ファイル共有ソフト「Winny」の初期ノードサイトが5月20日、Winnyの“新バージョン”だとする「v2.0β7.2」をテスト公開した。
開発したのは逮捕された開発者ではなく、別の第三者。Readmeによると、「通信暗号を二重化して外から復号を難しくするためのパッチ」が含まれており、「現在対応しているパケットモニター等には検出されなくなる」という。「目的はプライバシーの保護で通信の安全化です」だとしている。
注意書きによると、同バージョン以外のノードとは接続できない。ただキャッシュは以前のバージョンと互換性があるとしている。
ネットエージェントは同日、ファイアウォールソフト「One Point Wall」で、同バージョンへの対応を表明した。
- Winny開発者、逮捕
京都府警がWinny開発者の東大助手を著作権法違反ほう助容疑で逮捕した。プログラム開発者が著作権法違反のほう助に問われるのは初めて。
- 「Winny」でファイル発信元を特定可能に ネットエージェント
IPごとのキャッシュファイルのリストなどを取得でき、違法ファイルの所持者を特定しやすいシステムを開発した。特定機関に販売する予定。
- 「Winnyが解読できるのは分かっていた」 〜ネットエージェント社長
違法ファイルユーザーの信じた“神話”は、ついに崩壊したと言えるかもしれない。匿名性の高さから“悪用しても身元がばれない”と言われてきた「Winny」の暗号が、解明された――と発表されたからだ。発表したのは、ネットエージェント。同社社長に、話を聞いた。
- Winnyを肯定的に議論する
「Winnyが挙げた成果は安易に否定してしまうことなく積極的に評価すべき」。単なる“ネット犯罪”として片付けるのではなく、情報社会に与えたインパクトを今こそ冷静に評価する必要があるだろう。Winnyをウォッチしてきた国際大学GLOCOM 助手・研究員、石橋啓一郎氏の寄稿。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.