No.31『TETRIS』(発売元:Basic Fun!、2020)
米国のおもちゃ会社・Basic Fun!が発売した、ミニサイズのアーケード筐体型ゲーム機です。持ち運びできるほどコンパクトで、画面もLCDとどこか懐かしいおもちゃ感が特徴です。
スピーカーは低音質ながら、プレイ中もしっかりとコロブチカが流れます。「R」が逆さまになっているロゴを含め、どこか初期のアタリ/テンゲン版を彷彿とさせるテイストです。
No.32『麦当劳的俄罗斯方块游戏机』(発売元:麦当劳、2023)
麦当劳(中国マクドナルド)が販売した『テトリス』ゲーム機です。マクドナルドの美味しいチキンナゲットは、『テトリス』とほぼ同い年の1983年に誕生。それを記念して作られたのが本機です。
本体はチキンナゲットの形をしており、並べてみるとそっくり。大きさはナゲットの3倍くらいで、食べごたえがありそうなフォルムになっています。
ハードの制約上からか、収録されているのはマラソンの1種類で、ルールもハードドロップやホールドがなかったり、回転も一方向しかできなかったりと古いものが採用されています。しかし、LCDという点も含めて、懐かしい気分にさせてくれます。
No.33『テトリス64』(発売元:セタ、NINTENDO 64、1998)
NINTENDO 64向け『テトリス』は数が少なく、国内では2作品しか発売していません。そのうちの一つが、『スーパーリアル麻雀』などで知られるセタが発売した『テトリス64』です。
本作最大の特徴は、「バイオセンサー」という周辺機器に全ソフト中唯一対応していること。耳たぶに心拍計を挟んで計測することで、リアルタイムにテトリミノのピースが増減するという要素があります。ちょっとドキドキするシチュエーションで遊んだら盛り上がる……かも?
No.34『マジカルテトリスチャレンジfeaturingミッキー』(発売元:カプコン、NINTENDO 64、1998)
もうひとつのN64向け『テトリス』は、ディズニーの人気キャラ・ミッキーマウスたちとコラボした作品です。本作ではキャラ同士の掛け合いや対戦に主眼をおいており、テトリミノにおじゃまピースを付けて積みづらくするという内容となっています。
ちなみに本作は、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の藤林秀麿氏が初めてディレクターを務めた作品なんです。知ってましたか?
No.35『みんなのテトリス』(発売元:エポック、2007)
電池を入れてTVに繋いだらすぐ遊べる、プラグアンドプレイ方式のゲーム機です。本体の形状が「Tミノ」なのがイカしてます。
家族向けと侮るなかれ、現代ルールやホールドにしっかり対応しており、快適な操作でサクサク楽しめます。 特殊モードや対戦もしっかり備わっているので、気楽に遊べます。
モードごとにテーマが異なるという細かい仕様もポイント。1人用モードではアコーディオンの音色や「一週間」のフレーズがミックスされたコロブチカが楽しめます。
No.36『テトリス withカードキャプターさくら』(発売元:アリカ、PlayStation、2000)
CLAMP原作のアニメ「カードキャプターさくら」と『テトリス』を組み合わせたのが本作です。開発・発売は『TGM』のアリカで、先行入力など一部システムが共通しています。
基本モードは、ストーリーにあわせてパズルのような盤面を解いていくステージクリアのストーリーモードと、コンピューターやプレイヤー同士で対戦できるたいせんモードの2つが用意されています。
『テトリス』としてはやや物足りない部分もあるものの、グラフィックギャラリーがあったり、キャラにボイスが付いていたりと、原作のファンに向けた作品であることがわかります。
No.37『Vテトリス』(発売元:BPS、バーチャルボーイ、1995)
“早すぎた”と言われる3Dゲーム機、バーチャルボーイにも実は『テトリス』が存在します。
BPS製のため基本的な内容を楽しめますが、立体視を活かした演出やモードもあります。
No.38『ポケモンショックテトリス』(発売元:ポケモン、ポケモンミニ、2002)
極小サイズのゲーム機「ポケモンミニ」は、赤外線通信やカートリッジ交換、振動機能などを備えた機種で、『ポケットモンスター』にまつわるゲームがいくつか発売されました。この『ポケモンショックテトリス』もそのうちのひとつです。
テトリス(4列消し)を達成するごとに画面右のシルエットになっているポケモンをゲットできるのが特徴で、捕まえたポケモンは記録されます。また、本体を叩いてピースを左右反転したり、うまいプレイングをこなすと強く本体が振動したりと、ハードの機能を活かした要素も盛り込まれています。
No.39『テトリス』(発売元:SHARP、電子手帳、1989)
80年代から90年代にかけて、ビジネスマンの間で流行した「電子手帳」というデバイスがありました。まだインターネットやPDA、スマートデバイスなどが普及していない中、電卓やメモ、カレンダーや時計など多彩な機能を備えた製品が各社より発売され、人気を博しました。
そんな中、SHARPより発売された電子手帳は、カードを交換することでアプリケーションや機能を拡張することができました。この『テトリス』も、そんな電子手帳向けに発売された作品です。
操作はパネルを触って行いますが、精度が良くないためあまり操作性はよくありません。しかしながら、限られたドットで表現されたグラフィックはどこかロマンを感じさせます。
No.40『VSテトリス presented by toshiba note pc』(頒布元:東芝、PC、2007年)
dynabookやQosmioといった東芝のノートPCは、2007年頃に俳優の山下智久さんと田村正和さんの2人を起用したCMを打っていました。この『テトリス』はノートPCの成約記念で配られたもので、非売品ながらしっかりとテトリスオンラインジャパンよりライセンスを受けた作品です。
体験版では、3分間のスコアアタックが楽しめます。ゲームが終わると、スコアに応じて田村正和さんと山下智久さんがコメントしてくれます。
なお、この作品はオンライン認証が必要であったため、サービスが終了した現在はプレイ不可。また、東芝のPC以外ではインストールできません。体験版はFlashを通じてプレイできましたが、現在はFlashエミュレータなどを使用しないと遊べません。
『テトリス』は、生まれた当初からライセンスアウトを積極的に行い、さまざまな会社から独自の『テトリス』が生まれました。その流れは今日に至るまでも途絶えておらず、その歴史をたどるだけでも面白いものです。
今回紹介した以外にもまだまだたくさんの『テトリス』がこの世に存在しています。「もう知ってるよ」という人も、「あんまりハマったことない」という人も、40周年というこの節目にぜひ身近な『テトリス』をプレイしてみてはいかがでしょうか。