【なでしこジャパン】
宮間あやはキャプテンシーをどのように身につけてきたのか?
オールスターではチーム・アテナのキャプテンとしてMVPを獲得した宮間 9月9日にNACK5スタジアムで行なわれたなでしこリーグオールスターでは、ロンドン五輪で銀メダルを獲得したなでしこジャパンを始め、前日のU-20女子ワールドカップ3位決定戦を制したヤングなでしこの面々も揃い、豪華な顔ぶれが集まった。
そんな中、貫禄のプレイを見せたのが宮間あやだ。16分にDF裏へ浮き球のパスを通し、保坂のどか(ジェフL)のゴールを御膳立てすると、73分には宮間のFKの流れから最後に決めたのは湯郷ベルのチームメイト・松岡実希。これが決勝点となった。
2得点に絡む活躍で宮間はMVPと副賞の黒毛和牛をゲット。「レベルの高い選手がそろって楽しかった。狙いすぎるパスでチームのリズムに悪影響を与えてしまうこともあるんですけど、今日はいいかなと思ってやりました」と、オールスターならではのプレイでスタジアムにかけつけた観客を沸かせた。
オールスターでチーム・アテナのキャプテンマークをつけた宮間は、なでしこジャパンでも、今年の2月からキャプテンを任された。宮間へのキャプテンの継承は「次の世代の選手も経験が必要だし、もともとアヤはキャプテンのような役割をしてくれていたから、心配はしていません」と前キャプテンの澤穂希の希望でもあった。
ロンドン五輪では、彼女の奮闘――特にオフザピッチでの――なくして、銀メダル獲得はあり得なかった。ピッチ上では左右、緩急、種類すべての要素を蹴り分けられる変幻自在のFK、素早い状況判断、運動量......世界のトップクラスの力で牽引した。が、チームに大きな影響を与えていたのはピッチ外での彼女の行動だった。
「いつも気にかけてくれているって感じる。よく部屋に話をしにきてくれました」とは熊谷紗希。トレーニングで元気がない選手や落ち込んでいる選手がいれば、帰り道を共にし、そのまま部屋にまでくっついていくこともある。そんな宮間のスタイルは今に始まったことではない。
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