今回のコミケである意味一番話題をさらったのは演歌歌手:小林幸子さんがサークル参加、というやつで。で、どうなることかと思ったら実に誠実&模範的な行動に賞賛の嵐。さすがデビュー後なかなか芽が出ず、15年も下積みで地方の営業回りを経験した方はいろんな意味でわかっているな、という。
で、その中で気になった意見。これは小林幸子さんのサークルが、というのではなく、ツイッターで彼女の行動があまりにもプロフェッショナルであることに対して「小林幸子さんはすばらしい、それに比べて他の大手サークルはなんだ」「あの回転の良さはプロ、他の大手サークルも見習え」というもの。
・・・あれ?それって買い手側に「お客様意識」が出ていませんか?
大手サークルであっても、基本は素人がその日だけ店番に立ってやっているケースがほとんど。慣れない会計にまごつくこともあるだろうし、あいさつ回りや買い出しにサークル主が出ていることもあるし、ついつい久々に会う仲間と話し込んでしまったりするのは「趣味として参加している」イベントである以上、別にとがめられることではなく。列の誘導トラブルや売り切れ問題などはあの混雑した会場ではどこでも起きる。むしろあまりに小林幸子さんを持ち上げるために他の大手サークルを「買い手側の利益のために貶めるような発言」をするのは違うと思う。コミケの理念にもあるように全員が参加者、対等の立場でありあの空間(時間)を好きなように楽しむ権利があります。
彼女を見て「すごいな、自分たちも見習いたい」と思うのはよいと思う、けど、買い手側が「(自分の利益のために)プロの仕事をお前ら見習え」ってのは違うと思う。むしろ、参加者全員があの規範的なコミケ参加者の行動を一人一人が見習うべきで。
特に彼女のCDを買うため徹夜とか、転売目的で開場前から並んでいるような基本的ルールを破っている連中にそういう戯言はいわれたくはありません。
まずは小林幸子さんに最大の賞賛を。そして、自分も含めて参加者全員が彼女のように振舞っていれば、コミケで起きるトラブルの大半はなくなるんだけどなあ。
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