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碁法の谷の庵にて

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2008年12月07日
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カテゴリ:その他雑考
表題はギャグめかして書いてありますが、書いている内容は真剣なつもりです。


 陰謀論をあれこれ考えて思考を巡らすのは、正直言って楽しいものがあります。
 アメリカのエリア51の話とか。アメリカはすでに宇宙人とコンタクトして取引しているなんて話もありますが、その情況証拠となるべき事実をつまんでみると、ものすごく楽しいです。
 ネットスラングで諸葛亮孔明あたりがよく使われ、今なお大人気の人物ですが、少なくとも三国志演義などで描かれている諸葛孔明はいろいろな陰謀をめぐらして戦局を有利に推移させていった軍師です。なお、史実として認められている史書の類では、優れた政治家としての色彩が強く、そもそも諸葛亮自身そうまでよく分かっている人物とも言い難い面もあります。何せ、日本で言ったら卑弥呼の時代の人物ですからね。

たぶん、昨今において、日本人はこうした陰謀の類を考えるのが好きな民族なのではないでしょうか。

しかし、陰謀論の中には、絶対あり得ない解決手段でなければ解決しえないもの、もしその陰謀が本当ならとっくに手遅れでどうしようもないもの、遠大な陰謀を使わなくてももっと楽ないしは効果的な方法があるもの、と言ったような、価値の低いものが多いのが実態です。というより、そういうのを陰謀論というのではないかという気もしますが。
また、陰謀論というのは、深く読んでいるだけに正鵠を射ている気がしてしまいやすいですが、実際にはところどころがつぎはぎである砂上の楼閣です。そういうのは、自らの持っている認識を誤らせかねず、自分が全てを知っている的な幻想をもたらしかねません。


ことに、陰謀論で指摘される、困った現象に対する対処は、はっきり言ってないも同然というべきです。正確にいえば、それにしっかりした形で対処しようとすれば、絶大なる不便を強いることになって、とてもではないですが維持できる制度にならなくなる、ということです。
また、一部の陰謀のみを取り上げてその対処を騒ぎ立て、逆に一部は放置しておくというのは、特にデメリットがある場合には「不平等」という視点からも許されないことにもなります。

全ての社会制度には、メリットもデメリットもあるのが大前提です。現在先進国と言われる国で共通してとられている制度にさえ、それはあるものです。
日本は自由主義社会ですが、自由には危険が伴うのが常識です。
例えば、包丁・ナイフ類の販売。包丁購入は身分証明すら必要ではなく、しかも、ちょっと足を運べば、誰でも500円でおつりがくる額で買うことができます。
当然、包丁は大変危険です。殺人、傷害、強盗、強かんなどと言った重大な犯罪に包丁が使われることだって別に珍しいことではありません。
包丁をこれらの犯罪に使わせないための歯止めは、結局のところ包丁によってなされる犯罪行為に対する刑罰しかないのが現実です。
しかし、だからと言って包丁を購入するのに免許がいります、全ての包丁を登録制にせよ、というのはナンセンスな議論ということになるでしょう。
登録制は全てを登録させねば意味をなさないものであり、今世間にある多数の包丁を改めて登録し直し、その上新たに作られる包丁をすべて登録しろということになれば莫大な費用と手間をかけざるを得ません。
当然、刃物なくして日本人の生活は成り立たない(私でさえ、包丁握って料理もどき位はします)国民全体に多大なる負担をかけることにもなります。
ましてや、このような包丁に規制のない現状を盾にとって、「包丁に規制がないのは殺人や凶悪犯罪をやりたい連中の陰謀だ」と言い出したらどうなるでしょうか?
多くの人たちは何をバカ言ってるの?と反応するでしょう。





さて、国籍法の改正が国会を通りました。ネット世論の一部が大騒ぎをしていましたが、まあそれだけで国会を通らなくなるということはなかなかないものです。

某ブログで陰謀論に徹底してこだわっている人の中身を見ましたが、すでに多くの法律家系ブロガーをはじめとする人たちが(私自身、法科大学院を出ているとは言っても国籍実務の類には全くと言っていいほど疎いので、なかなか勉強になる)多数なされている国籍法改正批判に丁寧に答えを出しているのですが、それらに対しても中国や韓国etcの乗っ取りだ、という反応を返してきます。

彼らは、いったいどのような法制度を求めているのでしょうか?外国の人間が日本に入ってくること、あるいは日本の人間が外国に行くことを阻止するのは、到底現実的とは言えない選択肢です。そうすると、日本人と外国人の間に子供が生まれることも、当然踏まえなければいけません。
そして、そうした生まれた子に対して、日本国籍を与えない、という選択肢もまずはとり得ない選択肢です。

こうして現実的にとりえる選択肢を絞っていけば、結局陰謀論に対処する対応策なんかないのです。
どうしても対処したいというのであれば、旧国籍法の維持やDNA鑑定の導入なんて、富士山の噴火を消防車1台で食い止めるようなもの。日本の家族法や国籍実務全体をぶっつぶさなければなりません。当然それには莫大な労力と手間、財源を要します。制度の変更に発生する隙間は、それこそ犯罪者にとってはつけ狙いやすい領域です。

そこまでして現実離れした議論をして、それを他人に押し付け、意に染まぬ者を罵倒して、なにが楽しいのでしょうか?あるいは、それが現実の役に立つと思っているのでしょうか?




そういえば、陰謀論について書いていて思い出しましたが、以前に碁界を中韓に解放したら「反日工作に使われる」「治安が悪化する」などと言っていた人がいました。
解放否定論は支持こそしないものの一理ある気がする(日本国籍を持った棋士を一定数持っていないと国際戦で困る可能性があるため)のですが、そうだとしても囲碁のような斜陽産業(囲碁は素晴らしいゲームだとは思いますが、産業として成り立たせるのは難しい世界です)を乗っ取ることに何のメリットがあるのでしょう?また、治安の悪化をどうにかするのは囲碁界の役目ではなく日本の行政の役目なのでは?とりあえず中国人・韓国人講師を招いている中国語・韓国語学校を全部とり潰すのが一番早い話な気もしますけど。
もちろん、そんなことができるはずはないのも、知っての通り。






さて、ラストに私の歌声を公開してみようかと思ったのですが、楽天では対応してないんだって。ちぇっ。





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最終更新日  2008年12月07日 21時45分55秒
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