【バンコク共同】タイで同性婚を認める法律が東南アジアで初めて施行され、各地の役所が23日、同性カップルの婚姻届を受理した。婚姻届を提出した新婚カップルが、項目から「男性」「女性」の記載を削除した婚姻証明書を受け取った。

 首都バンコクのショッピングモールでも特設ブースで婚姻届を受け付けた。同性の女性と結婚したポイナパットさん(33)は「長年待ち望んでいた。配偶者と認められる意味は大きい」と語った。約8年前にタイに移住した瓜生安希さん(42)は同性の現地女性と結婚。「タイ人は性的少数者に寛容だと感じる。ついに法制化され、本当に結婚できた」と喜んだ。

 同性婚法は昨年、上下両院を圧倒的多数の賛成で通過し、国王が承認した。性別にかかわらず18歳以上の2人に婚姻を認める。民法の規定の「男女」を「個人」に、「夫」と「妻」を「婚姻パートナー」に修正し、ゲイやレズビアンの結婚に道を開いた。戸籍上の性別にかかわらずトランスジェンダーの人も結婚できる。

 アジアではほかに台湾とネパールが同性婚を法制化している。

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