パイオニアは2月28日、PLC(Power Line Communication:電灯線通信)を利用するサウンドシステム「music tap」を発表した。昨年の「A&Vフェスタ」で注目を集め、「グッドデザイン賞」では金賞(ベスト15)を受賞したネットワークオーディオ。製品化に際しては、新たにiPod用ドックもオプションにくわえた。
music tapは、コアとなるサウンドステーションとネットワークスピーカー2種(SおよびL)のセット。PLCを利用するため、それぞれの電源ケーブルをコンセントに繋ぐだけでネットワークが完成。ステーションに接続したミニコンポやiPod、PCなどの音声を離れた部屋でも音楽を楽しめる。「music tapの“tap”は、蛇口の意味。コンセントから音楽があふれ出すことを示している」(同社)。
製品のラインアップおよび実売想定価格は下記の通り。なお、スピーカーは、L/Sを問わず4台まで増設可能だ。
型番 | 概要 | 実売価格(※1) | 発売時期 |
---|---|---|---|
XW-PSS01 | パワーラインサウンドシステム(スピーカーL/Sが各1台付属) | 6万8000円前後 | 3月下旬 |
XW-PSS01-L | 増設用ネットワークスピーカーL | 2万7000円前後 | 3月下旬 |
XW-PSS02-S | 増設用ネットワークスピーカーS | 1万9000円前後 | 3月下旬 |
IDK-01 | iPod用コントロールドック | 1万4000円前後 | 3月下旬 |
サウンドステーションには、USB×2、アナログオーディオ×2、アナログミニジャック×1の計5系統の入力がある。このうち、1つのUSB端子はフロント側にあり、USBマスストレージクラス対応のUSBメモリなどを再生可能だ。対応ファイルは、MP3、WMA、MPEG-4 AAC(いずれも著作権保護されていないものに限る)。この場合、ネットワークスピーカーLの操作パネルで楽曲の頭出しなどの操作が行える。
また、2つの入力ソースを別々のネットワークスピーカーに伝送する「デュアルモード」を実現した。たとえば、リビングではジャズ、キッチンではボサノバを再生するといった具合に、空間にあわせたソースを選択できる。さらに、サウンドステーションのタイマー機能を使えば、iPod(IDK-01を併用した場合)やUSBメモリ内の楽曲を目覚まし代わりに流すことも可能だ。
「ネットワークスピーカーL」は、天面にステレオスピーカーを搭載する。内蔵アンプは25ワット+25ワット。赤外線受光部を搭載しており、サウンドステーションやiPodドックの付属リモコンがあれば遠隔操作が可能になる。外形寸法は452(幅)×162(高さ)×112(奥行き)ミリ。重量は約2.8キログラム。
「ネットワークスピーカーS」は、キッチンや玄関、トイレなど小さなスペースに置くためのコンパクトタイプ。スピーカーはモノラルで、15ワットのアンプを内蔵。外形寸法は109(幅)×176(高さ)×109(奥行き)ミリだ。ユニークなのは、防犯ライトなどでお馴染みのモーションセンサーを搭載したこと。人が近付くと自動的に電源がオンになり、音楽が流れ出す仕組みだ。人がその場を離れると、音楽もフェードアウト。「人が部屋を移動すると、移動先のスピーカーが鳴り始める。音楽が自分に寄り添う感覚」(同社)。なお、電源がオフになるまでの時間は3段階で設定できる。
パイオニアでは、music tapのコアユーザー層を、「20代から30代の女性」と予想している。「想定ユーザーは、音楽を“ながら聴き”する人。主に都市部在住のディンクスの女性だろう。彼女たちに話を聞くと、PCやiPodに音楽をためているが聞く時間が少なかったり、あるいはラジカセやミニコンポなどを複数所有しているが、ジャマになっているケースが多い。music tapがあれば、家の中をトータルにコーディネートした上で、ジャマな機器を置かず、いつも音楽を楽しめる」(同社)。
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