「使っていない月額サービスを解約したいけど、手続きが複雑で分かりにくい」──そのような経験をしたことはないだろうか。そんな人にぴったりなWebサイト「解約.com」がX(旧Twitter)上で話題になっている。ある個人開発者が開発したWebサイトで、さまざまなサービスの解約情報がまとまってある。
例えば「DAZN」ならば、解約情報元として退会方法を記載した公式ページへのリンクを記載している。他にも解約するための手段や、サービスカテゴリも併記。また、各サービスの詳細ページでは解約方法などをAIで要約させた文章や、ユーザーの解約体験の書き込むフォームも備えている。
27日現在で解約.comに記載されているサービスは「楽天モバイル(個人)」や「ソフトバンク光」「DAZN」「朝日新聞社」「日本経済新聞(電子版)」「産経新聞(電子版)」「みずほ銀行」「NHK」「ニコニコ動画」「Audible」「dアニメストア」「WOWOW」「松井証券」などだ。
Xではこのサイトに対して多くの反響が集まっており「これはユーザー側にとてもいいサービス」「これは賢い」「こういうサイトを待っていた」など、個性的な切り口に称賛する声が相次いでいる。
サイトの作成者であるbannzaiさんに開発した経緯を聞くと「『手放しやすい』サービスはどれか知りたいなと思った」と語る。「“解約の体験”に注目した。契約する前にそのサービスの解約体験の良しあしを知れて、他の類似サービスと比較したいと思った。また『解約.com』という名前を思い付いたので作りたくなってしまった」(bannzaiさん)
また解約.comはもともと、世の中に貢献しないアプリやサービスを出し合う「クソアプリ Advent Calendar 2023」の中で紹介していたもの。しかし「開発しながらよくよく考えると意外と真面目なコンセプトなアプリになってしまった」とbannzaiさんは感想をこぼしている。
X上で話題になったこともあり、一時はPVが急増するなど、反響も大きかったという。Webサイトの下部には、追加してほしいサービスをリクエストできるページを用意しており、現在まで継続して要望が届いている。また、早速「解約.comでバナー広告を掲載したい」という営業もあったとしている。
なお、今後もしばらく公開を続ける予定で「マネタイズの手段も探っていきたい」とbannzaiさん。「すぐに知りたい情報を手に入れられるようなサービス設計」「SEOを意識した流入手段や、マネタイズの方法」「解約体験を投稿してもらうための工夫や戦略」などを意識し、さらに改善進めていく予定。
2023年も年末を迎え、大掃除に励む人も多いと思う。オフィスや自宅の掃除のみならず、これを機にサブスクリプションサービスなどの大掃除もしてみるといいかもしれない。
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