筆者は普段から、Steamでゲームを購入し遊んでいる。Arm版Windows 11でも稼働しそうなものをいくつかライブラリーの中から選んで、そもそも起動できるのか、起動できたら快適に遊べるのか試してみることにしよう。
今回は、あくまで作業端末として利用しているWindows 開発キット 2023で“息抜き”をするというシーンを想定しているので、本格的なゲーミング環境ではないことはご容赦いただきたい。ディスプレイは、外付けのフルHD液晶(リフレッシュレート60Hz)を利用している。
今回テストしたゲームは、以下の6タイトルとなる。果たしてどのような結果になるだろうか……?
「Portal」は、Valveが2007年に発売した謎解きアクションゲームだ。主人公のChellがブルーとオレンジの「ポータル」を生成できる武器「ポータルガン」を使って、謎解きを行っていくという世界感がたまらない。筆者ものめり込んだ作品で、今でもたまにプレイしている。
そんなPortalだが、約16年前の作品ということもあり、「DirectX 9」ベースで開発されている。理屈の上ではWindows 開発キット 2023でもプレイできるはずだ。
結論としては、プレイできるものの、ポータルから見える場面を描画できない症状が発生する。フレームレートは平均60fpsで頭打ちだ。
描画面の引っかかりが少ないことはプラスだが、ポータル周辺の描画のおかしさはマイナスに働く。トータルでは快適プレイからはほど遠い印象だ。
気を取り直して、Portalの続編に当たる「Portal 2」をプレイしてみよう。Portal 2は2011年に発売されたタイトルで、こちらもDirectX 9ベースである。
こちらについては描画も正常で問題ない。平均フレームレートも60fps頭打ちで、十分なスムーズさをもって遊べる。エミュレーションとは思えないほどに快適だ。
続いてはSpiderlingStudionsが開発し、2020年にリリースされた戦略サンドボックスゲーム「Besiege」をプレイしてみよう。
Besiegeは、さまざまなパーツを配置したマシンを使って、各ステージに用意された巨大な要塞や村落を攻略するゲームで、組み合わせが自由なため色々な遊び方が楽しめる。これもDirectX 9ベースで開発されており、理論上はWindows 開発キット 2023で遊べるはずである。
描画されるオブジェクトが少ないせいか、比較的最近のゲームにもかかわらず快適に遊べた。先の2タイトルと同様、平均フレームレートは60fps程度で頭打ちとなる。
Firaxis Gamesが開発し、2011年にリリースしたターン制ストラテジーゲーム「Civilization 5」はどうだろうか。
筆者は前作の「Civilization 4」からプレイしており、通っていた学校の単位を落とす程度には熱中していた。読者の中には筆者のようにCivilizationシリーズにハマっていた人もいる……と信じたい。
話がわき道にそれそうなので元に戻そう。Civilization 5は、起動時に描画を「DirectX 9」で行うか「DirectX 10/11」で行うかを選択できる。DirectX 9ベースのゲームが続いていたこともあったので、今回はあえてDirectX 10/11を選択してプレイしてみた。
少しデータのロードに時間がかかるような気がするものの、プレイ自体は問題なく行えた。平均フレームレートだが、自分のターンでは60fps頭打ちであるものの、ターンを進めている最中は30fps程度にまで落ち込むことがある。
もっとも、このゲームはTBS(ターン制の戦略)ゲームである。アクションゲームやFPS(一人称視点のシューティング)ゲームでもないので、フレームレートが低くてもプレイ感には影響しない。
作業の合間にプレイすると作業時間が丸々消え去りそうな予感もするが、ひとまずWindows 開発キット2023でも快適にプレイできる。
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