昨日、はてなブックマークの新着を見ていて気になったブログ記事。
デジカメが欲しいんですがなにを選べばいいのかよくわかりません! - KOTA TIMES*
- [デジカメ]
撮りたい物が何かはっきりさせる必要があります。山でスマホに不足を感じたのは何故なのか?望遠か広角か?ミラーレスのオリンパス・Pana系は望遠が強く広角は苦手です。センサーの性能はSONYが良いです。
2017/09/03 12:58
自分はブックマークコメントで上記のように答えたが、字数もあるし、かなり言い足りなかった。
ご本人は、あのようなコメントでも大いに参考になったらしく、次の記事では早速カメラショップで実機に触れて、ミラーレス一眼カメラの購入に前向きのご様子。
そんな感じだから、これ以上の言及は余計とも思えるのだが、同様の悩みを抱えている初心者は多いと思う。
せっかくの機会でもあるので、元ブログ主の判断は別として、私見を述べたい。
まず第一に、本当にデジカメが必要か?という問題がある。
元ブログ主の文章でも
写真はすべておんぼろのiphone5sで撮影していたんですよね。あとは、最近の記事でアップしている料理画像はすべて彼女のiphone6で撮影
デジカメが欲しいんですがなにを選べばいいのかよくわかりません! - KOTA TIMES*
以前登山したんですけど、山頂の写真を撮るときにiphoneでは限界を感じたことなんかがあります。
デジカメが欲しいんですがなにを選べばいいのかよくわかりません! - KOTA TIMES*
と書かれていて、iPhoneでの写真撮影で限界を感じた事が、デジカメが欲しくなった理由であると明白である。
しかしながら、最近のiPhoneのカメラ機能は、かなり高度化しており、
- iPhone6以降では像面位相差AFの採用
- iPhone6s以降ではRAW撮影現像が可能
と、コンデジでは殆どなく、ミラーレス一眼で採用例が多く見られる機能を採用してきている。
画素数でもRAW撮影現像が可能な機種では1200万画素と過不足ない数値である。
この2つの機能、初心者には何のことか分からないだろうから説明すると、
像面位相差AF=ピント合わせが瞬時に決まる
RAW撮影現像=色調調整の自由度が高く、無理な調整をしても劣化しにくい
と覚えておけば大体合っている。
だから、今のスマホでピント合わせが遅いとか、色をもう少しハデハデに調整したいんだけど、といった不満を抱えているのなら、新型のiPhoneにするだけで解決する可能性もあるのだ。
また、既に上記機能が搭載されているiPhone6s以降を持っているユーザーが、安い低機能のコンデジなどを買ってしまうと、ガッカリして無駄な支出になってしまう可能性もあるのである。
なお、RAW撮影現像についてはデフォのカメラアプリでは動作しない。別途RAW撮影現像が使用できるアプリを入手する必要がある。
代表的な物はPhotoshop Lightroom for mobileだ。
Photoshop Lightroomは写真の色調を変えたり修正をするアプリであるが、カメラアプリの機能も同梱されている。
というわけで、結局元ブログ主のこうた (id:kota_uni)さんの場合はiPhone5sなので、ミラーレス一眼を買っても後悔する事はなさそうだが、iPhone5sがダメダメかといえば、撮りようによっては、まだまだ使えると思う。
山の時に不足を感じたのは、簡単に言うと自分が目で見て感動した景色と、写真に撮った映像に差異を感じたということです。イメージセンサが小さいからなんでしょうか。もっと僕が見た景色は色鮮やかだったはずなのに映像にすると意外と淡泊だなって思ってしまったんです。
デジカメ初心者にいろいろアドバイスしていただきありがとうございました。いくつか引用で紹介させてください - KOTA TIMES*
次の記事で、こう答えていただいたのだが、RAW現像撮影は出来なくても上記の Photoshop Lightroom for mobileのような高度なレタッチアプリを使えば、かなりイメージに近い色調にすることも可能だと思う。
以下も昨日はてなブログを散策していて見つけたブログなのだが、
写真のEXIF情報を見る限りiPhone5sで撮られた写真である。
なかなか濃い色調の美しい写真だと思うのだが、どうだろうか?
レタッチアプリを使用したのかどうかは不明だが、iPhone5sにも並みのコンデジに負けない写真を撮る事は全然可能なので、大事にしてほしいと思う。
iPhoneについて色々書いたけれど、センサーサイズの小ささと固定焦点のレンズは弱点ではある。小さいセンサーでも最新の技術でカバーする努力はしているが、本質的に大きいサイズのセンサーを搭載する高級コンデジやミラーレスには敵わない部分だ。レンズも以下のようなアクセサリーでカバーできるが、解像度の悪化や画像のゆがみなどが生じてしまう。
ミラーレス一眼カメラに話題を変えよう。
iPhone5sに見切りをつけ、デジカメを買うとしたら候補に挙がるのがミラーレスである。
先にも書いたように、最近のiPhoneはなかなか高性能だから、下手なコンデジでは買った意味が見いだせなくなってしまう。かといって、1インチ以上のセンサーを持つ高級コンデジでは価格が高くなり場合によっては10万以上の機種もあり、初心者向けのミラーレスより高いという逆転現象も見られる。
一般にミラーレスより高級と見られる一眼レフは、初心者向けでも7万以上は見ておく必要があろう。元ブログ主のこうた (id:kota_uni)さんは、5万~6万程度の予算と見られ、これも適当ではない。
初心者向けミラーレスには、大雑把にセンサーサイズの大きさの違いで、マイクロフォーサーズ系とAPS-C系に大別できる。一部Nikonは1インチより大きくフォーサーズより小さいという特殊なサイズだが、マイナー規格であり一般的にお勧めできる物ではない。
またマイクロフォーサーズ系はOLYMPUSとPanasonicが採用し、同一規格で相互のメーカー間でレンズとボディーを共用可能である。
一方APS-C系はセンサーサイズが同じでも、メーカー間でレンズとボディーを繋ぐマウント規格は違っているので、メーカーを変えての共用は不可能である。
ミラーレスはコンデジとは違い好きなレンズに交換可能ではあるが、当然規格が違うボディーには付けられないので、必要とするレンズをよく考えメーカーを選ばなければいけない。
交換レンズはボディーの値段よりも高い場合が良くあるので、一度レンズを揃えてしまうと、簡単には他のメーカーのボディーには乗り換えられないのだ。
そういう事情があるので、自分はブックマークコメントで、
撮りたい物が何かはっきりさせる必要があります。山でスマホに不足を感じたのは何故なのか?望遠か広角か?
と訊いたのである。
ちなみに、マイクロフォーサーズ系は望遠に強く広角が苦手な傾向、APS-C系は逆である。理由は調べればいくらでも分かる事なので、ここでは詳しく書かない。
だから、元ブログ主さんはCanonに気があるようだけど、もう少し考えた方が良い。
Canonはデジカメ全体ではNo.1の首位を誇っているが、ミラーレスは後発で人気も低い。原因は後発でありながら、最初に投入した機種の出来がいまいちで不評を買ってしまったのが一因と思われている。第二弾も不評で、M3と呼ばれる機種で不評を払拭できたともいわれている。
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しかしながら、人気が低くマイナーなシリーズという事であれば、Canon自身は自社のレンズを揃えようとするだろうが、サードパーティーと呼ばれるTamronやSIGMAといったレンズ専業メーカーからの交換レンズが期待できない。また、メーカー自身も売れないシリーズの交換レンズに力を注ぐ余裕もなく、早々と見切りをつける恐れがある。
事実そういう事態となっているのが、先にも言ったNikon1シリーズなのである。
同じことはAPS-C系の他メーカーにも言える。
APS-C系のミラーレスで唯一気を吐いているメーカーがSONYである。
SONYは一眼レフのシリーズも当然あるのだが、こちらのラインナップは縮小傾向で、近年非常に力を入れているのがミラーレスだ。
通常メーカーで最高級と呼ばれる機種は一眼レフであることが多いが、SONYの場合はミラーレスのα9である。
α9は出たばかりで非常に高額の為普及していないが、その下のα7シリーズはハイアマチュアに大人気である。これらはフルサイズセンサーであるが、APS-Cセンサーのシリーズにも力が入っていて人気は高い。
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SONYの現行で一番下の機種はα5100だが、Canon EOS M3よりは若干高めの値段のようである。人気を反映した価格と思われるが、将来性を考えると損ではないと思う。
一方マイクロフォーサーズ系ではOLYMPUSでもPanasonicでも好きな機種を選べば良いと思う。ただし、レンズの画角は望遠に強く広角が苦手なラインナップになる。
傾向としては初心者は望遠レンズを欲しがり、広角は標準ズームで十分という意識になりがちである。ミラーレスでフォーサーズ系が人気なのは、この傾向を反映していると思われる。
フォーサーズ系の望遠をもっと詳しく言うと、コンパクトで軽いレンズでも、望遠倍率がAPS-C系よりも高いので、腕力のないカメラ女子や高齢者に人気なのである。
だが、ベテランになってくると標準ズームの広角側では物足りなくなり、超広角レンズが欲しくなるのである。
そのあたりが選択のカギなのだ。
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