Lifehacker様へ
私には、膨大な音楽と動画のコレクションがあるのですが、音量がバラバラなのが気になります。いちいち再生時に調整せずに済むよう、全てのファイルの音量を、均一に合わせられないものでしょうか?
Sound Advice Neededより
米Lifehackerに、このようなお便りが届きましたので、今回は、米Lifehackerからの返答をご紹介します。
Sound Advice Needed様へ
これは難しい問題です。なぜなら、解決法はたくさんあるのですが、視聴環境によっても変わりますし、どれも完璧に上手くいくとは言いがたいからです。劇的に解決したいのであれば、いくつかの方法を実行してみましょう。
■長く、険しい道のり...でも永続的
一回の編集で音量を一定にするには、全ての音楽・動画の音量レベルをいじって、新しいファイルとして出力するしかありません。圧縮された音声を、もう一度圧縮することになるので、音質が落ちることは避けられないです。超高音質なソースでない限り、この方法はやめたほうがいいかもしれません。
それでもやる! という決心がついたなら、まず音量をブーストできるツールを試してみましょう。無料の音声編集ツール『Audacity』なら、ノーマライズでカンタンに音量を揃えられます。しかし、ノーマライズでdB数を均一にしても、自分の耳が音量を一定に感じるとは限りません。ノーマライズしても満足いかない場合は、コンプレッサーやリミッターをかけます。
Audacityにも、コンプレッサーは搭載されていますが、他のツールでは、もっと多機能なコンプレッサーもあります。例えば、Macの『Garageband』では、コンプレッサー・リミッターのプラグインが有効です。他にも、『The Levelator』(Podcast向けなので、あまり音楽には向きません)や『MP3Gain』(音楽向け、Windows用)などでも、音量のブーストができます(情報を提供してくれたskylerb氏に多謝)。
■ハードウェアで解決1つ1つのファイルを調整していくのは、しんどい...。そういった場合は、ハードウェアをいじってみましょう。驚くことなかれ、多くのテレビには、イコライザーやコンプレッサーなどの、機能的なオーディオ設定がついています。テレビのオーディオをいじったことのない人は、試してみてください。
違う方法としては、ハードウェアのコンプレッサーにオーディオシグナルを通し、そこからテレビのインプットへつなぐ、という手もあります。ハードウェアのコンプレッサーを購入する時は、レーテンシーのチェックをお忘れなく。多くのコンプレッサーはついていけますが、100%大丈夫とも言い切れないので、必ず、買う前には確認してください。
■ソフトウェアでかいけつソフトウェアで試せる方法は、たくさんあります。『XMBC』を使用している方は、ダイナミックレンジコンプレッション(英文)を行ないましょう(※注 一部プラットフォームの、一部ビルドでしか機能しないようです)。
Macユーザーで、iTunesを使用していない方は『Perian』を使えば、動画の音量を上げられます。こういった、機能的なエフェクターを、たくさんMacに入れたいという方は、『Hear』(50米ドル)がオススメです。
一方で、読者のryan.v.jewell氏は、『ReplayGain』の使用をオススメしています。
ReplayGainを使えば、音声を再生時に、音量を均一化してくれるので、元のファイルが圧縮されません。ReplayGainは、『foobar2k』や『Winamp』、『XMBC』、Rockbox搭載のメディアプレーヤーなどに対応しています。
いかがでしたか? 記事冒頭でも書いたように、残念ながら完璧な解決法はなさそうです...。否、完璧な音量調整方があるぜ! という方は、コメント欄への記入お願いいたします。
Adam Dachis (原文/訳:松井亮太)