パーソルテンプスタッフの営業プロセスにテクノロジー活用を

2025年2月14日(金)11時0分 PR TIMES STORY

パーソルグループでは、中期経営計画2026において目指すべき方向性として「テクノロジードリブンの人材サービス企業」への進化を掲げ、グループの各事業・サービスがテクノロジー活用の取り組みを加速させています。

「テクノロジードリブンの人材サービス企業」の実現に向け、パーソルグループの事業やサービスにおいてテクノロジーの実装・活用を強化するべく組成されたのが「CoE(Center of Excellence)」。今回は人材派遣事業を手がけるパーソルテンプスタッフが挑む「営業モデルの整理・確立」へ向けたプロジェクトに伴走する3人のCoEメンバーにインタビュー。プロジェクトの魅力やおもしろさ、将来の展望などについて聞きました。

パーソルホールディングスが運営するWebメディア「TECH DOOR」では、パーソルグループ内で取り組んでいるITプロジェクトを紹介しています。本記事と併せてぜひご覧ください。

営業基盤導入プロジェクトから、「営業モデルの整理・確立」へ向けたプロジェクトにピボットした理由

—「営業モデルの整理・確立」へ向けたプロジェクトは、どのようなプロジェクトなのでしょうか?

吉﨑:人材派遣事業を手がけるパーソルテンプスタッフは、パーソルグループ全体の売上の約半分を占めるグループの中核企業というべき存在です。しかしながら、その規模の大きさゆえ、営業プロセスにおけるデータやテクノロジーの活用という面ではまだまだできることが多い状態でした。

このプロジェクトは、2024年4月から、パーソルホールディングスのCoEが、パーソルテンプスタッフの首都圏の一部部署で導入済みだったCRM*1、SFA*2活用の輪を全国の営業部署に広げ、顧客情報の一元管理やパイプライン管理*3、既存の営業システムとの連携を最適化し、データ活用から顧客のニーズやシーズにもう一歩踏み込んだ形での課題解決や支援の実現を図る取り組みとしてスタートしました。

*1 CRM:Customer Relationship Managementの略。顧客情報や顧客とのやりとりを一元的に管理するツール

*2 SFA:Sales Force Automationの略。営業活動の効率化や最適化を目的とした営業支援ツール

*3 パイプライン管理:業務プロセスを可視化して分析・改善するマネジメント手法。営業活動においては、顧客の獲得から契約締結までの各段階を管理することを指す

—システムの見直しがメインだったわけですね?

吉﨑:はい。当初は営業の基盤となるシステムの構築が主なミッションだったのですが、システム開発の前段としての、営業モデルや営業チャネルについての見解が関係者間でまとまりきっていない状況であることがわかりました。

今後どのような営業体制を構築すべきか、合意形成が不十分なままツールを導入したところで成果の最大化は望めません。プロジェクトのキックオフから間もなく、この問題に気付いた私たちは、営業部門の各責任者に対し「ツール導入の前に、一緒に営業戦略を明確にしましょう」と声をかけ、戦略策定に不可欠な営業モデルの構築に取り組みはじめました。

—なるほど。本プロジェクトにおけるそれぞれの役割を聞かせてください。

吉﨑:私はパーソルテンプスタッフの関係者を巻き込み、課題解決を遂行するプロジェクトマネジャーを務めています。

今枝:私は主にCRMやSFAと呼ばれる顧客基盤や営業基盤の整備と、これらの基盤を活用するための業務設計の見直しなどを担当しています。

豊田:私は基盤づくりの前段階にあたる、営業戦略とそれに紐づく施策立案に必要な市場ポテンシャルの算定や、注力エリアの抽出、営業モデルの設計などに取り組んでいます。

吉﨑:それぞれの強みを活かしながら、力を合わせ、営業部門やデジタル部門の責任者たちと議論を重ね、営業戦略立案という大きな目標に立ち向かっています。

—そのような役割分担を踏まえ、どのようなプロセスで営業モデルを組み立てていったのですか?

吉﨑:まずは営業管掌の3名の役員と営業企画の本部長、デジタル戦略の担当役員が顔を揃える会議体を立ち上げるところからはじめました。それぞれが目指すゴールや立場の違いからくるアプローチ方法をクリアにし、詰めなければならない議題を明らかにするためです。

豊田:営業モデルを設計するにしても、ステークホルダー間での認識合わせが必要なのは言うまでもありません。現在は定期的なミーティングが功を奏し、営業モデルをはじめ、営業体制や営業プロセスについての具体的な議論に踏み込めるようになりました。

今枝:私はプロジェクト中盤から参画したのですが、吉﨑さん、豊田さんを中心に議論の土台を整えていただけたので、CRMやSFAをいかに業務プロセスに組み込むべきか、関係者のなかでの解像度が上がった印象があります。

吉﨑:今後は施策の精度を高めていきたいと考えています。CRMやSFAの全国展開に向けて本腰を入れるのは来期以降になる見込みです。

営業モデルの整理・確立に立ちはだかる、さまざまな困難

—今後どのようなプロセスを踏むことになるのでしょう?

吉﨑:営業モデルをカタチにするまでのステップは4段階あると考えています。

   ①   営業チャネルの設計と顧客ステータス管理による体制構築

   ②   セグメント設計とスコアリングによる顧客優先度の選定

   ③   蓄積すべきデータの見直しと最適化

   ④   システムの仕様策定と導入

現在は、①②の材料がそろい、最終議論に取り掛かるところです。

豊田:営業チャネルの設計に携わる立場として取り組んでいるのは、ホットな市場を可視化し、営業リソースをどのよう振り分ければ、どの程度の受注が見込めるかを割り出し、さらに産業別、顧客別、都道府県別で検討を加えて議論を深めるための材料を提供することです。

—どのような点が難しいのですか?

 豊田:分析データに制約があることですね。現状取得できているデータもあれば、取得できていないデータもあります。推測に推測を重ねても精度は出せませんから、信頼できるエビデンス集めは重要だと考えています。

—新たな営業基盤が整えば、そうした苦労はなくなるわけですね。

豊田:そうですね。その点は、今枝さんが設計している営業基盤の整備にも関わってくるところなのですが、今後は集めるべきデータを精査して、苦労せずとも必要なデータが集まるような仕組みをつくるのも、私たちの大切な役割です。

—今枝さんは、どのような難しさを感じていますか?

今枝:このプロジェクトには立場を異にするステークホルダーが関わるため、最適な落とし所を探るのはなかなか一筋縄ではいきません。とはいえ、われわれCoEが理想論から逃げてしまっては、あるべき姿の実現は遠のくばかりです。現実は現実として踏まえつつ、パーソルテンプスタッフにとっての理想の未来を描き、実現に向けてプロジェクトを進めるのは難しくもあり、やりがいのある仕事だと感じます。

戦略の実行精度を高めるために、大切にしていることとは?

—みなさんが担っている役割の大きさがよくわかりました。この責務を果たすために大事にしていることがあれば教えてください。

吉﨑:先ほど今枝さんが言った通り、CoEが理想を掲げ続けることでしょうか。もしプロジェクトが苦境に陥ったとしても、立ち戻る場所があれば解決の糸口がつかめるからです。

今枝:私は恐れず自分の見解を述べるようにしています。もちろん営業のプロを前に、営業について語るのは気が引ける部分があるのですが、勇気を持って考えを伝えることによって、議論が活性化したり、新たな切り口が見えたりすることがあるからです。もちろん「それはちょっと違うのでは?」といわれてしまうこともあります。だとしても「違う」ことを確認できれば、それもまた一歩前進です。ですからなるべく感じたこと、思ったことは率直に伝えるようにしています。

 

豊田:私は、議論がある程度まとまりを見せた段階で、ここに至るまでの流れを振り返り「これまでの話を聞いて、こういう受け止め方をしましたが、意図と相違ないですか?」と、問いかけるようにしています。水面下に潜んでいる認識のズレや誤解を見逃したくないからです。

—議論のすれ違いを見逃すと、優れた営業戦略も絵に描いた餅になってしまいそうです。

吉﨑:そうですね。とくに営業戦略のような抽象度の高い議論は、各者各様の捉え方をしてしまいがちです。あやふやな点に気付いたら流さず「こうなんじゃないか」「ああなんじゃないか」と、具体性を伴った議論に向かうように導くのは、ここにいる全員が意識していることだと思います。

「営業モデルの整理・確立」はきっかけに過ぎない。変革のうねりは今後も続く

—このプロジェクトの今後の計画を教えてください。

2025年から2026年に向けた段階的なシステム実装によって、個人の感覚に寄らずに、効率よくデータ収集・活用を行えるようになると考えています。収集したデータをパーソルテンプスタッフ内の全国の拠点で活用することによって、営業活動そのものが効率化できるだけでなく、目の前のお客さまに今以上に信頼をいただき、ご相談の機会を増やしていただけることを期待しています。

—今後はどのようなことに挑戦されるのでしょうか?

今枝:CoEは2023年4月の立ち上げからまだ日が浅いため、このプロジェクトで成果を残すことがとても重要だと考えています。このプロジェクトで得た知見を他のグループ会社の変革に活かせるよう、まずは成功できるように力を注ぎたいですね。

豊田:私はこれまで、会社の将来を左右するような戦略策定に携わった経験が乏しいので、ここでの取り組みは、私にとって貴重な経験です。今枝さんが言ったように、このプロジェクトで成果を残し、グループ全体の成長に貢献していけたらと思っています。

今枝:できれば、営業のみなさんがわくわくするような取り組みにしたいですよね。地に足の着いた戦略のもとで営業の楽しさを感じてもらったり「もうひと頑張りしてみよう」と、思ってもらえたら、これ以上の喜びはありません。

 

吉﨑:私も「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンに惹かれて入社したので思いは一緒です。

今回携わっているプロジェクトは社内変革の一環であるとともに、少子高齢化で労働人口が減り続ける日本における、新しいはたらき方を提案する契機になる取り組みになるものだと思っています。心して取り組んでいきたいですね。

—読者にメッセージをお願いします。どんな方とはたらきたいですか?

豊田:自分の意志をしっかり示せる方とご一緒したいですね。根拠を持って意志を示せる方は、困難な状況を切り拓ける人だと思うからです。そんな方と一緒にパーソルグループの成長に寄与できればと思います。

今枝:CoEには、戦略性、柔軟な思考、そしてパワーが必要です。デジタルテクノロジーを使ってより大きな課題を解決したい方にとって、パーソルグループはやりがいのある環境だと思います。

吉﨑:私は、誰かと一緒に何かを成し遂げることが好きな方とはたらきたいですね。パーソルは能動的な人が評価される会社です。1人では成し遂げられない大きな仕事にチャレンジしたい方、変化を起こしてみたい方であれば楽しみながら成長できると思います。

※2025年1月時点の情報です。


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