VRを仕事の場に、という話が、ここ1年ほどで現実味を増してきている。
「なぜわざわざVR空間で仕事を?」
そこにVRがあるからだ……というのは半分冗談だが、ちゃんと使ってみないといけない。折に触れてテストもしてきたが、ようやく「ちゃんと数時間仕事ができる環境になってきたな」という段階にきた。
今回は、2つのソリューションを使って実際に仕事をしてみたい。
なおこの原稿の執筆はテストの意味合いも込めて、画像整理の一部を除き、全てVR内で行っている。
この記事は、毎週月曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2021年10月4日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額660円・税込)の申し込みはこちらから。さらにコンテンツを追加したnote版『小寺・西田のコラムビュッフェ』(月額980円・税込)もスタート。
今VRで仕事をする限界は、あえて先に伝えておくべきかと思う。
課題は実にシンプルだ。VR用のHMDの重さや不快感だ。
HMDを装着して仕事をするわけで、どうしても頭・顔に負担がかかる。今回は「Oculus Quest 2」を使っているが、503gの本体に321gの「Quest 2 Eliteストラップ バッテリー」を付けているので、やっぱり重い。Eliteバッテリーストラップをつけなければその分軽くなるのだが、重量バランスが前に来るので長時間作業するとない方が疲れる感じがする。
同じことを「今日、皆がすぐにやるべき」とは思わない。
しかし、である。課題として私はHMDを付けていることの不快さ「しか」挙げていない点に注目していただきたい。
実は、これは大変なことなのだ。
キーボードはどうするのか? 普段と同じように作業するためのアプリ環境は? 画面の見やすさは? お茶を飲みながらリラックスして仕事できるのか? スマホの通知が来たら分かるのか?
視界を覆ってしまうVRには多くの課題があるのだが、上に挙げたような一般的な問題は「取りあえず、それなりに大丈夫」といえるレベルになってきた。
別の言い方をすれば「軽くて快適なHMDがあれば何とでもなる、というレベルになってしまった」……ということでもあるのだ。
われわれはすでに、HMDをかぶるだけで「自分1人しかいない広大な空間」で「巨大なディスプレイを表示しながら」仕事ができるようになっている。
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