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先延ばし癖、楽観的になれば改善する? 東大の研究

» 2024年06月04日 13時31分 公開
[ITmedia]

 東京大学の研究グループは、「今よりも未来のストレスが増えることはない」と信じる楽観思考の人は、深刻な先延ばし癖が少ないことを発見したと発表した。「深刻な先延ばしを減らすには、未来に希望を持つことや、希望を持てるようなサポートを受けることが重要」としている。

画像 ニュースリリースより(東大がDALL・E3で作成した画像)

 研究では、過去・現在・未来にわたる時間軸でのストレスを測定し、時系列順に並べたものを「時系列的ストレス観」と定義。4種類に類型化し、それぞれについて先延ばし癖との相関を調べた。

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 時系列的ストレス観は、「未来にいくにつれてストレスは減る」と考える「下降型」、「未来にいくにつれてストレスが増える」と考える「上昇型」、「今が1番ストレスが低くて、そこから離れるにつれてストレスが増える」と考える「V字型」、「過去のある1点でストレスが1番高く、そこから未来にいくにつれてストレスは減る」と考える「への字型」の4種類に分かれた。

 中でも「下降型」グループは、深刻な先延ばし癖を持つ人の割合が低いことが判明。「今よりも未来のストレスが増えることはない」という、未来に対する楽観的な見方を持つことが、深刻な先延ばし癖を減少させる可能性が示されたとしている。

 また、時間軸と幸福度を測定し、時系列順に並べた「時系列的ストレス観」も定義。下降型、上昇型、V字型、平坦型に分類できたが、先延ばし癖との間に有意な関係は見られなかった。

 論文は、英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。

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