過去に思いをはせる/趙晃來
2024年12月22日 08:00
12月初旬、演劇やミュージカルが好きな妻の希望で、東京中高で行われたマダン劇を観に行ってきた。瀬戸内海に浮かぶ長島という小さな島にあるハンセン病患者の隔離施設「長島愛生園」に暮らすおっちゃん・秋やんと…
「音」を奏で日々を彩る/朴信陽
2024年11月11日 08:00
私は神戸初中・中級部から朝鮮大学校までの10年間、吹奏楽部に所属した。フルートと共に過ごした青春の日々に思いを馳せながら、あの頃を思い出したことも1度や2度ではない。しかし教員になってからは時間や場所…
大丈夫、1人ではない/朴信陽
2024年09月30日 09:00
「ウリハッキョ」。その言葉は私を時々、小6の秋へといざなう。まだ日本学校に通っていたあの頃、「ウリハッキョ」といえば、舞台上できらびやかな衣装に身を包んだ同年代の児童たち、老若男女問わず七輪を囲む同胞…
明日を支える希望の汗/黄炳柱
2024年08月06日 07:00
今年も、ウリハッキョの生徒、学生たちによる夏期社会実践活動が始まった。かれらは活動期間、夏期学校の運営や同胞訪問、日校生サマースクールの動員活動や運営参加など、たくさんの貴重な経験をすることになる。私…
ノンフィクションの物語/黄炳柱
2024年03月25日 10:30
西東京の同胞社会にチャムジェリョッ(潜在力)コールが鳴り響いている。今、あなたが西東京を訪れたら、その響きのとおり、地域に潜在する力が発揮されている姿を見ることができると思う。 職業柄、私はこれまで「…
未来のために手を繋ぐ/河美珠
2024年03月18日 10:37
コロナによる規制が明け、数年ぶりに米・デポー大学の学生たちが朝大を訪れ、私も交流会に参加した。英語が達者ではないため不安だったが、勇気を出して話かけてみると、拍子抜けするほど私たちと同じような大学生で…
西東京チャムジェリョク/金徳誠
2024年02月22日 02:22
「西東京!チャムジェリョク(潜在力)!」 西東京の各所で聞こえるかけ声である。今、青商会を中心とした西東京同胞社会が熱い。今年9月の「ウリ民族フォーラム2024 in 西東京」を主管する西東京青商会の…
私のはなし/鄭明洙
2024年02月10日 09:00
私のコラムもこれが最後となる。これまでは、担任を務める初3の児童たちの成長過程などについて書いてきたが、最後は自分について書こうと思う。 島根県出身の私は祖父の遺言で高級部からウリハッキョに通うことに…
「留学」について思うこと/韓翔昊
2024年02月05日 09:30
以前、日本の教育が資本主義的な価値観の中で商業化されていると書いたが、筆者はその最たる例が「留学」だと考える。 日本の大学では通常のカリキュラムに留学が組み込まれていることもあり、留学に行くのが当たり…
場所に刻まれる記憶/金潤実
2024年01月22日 09:00
現大阪朝鮮中高級学校、5階西側の一番はしっこに美術部室がある。私が高校生の頃、部員として過ごした場所でもあり、今現在、講師として教える場所でもある。 この広い校舎の中で一番空がきれいに見えるのは美術部…
小さなギャングたちの学び場/鄭明洙
2024年01月15日 13:00
学期末の総括で私が担任を務めるする初3の短所-整理整頓を指摘された。 一般的に小3~4年生の児童たちは「ギャングエイジ」とも呼ばれ、グループで集まり、それぞれのルールで遊びを楽しんだりする。かれ、かの…
在日朝鮮人にとって名前とは/韓翔昊
2023年12月25日 10:00
関東大震災・朝鮮人虐殺から100年、朝鮮戦争停戦から70年、4・24教育闘争から75年の今年、私たちが問うべきは何なのか? 36年もの間、日本帝国は朝鮮半島を植民地とし支配することによって、朝鮮の民衆…
“どうせ”を乗り越えて/金潤実
2023年12月11日 09:00
この社会の制度も構造も「どうせ変わらない」と思っている自分がどこかにいる。 昨年、あるアート関係の国の助成金の応募条件の中に「国内アーティスト」の定義が「日本在住で日本国籍保持者」と指定があることを知…
温めていたテーマを/鄭明洙
2023年12月04日 12:00
学芸会の演目は、毎年、多くの教員が頭を抱えることである。テーマや他の学級と演目が被らないようにするなど、考慮すべきことがたくさんある。何よりも児童たちの特色に合った演目を考えなければならない。そんな心…
権力への抵抗としての運動を/韓翔昊
2023年11月27日 08:30
波風を立てるくらいなら、権力にも逆らわず「平和」に生きるほうが良い。このような風潮が日本社会に浸透しているように感じてならない。常に荒波に飲まれそうになっている/飲まれているマイノリティの立場を無視し…
境界線をまたぎながら/金潤実
2023年11月13日 08:30
できるだけ「個」でありたい。人と一緒に働かないとか、どこにも属さないとかいった「形」のことではなく、気持ちやスタンスの部分で。「私」は「私」として属するコミュニティから自由であれることを、できるだけ自…
ミステリーは続く/鄭明洙
2023年11月05日 11:00
秋風が吹き抜ける非常階段に身を潜め、息を必死に整える…。疲労と安堵を含んだ大きなため息をつき、ゆっくりと非常階段を下りる。逃げてきた道を戻って 玄関の前に着いたとき私は大げさに疲れたふりをして児童たち…
日本の教育の商業化/韓翔昊
2023年10月30日 09:00
留学同同盟員たちは現在、毎年11月末に朝鮮大学校と合同で行われる在日朝鮮学生学術研究討論会に向けて論文を執筆中だ。論文執筆にあたっては「この研究を今進めていく意義は何なのか?」が強く問われる。要するに…