欧米や東アジアでの人気の高い富士フイルム。円安の影響もあり、同社の海外人気はさらに拡大しているといいます。その影響は今回のCP+でも見られ、ブースは昨年の約1.5倍の広さに。主軸のXシリーズ&GFXシリーズ、そしてチェキシリーズのコーナーは以前にも増して余裕ある広さとしているのが特徴です。加えて、静止画のほか動画に関するコーナーの充実も注目点で、昨今の動画ブームを後押しする形となっています。
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白を基調とし全体に明るい雰囲気の富士フイルムのブース。関係者の話によると、昨年よりもブースを広く取り、よりゆったりと展示が見られるようにしたといいます。派手な演出こそありませんでしたが、それゆえじっくりと見ることのできるブースであるように思えます
同時に、ミラーレスに関する技術の紹介コーナーや、望遠レンズ専用のハンズオンコーナーなど、同社ブースとして目新しい取り組みも。イメージセンサーの清掃などメンテナンスを無料で行うクイックメンテナンスコーナーも設けるなど、充実した内容のブースとしています。
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モデルを被写体としたハンズオンコーナーの様子。筆者が訪れたときは男女2人のダンサーが踊っていました。ハンズオンコーナーではXシリーズおよびGFXシリーズともトライすることが可能で、レンズも必要に応じて好きなものが借りられます
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現行のXシリーズとGFXシリーズの全カメラと全レンズが並ぶコーナー。特にレンズは充実したラインナップを誇ることが分かります。ライトユーザーやビギナーの写真ライフを支えるXCシリーズのレンズ群が中央に置かれているのは意図的なものでしょうか
そのようななかで来場者の注目と言えば、Xシリーズの「X-M5」と、チェキシリーズの「instax WIDE Evo」。「X-M5」は動画に重きを置いたミラーレスながら、静止画撮影でも便利なフィルムシミュレーションダイヤルや大型の撮影モードダイヤルなどを搭載しており、写真撮影を気軽に楽しみたいライトユーザーにも適したモデル。「instax WIDE Evo」はカメラ機能に加え、スマートフォンなどに記録されている画像が印刷できるプリンターにもなる優れもの。いずれもハンズオンコーナーには長い列ができ、注目の高さを伺い知ることができました。
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チェキシリーズの「instax WIDE Evo」。カメラとスマホプリンター、1台2役のインスタントカメラです。カメラ背面の液晶モニターを見ながら撮影やプリントが楽しめます。一見大判カメラのレンズボードのような雰囲気も魅力です
また、ショーケースの中でしたが、プロの動画制作者注目の「GFX ETERNA」(エターナ)も展示。44×33mmのイメージセンサーをキーデジバイスとする動画専用機で、こちらは業務用らしくある意味静かな注目を集めるものでした。
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純然たるプロ用映像制作用カメラ「GFX ETERNA」(エターナ)も展示。1億200万画素の44×33mmのラージフォーマットセンサーを採用するムービーカメラです。2025年中の発売を目指しているとのこと。価格は未定です
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ブースの奥にある主に動画関係のワークショップのコーナー。動画撮影に力を入れていることがよくわかるコーナーです。写真はワークショップの前の様子ですが、実際セミナーが始まると多くの見学者で賑わっていました
白を基調としクリーンなイメージの富士フイルムのブース。際立った派手さな演出はないものの、同社の勢いを強く感じさせる展示であるように思えました。
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センサー清掃をはじめ各部の点検や整備を行うコーナーも開設。予約状況を尋ねてみましたが、4日間の開催中全て埋まっているとのことでした。この写真を撮るために撮影をお願いしたところ、受け付けのみなさん、お忙しいなか立ち上がって応じてくれました。感謝!