「東京のホテル価格がヤバい」というニュースをよく目にする。インバウンド(訪日外国人観光客)の増加が主要因で、1泊「1万円の壁」どころか2万円台を突破する勢いらしい。少し前に豊洲の「インバウン丼(強気価格の海鮮丼)」も話題になった。
しかし一方で、豊洲の海鮮が食べ放題かつ温泉入り放題で1泊1万円ちょいの宿泊施設も存在している。どこかと言うと、豊洲市場に併設された商業施設「千客万来」と直結している温泉施設……星児記者も絶賛していた『万葉倶楽部 豊洲』だ!
・万葉倶楽部 豊洲
ゆりかもめの「市場前駅」とデッキで直結している万葉倶楽部豊洲。ゆりかもめに乗るのが面倒なら、新橋駅から「東京BRT」に乗って「豊洲市場前」で降りればOK。東京BRTとはバスみたいなもの。ゆりかもめ乗り場の真下にバス停がある。
バスを降りて交差点を渡ると、江戸情緒あふれる街並みが現れた。まさに外国人のイメージする日本そのもの。千客万来は豊洲ならではのローカルフードはもちろん、全国から本格・本物の食を届ける約70店舗が集結しているそうだ。
万葉倶楽部の入口は千客万来の1番奥。魚河岸直送の食材を扱う商店が並ぶ「豊洲江戸前市場」や「時の鐘」の先にある。
さて、今回は楽天トラベルの「1泊朝食ビュッフェ付きプラン・東京豊洲で箱根と湯河原の温泉を堪能(1万2500円)」を予約した。
先にも述べたが、温泉入り放題 & 朝食ビュッフェ付きでこの価格である。ビジネスホテル縛りで探したら大浴場なし・素泊まり確定と言っても過言ではない。その分、客室がショボいのかと思いきや……
全然そんなことはない。
布団が敷いてあるコンパクトな和室タイプ(4畳)の客室。2024年2月にオープンしたばかりで施設全体が新しく清潔感がある。布団もふかふかだ。
万葉倶楽部といえば大浴場や岩盤浴、マッサージなど、起きている間は客室以外で過ごす時間がほとんどなので客室はこのくらいシンプルでいい。洗面所・トイレ付きで十分。歯ブラシやヘアブラシなど、アメニティ類も充実している。
・利用の流れ
館内着(浴衣・作務衣)はデザインとサイズを選べるスタイル。館内の飲食等はルームキー(日帰り利用の方はリストバンド)で行うので財布はいらない。チェックアウト時に館内利用分を精算をするという流れだ。
ちなみにチェックアウトは11時。ゆっくり目だから朝食も朝風呂もどっちも楽しめるだろう。
・大浴場
フロントは7階で、今回は4階の客室に泊まった。大浴場は6階で脱衣所がめちゃんこ広く、大・小タオルも用意されている。そんでプラン名に記載されていたように、古来より名湯として知られる「箱根」と「湯河原」の温泉が堪能できるのが当施設の特徴だ。
東京夜景を眺めながらの露天風呂は最高。写真は屋上の「展望足湯庭園」から撮影したもの。内湯の炭酸泉やジェットバスなども天然温泉を使っているという。とにかく絶景を眺めながらの温泉は最高以外のなにものでもない。
サウナはドライサウナと塩サウナの2種類。ドライサウナは4段タワー式で広いしきれい。温度計は94度を示していたが、それほど混むこともなく体感はもう少しマイルドだった。水風呂は約15度。同じく露天スペースで絶景を眺めながらととのえるのが良かった。
リラックススペースも広く長時間利用にも向いている。深夜料金(大人3000円)をプラスして朝まで過ごすのもアリだろう。なお、大浴場は深夜3時から朝6時まで清掃が入るため、その間は利用できない。
・朝食ビュッフェ
ラストに紹介するのは、1日のスタートを彩る極上の朝食ビュッフェ。
豊洲市場直送の新鮮な海鮮が食べ放題。自分だけのオリジナル海鮮丼を作れてしまうのだ。
さらに固形燃料の鍋まである。朝食自慢のビジネスホテルが震え上がるほどの充実度。
寿司やサラダ、洋食、デザート類も超豊富。言うまでもなくドリンクバーも付いている。完全に天国、パーフェクトヘブンがそこにあった。
ちなみに景色の見える窓際のカウンター席が人気なので、空いていれば早めに確保すべし。めちゃめちゃ気持ちいいので。
・安いタイミングを狙うべし
そんなわけで、ビジネスホテルよりも快適に過ごせる万葉倶楽部豊洲は、東京出張や観光の拠点として最高におすすめなので覚えておくこと。
ただやはり人気なので予約はお早めに。また週末等は価格がやはり上がるので安いタイミングでぜひ!
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称 万葉倶楽部 豊洲
住所 東京都江東区豊洲6丁目5番1号
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼豪華な朝食