けLv3 召喚魔法Lv7

光魔法Lv3 風魔法Lv4 土魔法Lv4(↑1)水魔法Lv4

火魔法Lv3 闇魔法Lv3 氷魔法Lv1 雷魔法Lv1(New!)

木魔法Lv1(New!)

錬金術Lv4 薬師Lv3 ガラス工Lv3 木工Lv3

連携Lv6 鑑定Lv5 識別Lv6 看破Lv1 耐寒Lv3

掴みLv5 馬術Lv5 精密操作Lv6 跳躍Lv1

耐暑Lv3 登攀Lv3 二刀流Lv2 精神強化Lv2(↑1)

高速詠唱Lv1(New!)


装備 カヤのロッド×2(New!)雪豹の隠し爪×3 野兎の胸当て+シリーズ

   雪猿の腕カバー 野生馬のブーツ+ 雪猿の革兜 背負袋

   アイテムボックス×2


所持アイテム 剥ぎ取りナイフ 木工道具一式(New!)


称号 老召喚術師の弟子、森守の証、中庸を望む者

   呪文目録(New!)


召喚モンスター

ヴォルフ ウルフLv5  お休み

残月 ホースLv3→Lv4(↑1)

 器用値  7

 敏捷値 21(↑1)

 知力値  7

 筋力値 21(↑1)

 生命力 23

 精神力  7

 スキル

 踏み付け 疾駆 耐久走 奔馬 蹂躙 蹴り上げ

ヘリックス ホークLv3→Lv4(↑1)

 器用値 11(↑1)

 敏捷値 22

 知力値 19

 筋力値 12(↑1)

 生命力 11

 精神力 12

 スキル

 嘴撃 飛翔 遠視 広域探査 奇襲 危険察知

黒曜 フクロウLv4

ジーン バットLv4  お休み

ジェリコ ウッドゴーレムLv3  お休み

護鬼 鬼Lv1  お休み

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