2020年9月
Dynaformとは
Dynaformは、便利で使いやすい板成形プロセス専用のメニューや評価機能を搭載しているとともに、業界で標準となっているLS-DYNAソルバー機能を採用した、先進の金属プレスシミュレーション統合システムです。
板成形シミュレーションを行うことで、金型設計プロセスにおいて事前にしわや割れ、板厚の減少率などを検証します。これにより金型修正のトライアンドエラー回数を削減することができ、納期短縮・コスト削減を実現します。
主な特長
主な機能
多段階工程におけるわれ・しわ等の成形性評価機能
多段階の成形をまとめて設定して自動的に各工程の解析を連続して実行することができます。
ブランク展開・トリム展開・ネスティング機能
ブランク展開&簡易成形性評価、トリム展開、ネスティング(歩留まり計算)が行えるBSEモジュールと、それぞれの機能別のライセンスがあります。
ハイドロフォーミング解析機能
ハイドロフォーミング加工(バルジ加工)のシミュレーションが実施可能です。
吉田-上森モデルを搭載したスプリングバック解析機能
吉田-上森モデル同定プログラムMatParaを用いることで実験データから自動的に材料パラメータを決定することができます。
MatParaで定義した材料パラメータを用いてDynaformでスプリングバック解析を実施することができます。
業界最強のメッシュ作成機能
取り込んだCADの不整合部を自動修正し、形状を忠実に再現しながら要素数を最小限にする業界最強のメッシャーを搭載しています。また中立面作成機能により、ソリッド形状から直接サーフェースを生成することができます。
金属プレスシミュレーションが必要な背景
近年、自動車業界では、各メーカー間の製造競争激化により、自動車のボデーやフレームなど板成形製品の設計開発期間の短縮やコスト削減が求められています。特に最近ではハイテン材の導入が進んでいます。ハイテン材はスプリングバックと呼ばれる加工時の戻りが大きい為、金型設計も従来の手法ではうまく対応できない場合があります。そのためにはシミュレーションによりスプリングバック解析をおこない事前検証することで、品質向上・納期短縮・コストダウンにつなげることができます。 また、電気/電子業界でも、自社内で金型設計を取り入れる傾向があり、ますます金型及び製品設計におけるシミュレーションの必要性が高くなってきています。