韓国のプロ野球リーグ(KBO)のキウム・ヒーローズの李政厚(イ・ジョンフ)選手がポスティングシステムでのメジャー移籍を目指しているそうです。
同選手は7年連続3割を打ち通算打率は.340、国際試合でも韓国代表として活躍しまくっている選手ですね。
李政厚
この李政厚選手、そのバッティングの成績、技術から「韓国のイチロー」と呼ばれているそうです。
7年連続3割、通算打率.340、首位打者2回、打点王1回、最多安打1回、さらに新人王になりMVPにもなったことがあり、さらにはゴールデングラブ賞5回。バッティングから守備まで一流の活躍を見せているので、まぁそういう選手には「イチロー」の称号が付きがちではあります。
そんな選手がメジャーを目指す。
興味を示しているチームもあるということで、ついに“韓国最強打者”が海を渡る、そういうことになりそうです。
ところでこの選手、実は日本で生まれてるんですよね。名古屋市で。彼が生まれるとき、お父さんがちょうど名古屋に居ましてね。ええ、中日ドラゴンズに。
李鍾範
李政厚選手のお父さん、これがかつて中日ドラゴンズに在籍していた李鍾範(イ・ジョンナム)さんです。
今はLGツインズのコーチをしているみたいですが、デビューしてから首位打者、盗塁王などのタイトルを手にし、1997年には韓国初のトリプルスリーを達成するなど大活躍しました。その後鳴り物入りで中日ドラゴンズに入団したんですよね。ちょうど第二次星野政権下でナゴヤドームが完成し野球のスタイルの転換を目指している時期で、その象徴としての選手でもありました。
で、このジョンナムさん、その俊足巧打の活躍から韓国時代は「韓国のイチロー」と呼ばれていたんですよね。右打ちだけど。それだけ認められたってことです。
つまり、親子二代で「韓国のイチロー」ってわけです。
「イチロー」はもはや称号
それにしてもイチローさん、引退して何年になったんでしょう。もう随分経つのにまだ名前が出てくるのってスゴくないですか。
まぁ、ぼくらもつい打ちまくって走りまくって守りまくってる選手が出てきたらつい「イチローのようだ」って言っちゃいますからね。
もはや「イチロー」という言葉に「打って守って走れる最高の選手」という意味が入っちゃってます。だから彼らは「韓国のイチロー」と呼ばれたわけです。
日本の場合、「日本のイチロー」って言うわけにはいかないので、「北海道のイチロー」とか「広島のイチロー」とか呼ばれるようになるんでしょうね。もしかしたら、アメリカからそういう日本選手をみたら「日本のイチロー」になるのか。イチローはメジャーの功労者ですから。まさか「日本のグウィン」とか「日本のボッグス」とか言うようにはならないと思うんですよね。
アメリカでもそういう風に思われてるならば、そして親子二代にわたって名前が出てくるってことを考えると、マジで「イチロー」ってスゴすぎ。地域も時間も超えて“リーグ最高打者”の称号になっちゃってる。
最後に
韓国のイチロー二代目が出てきて、改めてイチローのスゴさが浮き彫りになっちゃったカタチです。
しかしイチローは抜きにしてその前に、父親の「称号」をちゃんと受け継げる選手になるなんて李政厚選手も相当スゴいですね。メジャーでの活躍を期待しちゃいます。