ユビキタスエンターテインメント(UEI)は、独自のプログラミングが行える手書きベースのタブレット型コンピュータ「enchantMOON」(エンチャントムーン)の販売を年内いっぱいで終了すると発表した。「コンセプトをゼロから見直した」という新機種の開発も示唆している。
enchantMOONはAndroid 4.0ベースに専用設計した独自OS「MOONPhase」と8インチ(1024×768ピクセル)ディスプレイを搭載するタブレット型端末で、2013年4月に予約受付を開始し、7月に出荷スタート。日本のベンチャー企業が開発した独自性の高いハードウェアとして注目を集めた一方、出荷予定がたびたび延期されるなどトラブルもあった。
数百台の在庫が残っているが、教育NPOなどに寄付する。サポートや付属品の販売は続ける。
同社の清水亮社長のブログによると、販売終了の理由の1つは、端末の売れ行きが鈍く、手書き認識エンジンのライセンス料をまかなえなくなったこと。また、Androidべースではない独自OSを搭載した新機種の開発に着手しつつあることも示唆している。
新機種は「ハードウェアを含めた全面的なアーキテクチャの改修とシステムソフトウェアおよびコンセプトをゼロから見なおす、これまでで最大規模のバージョンアップ」で、準備に3年を費やしてきたという。
来年1月にユーザーイベントを行い、新機種の開発プロトタイプのモニターを参加者から抽選で選ぶ。イベントでは、PlayStationシリーズをデザインしたプロダクトデザイナーの後藤禎祐さんなどが講演する。
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