ビーエムダブリュー マーケティングディビジョン 近藤 孝明 氏
走りを捨てたのではなく新しいBMWの価値を提案
BMW グランツーリズモ
BMW グランツーリズモ。ダイレクトにスポーツさをアピールするBMWの中にあって、SUVでなければワゴンでもなく、ハッチバックでもない一風変わったスタイルをもつ。正直なところ「BMWに何があったの?」と思わずにはいられない。古典的なBMWファンの中には、このスタイルを受け入れられず絶句してしまう人もいた。
「企画の背景は多様なライフスタイルへの対応です。SUVやワゴンだったり、クーペだったりハッチバックだったりと、色々な良い要素を取り入れたクルマがBMW グランツーリズモなんです。主にリベラルな自分の価値観をお持ちの方に向けたクルマですね」とBMW グランツーリズモへの疑問に答えてくれたBMWマーケティングディビジョンの近藤孝明さん。
つまり、それはただのイイとこ取りしたクルマということなのか? このクルマはいったいなにがしたいクルマなのか? 理解に苦しむジャーナリストもいた。単にマーケットに迎合した商品になり、BMWのアイデンティティでもあり企業スローガンでもある「駆けねける歓び」はどこにいったのだろうか?
「BMWグランツーリズモは、マーケットイン狙いのクルマではありません。間違いなくプロダクトアウトのクルマです。新しい、BMWの価値を提案するクルマなのです」と、近藤さんは否定する。
「企画の背景は多様なライフスタイルへの対応です。SUVやワゴンだったり、クーペだったりハッチバックだったりと、色々な良い要素を取り入れたクルマがBMW グランツーリズモなんです。主にリベラルな自分の価値観をお持ちの方に向けたクルマですね」とBMW グランツーリズモへの疑問に答えてくれたBMWマーケティングディビジョンの近藤孝明さん。
つまり、それはただのイイとこ取りしたクルマということなのか? このクルマはいったいなにがしたいクルマなのか? 理解に苦しむジャーナリストもいた。単にマーケットに迎合した商品になり、BMWのアイデンティティでもあり企業スローガンでもある「駆けねける歓び」はどこにいったのだろうか?
「BMWグランツーリズモは、マーケットイン狙いのクルマではありません。間違いなくプロダクトアウトのクルマです。新しい、BMWの価値を提案するクルマなのです」と、近藤さんは否定する。
BMWのDNAはきちんと受け継がれている
それにはワケがある。もはや日本だけでなく世界中で「運転が楽しいクルマ」というだけでは売れないのだ。いくら運転が楽しいというメッセージを流しても、そもそも運転が楽しいと思ったことが無い人にとっては、まさに馬耳東風。悪く言えば一旦道具としてライフスタイルに迎合させ、一度乗ってもらうことで、今までに経験したことの無いBMWの運転の楽しさを伝えようということなのだ。
もはや、一部のクルママニア以外は、大げさに言うと「運転の楽しさ」なんてどうでもいい。クルマは道具で、自分のライフスタイルの中心にはないのだ。だから、ライフスタイルのステージに合わせ、道具としてのクルマの立ち位置が必要で、まずはそこから・・・、が今後のクルマ造りのテーマになるのかもしれない。残念だが、これが現実だ。
確かに、BMW グランツーリズモは、生粋のクルマ好きにはなかなか理解しにくいクルマではある。だが、一度グランツーリズモに乗れば、間違いなくBMWのDNAは受け継がれていて、あの大きなボディであってもギュンギュンと曲がりたくなる衝動に駆られる。駆けぬける歓びは健在だ。入り口はライフスタイル。その後に、ジワジワと感じる運転の楽しさ。新しいBMWの価値とは、ライフスタイルに寄り添いハードルを下げることで、BMWの真の価値を体感してもらうことにあるようだ。
もはや、一部のクルママニア以外は、大げさに言うと「運転の楽しさ」なんてどうでもいい。クルマは道具で、自分のライフスタイルの中心にはないのだ。だから、ライフスタイルのステージに合わせ、道具としてのクルマの立ち位置が必要で、まずはそこから・・・、が今後のクルマ造りのテーマになるのかもしれない。残念だが、これが現実だ。
確かに、BMW グランツーリズモは、生粋のクルマ好きにはなかなか理解しにくいクルマではある。だが、一度グランツーリズモに乗れば、間違いなくBMWのDNAは受け継がれていて、あの大きなボディであってもギュンギュンと曲がりたくなる衝動に駆られる。駆けぬける歓びは健在だ。入り口はライフスタイル。その後に、ジワジワと感じる運転の楽しさ。新しいBMWの価値とは、ライフスタイルに寄り添いハードルを下げることで、BMWの真の価値を体感してもらうことにあるようだ。
(レポート:大岡 智彦)
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