さいたまスーパーアリーナで行われた「μ's Go→Go! LoveLive! 2015 ~Dream Sensation!~」のライブビューイングに行ってきました。ラブライブ!初心者のドルヲタから観るといろいろなおもしろい気づきがあったので忘れないように本エントリでまとめたいと思います。
「ラブライブ!は好きだけどアイドルは興味ない」って人や、「アイドルは好きだけどラブライブ!は観たことない」って人に向けて、ラブライブ!のLVで感じた特異点やおもしろかった点を、ドルヲタ目線で書いてみます。
ラブライブ!&μ'sを知らない人にむけたざっくりとした解説
廃校になりそうな女子高を救うため、アホっぽい主人公が周りを巻き込みながらアイドルグループを結成!なんやかんや衝突したりくじけそうになりながら、スクールアイドルとして人気を博して学校を救う!
「μ's」とは作中主人公が所属するアイドルグループの名前。キャラクターを演じる声優さんは「μ's」としてライブを行い歌い踊ります。
まず前提として私自身のスペックをまとめてみる
- ラブライブ!は一期と二期をところどころかじって観てる程度。全話はまだ観てない。
- ラブライブ!を観るようになったきっかけは推しの菊地最愛ちゃんがラブライバーだったから。ことあるごとにラブライブ!の話をしていたため興味がわいた。以前からおもしろいよと周りから勧められてはいたのもあり観てみる
- スクフェスはDLしたけどほとんどやってない
- 学生の頃はTSUTAYAなどから借りてよくアニメを観ていたけど、社会人になってからアニメはその期その期で気になったものをなんとなく録りためて1、2本観る程度
- のぞえりラジオガーデンはおもしろいので何本か聞いた
- 声優さんはラジオの影響で東條希役の楠田亜衣奈さんと絢瀬絵里役の南條愛乃さんだけはわかるけど、他の声優さんの名前とキャラ名は一致しないまま観に行った。(友人からそれぞれの声優のキャラや交友関係や経歴を聞いてなんとなく把握している)
- 劇中歌やキャラソンは事前に友人から借りたベスト・アルバムでさらっと聞いた
- LVは同じアイドル好きの友人がチケットをとったので誘ってくれた
おおまかに言うと「ラブライバーというほどラブライブ!のことをまだ知らないぬるヲタがアイドル好きが高じてラブライブ!も観に行った。」ということです
まずキャパがおかしい
SSAをスタジアムモードで3万人埋めてることがまずすごい。
今月SSAに私はもう一度行ってるんだけどその時のBABYMETAL「新春キツネ祭り」でさえ2万人。
しかもラブライブ!の場合LV動員数含めると10万人ですって。ライブチケットはオークションで高値がついてプレミアムチケットと化していたし、次はドームライブも正式に発表されたし。(おそらく東京ドーム?)ここまで集客できるアイドルって国内だともはやAKBかPerfumeしかいないんじゃないでしょうか。
アニメ由来ということで知らない人は知らないけどこの規模のアイドルってモンスターだ。やっぱり公共の電波を使ったアニメコンテンツって強いなあ……としみじみ。
※2/8追記:ドームライブは正式発表されていないため訂正しました。
衣装と演出にめちゃくちゃお金がかかってる
衣装が2~3曲毎にコロコロ変わる。しかもその衣装ひとつひとつが作中まんまの再現度。その数なんと90着!!!!衣装だけでどんだけコストかかってんだよ!!
500レベルまで超満員コンサート2daysやっと着せきりました! 今日までに作りきった全90着、本当に大変だったけど本当に楽しかった! メンバー全員、沢山のスタッフの方々、本当にお疲れ様でした! 最高のステ… http://t.co/bVJkCmzuQt
— Kjoko Sudoh (@Kjoooooko) 2015, 2月 1
しかも作中のシーンを再現するために雪が降ったり、舞台がせり上がってグルグル回転したり、ファンと触れ合うためにゴンドラがアリーナの外周を3台くらいブンブン回るわけですよ。ジャニーズ並の派手な演出。素人目にも明らかにステージングにお金かかってた。
会場とスタジアムのファンの温度感に乖離が少ない
LVってPerfumeとかBABYMETALで何度か行ったことあるんですけど、今まで行った中でも一番LV会場のノリが熱かった。
女性限定の会場だったことも影響しているのかもしれませんが、キャーキャー絶え間ない黄色い声援とかサイリウムの複数本持ちのぶんまわしとか。こう、ライブのLVって「まあノッて盛り上がるけど実際のライブ会場ほどは……」みたいな微妙な恥ずかしさのある温度感で盛り上がるイメージあったんですけど、いい意味でみんな吹っ切れてましたね。「ここ会場じゃないよ!?すごいね!??」ってくらいヲタのノリハンパなかった。
声優さんの2.5次元感がすごい
これが一番衝撃だった。
作中のキャラクターを演じてる声優さんが、実際にアイドルとしてステージに立って歌うという。2次元でもない、3次元でもない、キャラと声優さんが融合した2.5次元が完璧に展開されていてびっくりした。キャラに全然似てないな~なんて思う声優さんでさえ、実際に歌い始めると「あれ……(キャラが)いる……」みたいな気持ちになるわけですよ。
【ラブライブ!】「Snow halation」ライブ映像(μ's →NEXT LoveLive!2014 〜ENDLESS PARADE〜2月9日公演より) - YouTube
おもしろいのがこのラブライブ!project、最初からμ's 結成ありきで人材を集めていること。だから声優経験がないタレント・モデル・歌手出身者も多い。アイドルとして活躍されることを期待されているからです。逆に声優出身なのにダンスや歌を修練してステージに立つレベルまで持ってきてるのもすごい。ダンス経験や歌唱経験のないメンバーはさぞ大変でしょう。
しかも年齢的なこと言っちゃうと一番若くて23歳、最年長の南條愛乃さんなんて30歳ですよ。4時間に渡るアリーナステージに20代なかば超えてアイドルになって立てってあんた何無茶言ってんだ。でもそれをやってのけて、アイドル集団としてここまで大成してるわけですよ。すごい!!!!!!!
ちなみに同じ2.5次元というと「テニミュ」などを始めとした「漫画・アニメの舞台化」などがあるわけですが、これは元々ある原作キャラに雰囲気の合う人をキャスティングするわけで、アプローチは全くの別物じゃないかな。
「アイドルアニメ作るなら最初からアイドル出来る人材を集めちゃえばよくね?メディアミックス楽だし」って考え方、極めて合理的だけどここまで持ってこれたのはほんとバックに控えるKADOKAWA、ランティス、サンライズという巨大なバックボーンあってこそですよね……。
安定の畑亜貴ブランド&楽曲厨も納得のクオリティの高さ
アニソン界の秋元康、畑亜貴の偉大さよ!と楽曲を聴いていて感嘆せずにはいられません。いやほんといい歌多いですよね。ドルヲタの間では楽曲ありきでアイドルソングを聴く人間を半ば皮肉混じりで「楽曲厨」と言いますが、ラブライブ!の曲ならそういう人たちも納得のクオリティなのではないかな。(とはいえ、歌唱方法や声質はかなりアニソン寄りなので、好き嫌いは大きいと思うけど)
ディズニーランドの舞台で歌って踊ってた三森すずこさんと人気ユニット「fripside」でアーティストとして活躍する南條愛乃さんは、さすがにライブ中も歌がずば抜けて安定してました。個人的にはpileちゃんの甘ったるい声質&K-POP的な楽曲雰囲気も好きです。
↓この日演った曲の中では歌ウマコンビ三森すずこ&南條愛乃の「Storm in Lover」の安定感とかっこよさすごかった。
9月24日発売 ラブライブ!TVアニメ2期BD第4巻<特装限定版>特典μ'sオリジナルソングCD④試聴動画 - YouTube
↓Pileちゃんの歌う「Daring!!」。K-POP調でクールなダンスナンバー痺れる。ミューズベストの中でも特に気に入ってます。
↓青春アイドルソング大好きだったら嫌いなわけない「きっと青春がきこえる」
コンテキストが共有できないとわからないおもしろさ
声優久保ユリカがライブ中に炊飯ジャーを掲げて「ご飯炊けたよー!」って叫んだだけでオオオオオオと湧き上がる3万人。ご飯炊けただけでなんでお前らこんなに盛り上がってんだって感じですけど、ごはん大好きキャラかよちんを久保さんが演じてる、という物語の文脈があってこその盛り上がりなんですよね。
どんなコミュニティにもコンテキストを理解してないと盛り上がれない事項ってたくさんあると思うんですけど、μ's の場合はラブライブ!本編に紐付いた内容が多いので、他のアイドルグループよりもそういうポイント多いなあって思いました。はたから見たら完璧おかしいからなあの集団。
余談ですが、久保ユリカさんってアイドリング!!!元メンバーの菊地亜美と元ルームメイトということで、アイドル的観点からすると奇妙な縁を感じられておもしろいですね。
つらつらと書いてみましたが、個人的に一番感動したポイントはあんなに歌がアレだった俺の推しくっすんこと楠田亜衣奈さんがきちんとソロバラードを歌えるまでに成長していたことでした。ソロパート音源だけで笑いと元気こみ上げるくらいアレだったのに……ほんとがんばったね……。
20代なかばの女性がアイドルとして歌えるようになるのとか10代アイドルの成長より身に迫って感動するし応援したくなるわ。がんばれ。超がんばれ。
結果的に2次元も3次元もアイドルばっかり観るはめになりそうです。沼は増やさないって決めてたのにね!!