データストレージはSSDのみ。それも高速なSSDをデュアルで搭載したRAID 0構成となっており、単体SSDの性能を大きく超えた超一流の性能を誇る。容量は買いやすい128Gバイト(64Gバイト×2)から、256Gバイト(128Gバイト×2)、512Gバイト(256Gバイト×2)まで用意されている。
なお、このVAIOオーナーメードモデルのSSD RAIDはソニー内の位置付けで「第3世代」ということで、Serial ATA 6Gbps対応の高速SSDをデュアルで利用している。店頭モデルも128GバイトのSSD RAID 0を搭載するが、こちらは「第2世代」(Serial ATA 3Gbps対応)のSSDデュアル構成で、同じ128GバイトのSSD RAID 0でもVAIOオーナーメードモデルの第3世代のほうが高速だ。
液晶ディスプレイもVAIO Zの大きなアドバンテージといえる。1600×900ドット表示に対応した通常の液晶パネルに加えて、Adobe RGBカバー率96%の広色域、1920×1080ドットのフルHD解像度に対応した液晶パネルを選択することができる。表示品質も良好で、上下の視野角はやや狭いものの、光沢パネルに低反射コートを施し、鮮やかな表示ながら映り込みも抑えている。
キーボードはVAIOノートおなじみのアイソレーションデザインだ。店頭モデルでは日本語配列でかな刻印付きだが、VAIOオーナーメードモデルでは、日本語配列でかな刻印なし、あるいは英語配列も選べる。また、キーボードバックライトの有無も選択可能だ。
キー配置は6段配列で、ミスタイプを誘発するような部分はない。剛性も高く、強めにキーをたたいても、たわみなどは気にならない。主要キーにおける横方向のキーピッチは約19ミリを確保しており、余裕がある。ただし、キーストロークは約1ミリとかなり浅いので、慣れが必要だ。ここはボディの薄型化を優先した仕様になっている。
タッチパッドはパッドとボタンを一体化した、いわゆるクリックパッド型だ。タッチパッドのサイズは実測で73(横)×41(縦)ミリと広くはないが、窮屈に感じるほどではない。パッド部分には六角形の細かなテクスチャが施されており、ザラザラした手触りだ。タッチパッドにはシナプティクスのドライバが導入済みで、2本指を使ったスクロールや拡大/縮小などのマルチタッチジェスチャーに対応する。
「Power Media Dock」と呼ばれるドッキングステーションを接続することでグラフィックスパフォーマンスを大幅に強化できるのも、VAIO Zの大きな特徴だ
ドッキングステーションには、外部GPUのRadeon HD 6650M(グラフィックスメモリ1Gバイト)を内蔵するほか、スロットインタイプの光学ドライブのほか、ディスプレイ出力端子(HDMI/アナログRGB)、USB 3.0、USB 2.0×2、有線LAN(1000BASE-T)といったインタフェースも備えており、本体とはLight Peakベースの光伝送技術(片方向10Gbpsの双方向)で接続される。
グラフィックス機能は、ノートPC単体ではCPU内蔵のIntel HD Graphics 3000、ドッキングステーション接続時はRadeon HD 6650Mが使われ、切り替えはドッキングステーションの接続の有無により自動的に行われる。
光接続の帯域は最大でもPCI Express 2.0(5GT/秒)でいえばx2相当なので、ある程度性能のロスはあるものの、Ultrabook級の薄型軽量ボディでこれほど高性能な外部GPUのパフォーマンスが利用できるのは画期的だ。発表から6カ月以上が経過したが、いまだに同等機能の製品が存在しないことからも、いかに先進的な仕様であるかが分かる。
Power Media Dockには、光学ドライブとしてDVDスーパーマルチドライブを搭載するものとBlu-ray Discドライブ搭載するものの2種類が用意されている。もちろん、Power Media Dockを付属しない構成も選べる。
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