教育研修
1.教育目標
1.当院の看護職員として自立し、専門的な看護領域を深めるために必要な臨床看護実践能力を育成する。
2.専門職業人として、自律的かつ自主的に学ぶ姿勢を身につけ、急速な医療・看護の進展に対応できる能力を育成する。
3.リーダーシップ能力を育成する。(人間関係調整能力・問題解決能力・管理能力)
4.エビデンスに基づいた看護実践をするために、教育・研究能力を育成する。
5.公務員としての責任を自覚し、倫理的な行動がとれる。
2.クリニカルラダー
看護実践能力についてクリニカルラダーに基づいて教育研修を実施しています。クリニカルラダーは、臨床実践能力を4段階に分け、段階別教育プログラムになっています。クリニカルラダー3以上からスペシャリストへの道があり、専門・認定看護師、特定行為研修を受けキャリアアップできる仕組みがあります。
3.新人教育体制
新人看護職員にはプリセプターがつき、メンタルヘルス支援に力を入れています。スムーズな職場環境への適応を支援します。また、集合教育と現場教育との融合ができるように、教育プログラムが組まれています。
4.新人看護職員年間教育計画
1年間を通して看護実践に必要な研修がプログラムされており、認定看護師や看護師長が専門的な視点で講義を行います。集合研修(OFF-JT)、eラーニング研修を行い、部署によるOJT教育を徹底しています。自律できるまで先輩看護師とペアリングで看護実践を行い、新人看護師を病棟全体で支えます。
小児科病棟や産科病棟、手術室に配属された新人看護職員は、11月から一般病棟への短期研修制度を取り入れています。卒後1年間で必要とされる看護基礎技術131項目の修得に向け、新人看護職員全員が入職1年目でキャリア形成の基礎を構築し着実に成長できるよう支援します。
小児科病棟や産科病棟、手術室に配属された新人看護職員は、11月から一般病棟への短期研修制度を取り入れています。卒後1年間で必要とされる看護基礎技術131項目の修得に向け、新人看護職員全員が入職1年目でキャリア形成の基礎を構築し着実に成長できるよう支援します。
研修名 | 研修内容 | ||
---|---|---|---|
前期(4月~7月) | 4月 | 新採用者オリエンテーション | |
5月 | 卒後1年目研修 | 呼吸管理・循環管理等 認定看護師の講義 | |
6月 | 卒後1年目1日研修 | 「私の看護観」「チームメンバーの役割」 | |
後期(10月~3月) | 10月 | 卒後1年目研修 | 「看護過程」事例検討 |
11月 | 認知症看護・化学療法等 認定看護師の講義 | ||
12月 | 感染予防・看取り等 認定看護師の講義 | ||
1月 | 急変時対応・周手術期看護等 認定看護師の講義 |
5.年間教育計画・現任教育
各ラダーレベルに応じた継続的な教育研修がプログラムされ、自律した看護師を育成するために全てのラダー研修にリーダーシップ研修が組み込まれています。ラダーレベルに応じた研修はクリニカルラダーで評価でき、自分の取り組むべき課題が明確になります。また、将来的な自分自身のキャリアについて考えられるようにプログラムされ、継続的に学び続けることができます。講師は、認定看護管理者や専門看護師、認定看護師が担当します。ジェネラリスト、エキスパート、スペシャリスト、看護管理者などのあらゆる視点を学ぶことができ、自分のキャリア形成において何が必要か考えを深めることができます。キャリアアップ実現に向けた教育体制があります。
部署でのOJT教育
各部署での教育はOJT教育を行っている。新人研修やラダー別研修も講義を聞き臨床でどのように実践するかを部署OJT教育で知識だけではなく技術も習得しています。相手のために何をするのかを考えるのが支援です。
経験学習
Kolb(1984)の経験学習モデルを活用し、部署の問題を解決しています。管理者育成研修に取り入れていますが、管理者に限らず問題解決する場合は、このサイクルを用い「対話」をしています。
ナラティブ
新人教育の締めくくりは、「心に残っている看護場面」を振り返ります(リフレクション)。自分自身の感情や思考過程に気づくこと、患者の表情・しぐさ・雰囲気や病気への思い不安・興味・価値観などを振り返り、専門職として成長する支援をしています。
メンタルヘルスの取り入れ
新人看護職員の職場環境への適応と学生から社会人への切り替えに時間を要します。少し様子が変だと気付いた際にも、メンタルヘルスチェックを実施しています。知識・技術の進捗管理だけではなく、社会人として職場に適応できるよう支援し対応を一緒に考えています。
へこたれない組織作り
第7波のコロナ禍では、入院された患者が今までになく多い状況であった。コロナ治療に加え、高齢者の入院では看護力のマンパワーも必要な状況であり、「へこたれない組織」になるように、看護職員をはじめ、医師やメディカルスタッフ、事務部ともに一致団結して業務にあたっています。
6.チームナーシング+デイパートナーシップ・ナーシング・システム(DPNS)方式
先輩全員で成長を見守ってくれる環境
新卒看護師は、目安として4月中には日勤業務を覚え、夜勤を開始します。部署OJT教育計画に沿い、チームナーシング+デイパートナーシップ・ナーシング・システム方式(DPNS)の看護体制で教育を行います。勤務時間内にナーシングスキル(eラーニング)で基準手順を確認し、その日に実施した内容をチェックリストに沿って自己評価を行います。部署の先輩が他社評価を行いながら技術取得だけでなく社会人として職場環境に慣れるようサポート体制があります。
現任教育責任者の役割
部署の主任が新人教育はもちろんのこと、部署の現任教育責任者としての役割を担っています。新人をはじめとする部署スタッフの育成に関わります。各部署間での新人やスタッフにおける現状と課題、役割評価表の結果を分析し、情報共有しながら看護部教育方針に沿った教育がされているかを毎月評価しています。教育体制はDPNS看護体制で、「OJT教育の実践」「安全な業務遂行」「業務効率化」の3つを柱とし、働きやすい職場環境を目指しています。
目的:責任ある看護実践を行い患者・家族に安心と信頼を提供するために看護師教育の充実(OJT教育)、安全な業務遂行による質の担保、業
務の効率化を目的とする。
目標:1.患者に対し、ペアで受け持った看護師が責任をもって看護提供できる。
2.ペアを組んだ看護師同士の協働や意見交換は、看護技術の向上に加え、看護観・倫理観を育む教育機会となる。また、看護実践時の
看護師負担ができる。
3.ペアで行うことで気づきを増やし、患者の安全への質の担保ができる。
4.業務や情報を補完することによりタイムリーな看護ケアや記録で時間の有効活用ができる。
5.ペアを組む看護師同士が、パートナーシップマインド「お互い様」「思いやり」「感謝」の精神を育くむことができる。
概要:看護師が安全で質の高い看護を提供することを目的とし、2人の看護師がよきパートナーとして、対等な立場でお互いの特性を生かし、
相互に補完し協力し合う看護提供方式。
担当患者は、自分が情報収集して受け持つ患者とパートナーが情報収集して受け持つ患者を合わせた全員である。
パートナーが受け持っている患者も自分の受け持ち患者と意識して、患者の状態・治療や注意点など、全ての情報を把握して責任をもっ
て行動する。
務の効率化を目的とする。
目標:1.患者に対し、ペアで受け持った看護師が責任をもって看護提供できる。
2.ペアを組んだ看護師同士の協働や意見交換は、看護技術の向上に加え、看護観・倫理観を育む教育機会となる。また、看護実践時の
看護師負担ができる。
3.ペアで行うことで気づきを増やし、患者の安全への質の担保ができる。
4.業務や情報を補完することによりタイムリーな看護ケアや記録で時間の有効活用ができる。
5.ペアを組む看護師同士が、パートナーシップマインド「お互い様」「思いやり」「感謝」の精神を育くむことができる。
概要:看護師が安全で質の高い看護を提供することを目的とし、2人の看護師がよきパートナーとして、対等な立場でお互いの特性を生かし、
相互に補完し協力し合う看護提供方式。
担当患者は、自分が情報収集して受け持つ患者とパートナーが情報収集して受け持つ患者を合わせた全員である。
パートナーが受け持っている患者も自分の受け持ち患者と意識して、患者の状態・治療や注意点など、全ての情報を把握して責任をもっ
て行動する。
DPNS看護方式の基本ルール
14の基本ルールを定め運用しています。詳細は病院見学の際にご紹介します。
パートナーシップマインド
看護師として、他者依存ではなく、一人のプロフェッショナルとして、自らが率先し責任ある看護を実践する。
ペアを組むパートナーと共に『安全な看護実践』を行うため、パートナーの看護を尊重し、積極的に支援し、必要に応じては自らの応援も
依頼する。
お互いの協働の下その日の業務を確実に遂行する。
自分が信頼する大切なパートナーへ「GIVE & GIVE」で看護支援をする。
自分から支援する + さらに支援するパートナーも自分を信頼して支援してくれる支援の必要はないか言葉で確認しあう。
パートナーからの補完、看護支援には「すみません」ではなく「ありがとう」を返す。
14の基本ルールを定め運用しています。詳細は病院見学の際にご紹介します。
パートナーシップマインド
看護師として、他者依存ではなく、一人のプロフェッショナルとして、自らが率先し責任ある看護を実践する。
ペアを組むパートナーと共に『安全な看護実践』を行うため、パートナーの看護を尊重し、積極的に支援し、必要に応じては自らの応援も
依頼する。
お互いの協働の下その日の業務を確実に遂行する。
自分が信頼する大切なパートナーへ「GIVE & GIVE」で看護支援をする。
自分から支援する + さらに支援するパートナーも自分を信頼して支援してくれる支援の必要はないか言葉で確認しあう。
パートナーからの補完、看護支援には「すみません」ではなく「ありがとう」を返す。
チームナーシング+デイパートナーシップでの1日の流れ 一部抜粋
7.特定行為研修
当院は、2022年4月に特定行為研修の指定研修機関としてスタートし、2022年度7月から特定行為研修を実施しています。特定行為研修指定機関に申請した理由は3つあります。
(1)看護師の継続教育の推進(キャリア支援)
(2)就業しながら研修できる病院組織内での体制整備
(3)地域全体で質の高い安心・安全な医療が受けられる環境整備と支援体制の構築
当院が申請した区分は「栄養および水分管理に係る薬剤投与」「創傷管理」「感染に関わる薬剤投与関連」「術中麻酔管理領域」「救急管理領域」「精神および神経症状に係る薬剤投与関連」の6区分です。(2024年4月時点)
今後も受講できる区分を増やしていこうと考えています。
また、日本看護協会の特定行為研修の連携協力施設にもなっており、毎年実習生を受け入れております。
(1)看護師の継続教育の推進(キャリア支援)
(2)就業しながら研修できる病院組織内での体制整備
(3)地域全体で質の高い安心・安全な医療が受けられる環境整備と支援体制の構築
当院が申請した区分は「栄養および水分管理に係る薬剤投与」「創傷管理」「感染に関わる薬剤投与関連」「術中麻酔管理領域」「救急管理領域」「精神および神経症状に係る薬剤投与関連」の6区分です。(2024年4月時点)
今後も受講できる区分を増やしていこうと考えています。
また、日本看護協会の特定行為研修の連携協力施設にもなっており、毎年実習生を受け入れております。
特定行為研修の目的
地域の基幹病院として地域医療を支えるために、実践的な看護師を育成し、地域全体の医療・看護の質の向上を目指す。
特定行為研修の目標
(1)地域医療および多様な臨床現場において、医療安全を配慮しつつ、特定行為に必要な専門的臨床実践能力を育成する。
(2)自己研鑽を継続しながらチーム医療のキーパーソンとして機能し、患者と家族のQOLの向上を目指して、地域社会に貢献できる看護師を育成する。
特定行為研修者の要件(以下の要件を満たすこと)
・臨床経験5年以上の看護師
・当該領域において概ね3年以上の実務実績を有すること
・特定行為を行う実践モデルとして資質を備えていること
・所属施設の病院長、施設管理者もしくは所属長の推薦を有すること(院内職員は所属師長)
(2)自己研鑽を継続しながらチーム医療のキーパーソンとして機能し、患者と家族のQOLの向上を目指して、地域社会に貢献できる看護師を育成する。
特定行為研修者の要件(以下の要件を満たすこと)
・臨床経験5年以上の看護師
・当該領域において概ね3年以上の実務実績を有すること
・特定行為を行う実践モデルとして資質を備えていること
・所属施設の病院長、施設管理者もしくは所属長の推薦を有すること(院内職員は所属師長)
特定行為区分 |
栄養及び水分管理に係る薬剤投与 |
創傷管理関連 |
感染に関わる薬剤投与関連 |
術中麻酔管理領域 |
救急管理領域 |
精神及び神経症状に係る薬剤投与関連 |
特定行為研修の様子
4月 小田原市立病院 院長室で開校式が行われました
病院事業管理者、看護部長より研修生への期待の言葉がかけられました
4月~ 各科目e-ラーニング後に集合研修をしています
指導者よりアドバイスをもらい、学びを深めています