自分の顔の形に合った髪型を見つけるのは簡単なことではない。眉毛の形によって、顔の印象がガラリと変わってしまうことをご存知だろうか? 髪型も同じだ。生まれ持った頭の形に合わないヘアスタイルにしてしまった経験は、誰にでもある失敗ではないだろうか。トニーアンドガイの調査によると、50%の男性が散髪が終わった瞬間に自分の髪型が嫌になるという。
あなたがペドロ・パスカルのくしゃくしゃのウェーブを自分でもできると思っているとすれば、それは間違いかもしれない。ジャスティン・ビーバーの髪の流れを真似しようと思っている? それもちょっと待ってほしい。ショーン・メンデスのバズカットに憧れて、バリカンに手を伸ばそうとしている? いったん落ち着こう。あなたの頭の形に3mmのバズカットは似合わないかもしれないからだ。では、自分の顔の形に合った髪型を選ぶにはどうすればいいのか? 『GQ』はロンドンのバーバー、「Ruffians」のT・J・ハントに話を聞いた。
四角顔
はっきりと角張った顎がある四角い顔は、おそらく最も多くのヘアスタイルが似合う顔の形である。もしあなたが四角い顔に生まれついたなら幸運だ。しかしそれを最大限に活用したいのであれば、守るべき簡単なルールがいくつかある。
「四角い顔は横幅が広くなりがちなので、それを強調するようなサイドにボリュームを出すスタイルは避けましょう。髪が豊富にあるなら、後頭部からサイドにかけて短く刈り込んで、トップを長めにして高さを出すクイッフやポンパドールがいいですね。髪が薄かったり生え際が後退していたりする場合は、バズカットやフレンチクロップも自然に見えるので、おすすめです」
丸顔
丸顔は四角形から最も遠く思えるかもしれないが、ふたつの顔型はにはいくつかの重要共通点がある。丸顔にはシャープな顎のラインはないものの、どちらも顔の上から下まで同じような幅になる傾向があるからだ。
「丸みを帯びてエッジがないヘアスタイルは、顔の膨らみと柔らかな印象を強調するだけなので慎重に。バズカットやクロップスタイルは避け、かさばらせずにボリューム感を出せるスタイルを選びたいところです。クラシックなサイドパート、寝癖風の無造作なパーマ、そしてもちろんテーパーフェードなどがお勧めです」
卵形
卵形は一般的に丸顔と混同しがちだ。どちらもよく似ているように思えるが、卵形は頬骨が高く顎が小さいため、似合うヘアスタイルもまったく異なる。
「長い前髪が顔を覆うようなスタイルは避けて、顔面がはっきりと見えるような髪型がいいでしょう。長めの髪を後ろに流すスタイルは、卵形の顔によく似合います。短めのスタイルであれば、ソフトクロップやモッズスタイルがお勧めです。顔の角ばった部分の印象を和らげるために、リラックス感のある毛先にするのもいいでしょう」
逆三角形
逆三角形の顔は、突出した顎のラインと比較的狭く見える額が特徴だ。この形に最適なのは、トップにボリュームと高さを出してバランスをとるスタイルである。
「クイッフやサイドパート、ポンパドールはどれもいい方法です。これらのスタイルのいいところは、サイドを様々に変えられることです。クラシックにシザーカットで整えたり、よりモダンにフェードをかけたりとね。このような髪型にはドライヤーが必要になりますが、コツを掴めば簡単なので不安がることはありません」
面長
面長の顔を引き立てるために心に留めておくべきことの一つは、顔の幅を広く見せることだ。くれぐれも顔の形を縦に引き伸ばさないよう心がけたい。
「このため、トップよりも後頭部やサイドがかなり短いヘアスタイル、例えばフェードカットやクイッフは避けることをお勧めします。最良の選択肢は、バリカンをまったく使わず、七三分けやアイビーカットのようなクラシックなシザーカットにすることです。もう少しエッジの効いたスタイルがお好みなら、シーザーカットやシャギー、サーファースタイルもいいでしょう」
菱形
顎に向かって細くなる菱形の顔は、頬骨が目立ち角張って見えがちだ。大事なのは、全体のバランスをとること、角張った印象を和らげること、顔の幅が最も広い部分に位置する耳が大きく見えないようにすることである。
「長めのレイヤーカットは、丸みとボリュームが出るのでとてもよく似合います。短めにしたければ、バリカンによる均一な刈り込みよりも、シザーカットの柔らかで変化のあるサイドにするのがお勧めです。フリンジを伸ばすのもいいですが、やはりかちっとしすぎるよりもルーズにリラックス感を出すのがいいでしょう」
From British GQ
by Adam Cheung
Translated and Adapted by Yuzuru Todayama