バイドゥは12月13日、Android向け日本語入力システム「Simeji」に関する全事業を取得したと発表した。同社のPC向け日本語入力システム「Baidu IME」と製品企画、開発、事業企画およびマーケティングを一元化し、高品質なサービス提供を目指す。
事業取得に伴い、Simejiの開発者である足立昌彦氏とデザイナーの矢野りん氏はバイドゥに入社。同社の開発陣とともに、引き続きSimejiの企画・開発を担当する。事業取得後は「Simeji」のブランド名はそのままに、Baidu IMEの持つネットワーク経由の変換支援機能「クラウド入力機能」などを順次統合していくことで、変換精度の向上を目指すとしている。
Simejiは、現在までに180万回以上ダウンロードされているというAndroid向け日本語入力システム。「Mushroom」というプラグイン機能や「Skin」という着せ替え機能でユーザーが自由にカスタマイズできるのが特徴で、「AndroidマーケットのIMEで最もダウンロードされており、現在もユーザー数は伸び続けている」(足立氏)という。
Baidu IMEは、180万人ほどのユーザーを抱えるPC向け日本語入力システム。文字入力部分のデザインをスキンで変更したり、オプション辞書を追加したりできる特徴を持つ。中国Baiduの駐日首席代表 兼 バイドゥ副社長のチン・カイトウ氏は「カスタマイズ性の高いSimejiは“わたしスタイル”をテーマとするBaidu IMEと親和性が高い」と述べ、開発体制などの統合に向けて意気込みを見せた。
今回の事業取得の狙いについて、チン氏は「スマートフォン向けサービスは大きな成長市場なので、そこに向けてビジネスを展開することは重要」と話している。
併せて同社は、独自開発のOSを搭載したスマートフォンを近日中に中国国内でリリースすることを明らかにした。Androidベースのモバイル向けOS「Baidu Yi」搭載機と思われるが、詳細は明らかにされていない。
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