Firefox OSは、第3のモバイルOSとして注目されています。

すでに南米で販売がはじまっており、日本でもKDDIがFirefox OS搭載の端末を発売すると発表済みです。この発表があってから、いつ登場するのか首を長くして待っている方も多いはずですが、現状はしっぽの先すらつかめません。

2014年4月19日(土)に京都で開催された「Firefox Developers Conference」(Firefox Dev Con)で、その姿を少し垣間見ることができました。

以前にレビューしてから、かなりバージョンしていました

以前「Firefox OS端末『Keon』レビュー:第三の勢力になるのか?」では、スペインから届いた端末を紹介しました。このレビューから1年近くが経過し、KeonのFirefox OSは、「1.0.1.0-prerelease」から「1.1.1.0-GP」になっています。

当初はぎこちない動きをする部分がありましたが、改善されてスムーズになり、今どきのスマホらしくストレスなく動作します。また、アプリの選択肢が日々増えており、アプリがダウンロードできる「Marketplace」では『LINE』も公開されています。先行するiOSやAndroidと比較すると、まだまだ開きがありますが、時間と共に実用的な環境になっています。

さて、Firefox OSは、ウェブ技術を基板にするだけに、日本語の扱いに問題はありませんが、以前取り上げたKeonも含めて、日本語入力アプリが搭載されておらず、外国の端末というイメージでした。しかし、オムロンソフトが「iWnn IME for Firefox OS」の開発をMozillaと協力して進めており、実際に日本語入力ができる端末がデモ機として披露され、日本で使うFirefox OSの姿がイメージできるようになりました。

本格的な日本語入力アプリへの期待

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公表されたiWnnは、Firefox OSカラーのテーマを身にまとっており、フリック入力やトグル入力、予測変換入力、連文節入力が可能と紹介されました。これ以外に、スマホでは当たり前とも言える絵文字入力などに対応しています。

間に合わせのアプリではなく、本格的な日本語入力アプリに仕上がっているようです。KDDIの端末にもiWnnか、これに相当するアプリが搭載されるはずで、日本語入力についての心配は無さそう。

「理想の一台」となれるか?

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また、先行してFirefox OSに取り組む、楽天やリクルートが開発するアプリも紹介され、端末が登場する頃には、いくつか選択できる状況になりそうです。日本語フォントに関する話はありませんでしたが、きっと美しいフォントが搭載されるはずです。

イベントは開発者向けなので、KDDIの端末リリース時期などは公表されていませんが、iOSやAndroidと比較すると、理想の近い物が造れるFirefox OSは、KDDIがイメージするスマートフォンとなって登場するはずで、アプリ屋さんも腕の見せどころになるはずです。

ユーザーとしては、登場してくる端末を想像するしかありませんが、今回のイベントで、狐のしっぽの先くらいは見えたように感じています。

(傍島康雄)