(826) アカショウビン 赤い色のきれいな鳥 幻の背中の光沢
2025年04月11日 09時00分
カワセミは青い体が美しいけれど、アカショウビンの赤も負けないぐらい目立つ。夏に東南アジアから日本にわたってきて、森でくらし、卵を産み、子育てする。
いっしょにいるヒレンジャクがフルーツを食べるのに対して「アカショウビンは完全な動物食です」と担当の山崎博継(やまさきひろつぐ)さん。渓流(けいりゅう)沿いでサワガニや魚、昆虫やカエルなどの小動物を食べている。

下の枝にヒレンジャクが止まっている
ここでは、ニワトリのむね肉やミルワームという虫などをあたえているけれど、サワガニなどが手に入れば、食べさせることもあるそうだ。
「カニをくわえて、方向を変えながら石にバンバンぶつけて、甲羅らの部分を外したり、食べにくい足を落としたりして、形も大きさも、のみこみやすくして食べます」
赤い大きなくちばしは、そういう時に役立つんだろう。「野生ではなかなか近くで見ることはできないと思います」
山崎さんに「きれいですね」と言ったら「いつも木の上にいるのでなかなか見られないんですが、背中に、むらさき色の光沢(こうたく)があって、それを見たら、もっときれいだと感じると思いますよ」と教えてくれた。

背中にあるという光沢は見えそうで見えない
ねばったけれど、とうとう背中は見せてくれなかった。(文・写真、佐々木央)=2025年5月配信