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A列車で行こう ポータルサイト > 特別企画 > A列車jp発「色鉛筆画家 林亮太 が描く鉄道の世界」
株式会社アートディンクが企画・開発・販売を行うSteam(PC)用ソフト「A列車で行こう9 トレインコンストラクション」と同タイミングで発表され、株式会社トンボ鉛筆とのコラボレーションが話題となっている「A列車で行こう9 オリジナル色鉛筆」。幼少期などに誰しも一度は手にしたであろう色鉛筆。最後に絵を描いたのはいつの頃だったか、色鉛筆を見て色彩豊かな世界を夢中で描いていた懐かしい記憶を思い出された方も、大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
絵はまさに十人十色。描き方や表現方法は人それぞれということで、今回「A列車で行こう9 トレインコンストラクション」の発表記念と称し描画をお願いしたのは、地上波番組でも度々紹介されている色鉛筆画家の林亮太氏。色鉛筆画家という肩書からわかるように当然色鉛筆を使って絵を描くわけですが、林氏は使用する色鉛筆がたったの5色という独特な技巧の持ち主。風景画を多く描く画家ですが、鉄の乗りものが好きで稀に飛行機や鉄道を描くことも。そんな林亮太氏が描く鉄道の世界を特殊技巧とともにご覧ください。
プロフィール
林亮太(Ryota Hayashi)
早稲田大学第一文学部美術史専攻卒。1995年よりグラフィックデザイナー/イラストレーターとして音楽業界・学校教育関係を中心に活動。 2009年より色鉛筆による制作活動を始める。
https://ryota-hayashi.com
林氏が普段使用する色鉛筆は、シアン(青色)、マゼンダ(赤色)、イエロー(黄色)、黒色、白色の5色。この5色を重ね合わせれば無限の色彩を描けるということで、カラフルな色彩が印象的な「A列車で行こう9 トレインコンストラクション」のメインビジュアルを描いてもらいました。
描き始めはシアン(青色)から。まずはラフを描いていきます。風景の光の中には青色の成分が多く含まれるため、青色から描くことで色を重ねていった時の発色がよくなるとのこと。下絵が出来たたようですね。ここからが特殊技巧の始まりです。
下絵にさらにシアン(青色)で陰影をつけていくことで光の方向、立体感、存在感を表現していきます。この技法の色鉛筆画では陰影の作業が最も重要であり、出来栄えの8割はこのシアン版で決まるそうです。たしかに1色とはいえしっかりと描かれています。
下絵が完成したらここからは着彩作業に移ります。マゼンダ(赤色)でさらに陰影を描き加えていきます。赤色が重なることで明暗が強調され、立体感がより増してきました。
イエロー(黄色)で着彩することで色の三原色シアン、マゼンダ、イエローがすべて重なり、色彩感が増しました。依頼したときには上部のカラフルなグラデーション部分の表現が少し不安でしたが、だんだんと元画像に近付いてきたのが分かります。あとは黒色を重ねることで絵は完成です。この技巧はまるでCMYKから構成されるオフセット印刷のようです。
林氏は元々、企業に勤めチラシなどを制作するグラフィックデザイナーとしての経験があり、その時たまたま手にした校正用の色鉛筆に可能性を見出して色鉛筆画家として活動を始めたとのこと。仕事でCMYKの世界に触れていたのであれば、4色分解で色鉛筆画を描くという発想が生まれたのも不思議ではありません。
調整には黒色を使います。既に色の三原色を重ね合わせているので、すべての色が重なった箇所は黒色になっていますが、さらに黒色を足すことで漆黒が生まれ、絵をグッと引き締めます。明暗をより強調し細部を際立たせるための黒色が塗り終わりました。
いよいよ最終段階。白色は色味を馴染ませて色彩を落ち着かせ光を強調させる大切な色。調整を行い遂に完成です。
そして完成した絵がこちら。
写真とはまた違う、色鉛筆の世界が描かれました。5色で描いているためリアルさを求めた絵ではありませんが、どこか暖かみのある作品で、鉄の乗りもの好きという想いが表現されているのではないでしょうか。ありがとうございました。
(使用色鉛筆:PC903 True Blue、PC930 Magenta、Pc916 Canary Yellow、PC935 Black、PC938 White)
今回紹介した技巧はかなり特殊なもので、なかなか真似できるものではありません。ですが色とりどりの色鉛筆を使って、思いのまま好きなものを描くというのもまた楽しいのではないでしょうか。「A列車で行こう9 トレインコンストラクション」で自由な車両作りをした後は、24色1本1本にA列車で行こうオリジナル車両デザインが施されている「A列車で行こう9 オリジナル色鉛筆」で鉄道風景画に挑戦してみてはいかがでしょうか。
A列車で行こう9 オリジナル色鉛筆
「A列車で行こう9 オリジナル色鉛筆」及び「A列車で行こう9 トレインコンストラクション」についてはこちら
A列車で行こう9 トレインコンストラクション 公式サイト
掲載日:2024年8月16日
提供:A列車で行こうポータルサイト「A列車jp」(https://www.atrain.jp/)
提供:A列車で行こうポータルサイト「A列車jp」(https://www.atrain.jp/)