どこでするか、ではなく、なにをするか。だって、無制限だもの!
まさに「SIMカード戦国時代」と呼びたいほどに、各社がしのぎを削るMVNO。速さなのか、料金なのか、オプションの充実度なのか。決め手は数あれど、今回紹介するものは「最も気楽」という心の声がポイントになってきそうです。
24時間、通信量「無制限」で使えるMVNO
ライフハッカーでもこれまでに何度か「定額・格安LTE」として取り上げてきた、NTTぷららが提供している「ぷららモバイルLTE」。
いくつかのプランが用意されていますが、中でも「定額無制限プラン」は、最大通信速度の下り/上りが3Mpbs、1日あたり/1カ月あたりの通信量は無制限。気になる料金は、月額2760円(データ通信のみ)/3460円(音声通話プラス)となっています。
極端な話、ぷららモバイルLTEなら24時間つないだって何も気にすることはない。テレホーダイで苦心した世代としては、初めてADSLやWiMAXに触れた時にも「時代が変わった!」と感じましたけれど、定額無制限のMVNOもそれに値する驚きがありました。
そして、個人的に「時代が変わった!」と思うツールがもうひとつ。Chromebookです。
買って良かったと素直に思えるガジェット
日本でも一般向けに発売されたChromebook。使える仕事道具を日々探し求める方であれば、すでにチェック済みでしょうか。Googleが開発した「Chrome OS」を搭載したこのノートパソコンたちは、いま、ブロガーやライターといった「書き物をする人」をはじめ着々とファンを増やしつつあります。
編集者兼ライターである僕も、仲間からの勧めも手伝って、家電量販店で買い求めてから愛用中。割りきった構成による高速起動、意外によく持つバッテリー、そして小気味いい打鍵感(キーボードが気にいって僕は「Dell Chromebook 11」を選びましたが大正解!)と、3万円ほどの手頃な価格で買えるツールとして考えても、かなりの良い買い物でした。
メインのパソコンそっちのけで、仕事中でもプライベートでもChromebookを開いていることが増えてきました。もし壊れてしまっても買い直せるレベルの価格、しかもデータはクラウドにあるから乗り換えもスムーズ...と思って、いろいろなところへ持ちだしています。
ただ、「うまい、やすい、はやい」と嬉しい三拍子がそろっているこの相棒、ひとつだけ考えなければならないことがあります。オンライン環境が(ほぼ)必須ということです。
そこで、この2つを組み合わせてみたら...
Chromebookはインターネットに接続して使うのが基本。データは内部ストレージではなくクラウドストレージへの保存が前提ですし、各種ウェブアプリを活用してこそ性能が発揮されていきます。
だからこそ欲しくなるのが、安定したモバイル通信の環境です。「つながりやすくて、つなぎっぱなしでいい」という通信環境が、いつでもどこでも作業をしたいとなると、いちばん気楽で使い勝手がいい。
そこで、"無制限"という魅力に惹かれて「定額無制限プラン」のぷららモバイルLTEを試してみることに。公式サイトから申し込んで届いたSIMを、手元にあった「Nexus 5」のSIMフリーモデルに挿し、テザリングで使用してみました。
以下、使ってみた様子と、現時点で使っているChromeアプリも併せて紹介してみます(さらに良いアプリがあれば、ぜひSNSコメントなどで教えてください!)。
基本の「ネットを見る」「書き物をする」くらいは余裕
まずはChromeでウェブページを開いてみると、表示も速く、もたつくこともほとんどありません。自宅、電車内、公園、出先のカフェと室内外でつないでみましたが、比較的安定した環境で閲覧できました。室内外の影響が少ないのは嬉しいですね。
早速この記事を書いていこうと、ライティングアプリ『Writebox for Chrome』を起動。動作も軽くて、物書きさんにはオススメです。保存先にDropboxかGoogle ドライブを選べてファイルのやり取りもしやすく、書いた文字数がカウントされるのもモチベーション維持に一役買ってくれます。全画面表示にすると、近ごろ人気の「Medium」や「note」の執筆画面にも似た、白背景に文字だけがきれいに並ぶスタイルで、文章に集中できる環境になっていいですよ。
それから、拡張機能『Clipboard History』も入れておくと便利。クリップボードにコピーしたテキストの履歴を呼び出せるツールです。記事を作成するときにたくさんのリンクをコピーしたり、文章作成時に段落を入れ替えたりするときに役立ちます。
GmailとGoogle マップを使い出すと、話が変わってきた
ネットを見て書き物をするだけでは、まだメリットである「無制限」を必要としないところ。しかし、一般的なオフィス業務が加わってくると、ちょっと話が変わってきます。
まず、Gmailでメールチェックと返信。最近では数メガ程度のファイルであれば添付して送りあうことも多いかと思いますが、無制限プランなので気兼ねなくダウンロードできます。いつものクセで、うっかり大きなファイルをダウンロードしてしまったときの悲しみを感じずにすみます。
PDFファイルが添付されていた場合は、Chromeのプレビューで確認。Word、Excel、PowerPointといったOfficeファイルも、Chromebook標準搭載のアプリで開けます。また、クラウドストレージ「One Drive」と紐付く『Word Online』といったアプリを使えば、より高度な資料制作が可能です。画像の編集や補正が必要なときは、『Pixlr Editor』でたいていのことは済みますし、オンラインプレゼンテーション作成アプリ『Prezi』でスライドの準備もバッチリです。
そして、検索に速度がほしいものといえば「Google マップ」。こちらもストレスなく経路検索ができました。文章や資料の作成、メールチェック、得意先への訪問経路を調べる...こういった一通りの仕事はこなせそうです。
YouTubeでプレイリストを流してみると嬉しさがこみ上げる
ある意味で無制限プランの真骨頂ともいえるのが、動画を楽しむときでしょう。どうしても通信量を考えるとためらわざるを得ませんでした。
ぷららモバイルLTEでテザリングをしてYouTubeの動画を見てみると、480pの表示くらいまでならば止まることなくスムーズに再生されます。もう少し速度が必要かと思いましたが、これは嬉しいところ。
最近はYouTubeの「再生リスト」機能がとても使いやすくなっていますよね。鉄板曲をまとめて作業用BGMにしておくのもよさそうです。余談ですが、僕はテンションを上げるためのアイドルソングをまとめた再生リストを作っていまして、作業用BGMとして流しつつ、仕事を進めたいという欲求にも無制限プランは充分に答えてくれました(アプリだけでなく、オススメの曲があったら教えてください!)。
瞬く間に1.37GBも使っていた...けど、無制限だから全然気にならない!
その他、ぷららモバイルLTEの特典でエントリープランが見放題になったひかりTV、gaccoなどの動画学習サービス、それからニコニコ動画なども気持ちよく見られました。ちょっとした息抜きをしたいとき、勉強としてしっかり見たいときにも良いですね。
もちろん通信する環境でいくらか差異は出てくるかと思いますが、自宅マンションのリビングで再生した限りでは、特にストレスはありませんでした。NTTドコモの「Xi(クロッシイ)」エリア対応で人口カバー率100%を謳うだけのことはある、といったところでしょうか。
音声通話プランならスマホで仕事の電話も
つい先ごろサービスインした「定額無制限プラン 音声通話プラス」にも注目。3月からはMNP転入も開始予定ですので、メインスマホをすっかり乗り換えてしまうことも可能です。
テザリングをしてChromebookを走らせるのはもちろんのこと、アプリやデータのダウンロードをはじめ、無制限プランの良さはスマホを使うシーンのあちこちで生きてきます。Chromebook、スマホ、それから予備のモバイルバッテリーという最小限の構成で、どこでも仕事のスタイルがつくれるのはよいですね。ルーターを持ち歩かずにすべてテザリングで済ませるといったように、デバイスを減らしてシステムを一本化すれば、モビリティに優れるだけでなく、料金やプランの見直しもしやすくなります。
ちなみに、NTTぷららも流行りはしっかり押さえていて、手頃な格安スマホとのセット販売も行っています。Huawei「Ascend G602S(8GB)」と、同社の「Ascend Mate7(16GB)」を用意。端末と音声通話プラスを同時購入し別途アンケートに回答すると1万8000円キャッシュバックがあるキャンペーンが3月2日まで開催されているので、MNP転入とともに、最新の端末に機種変するのもひとつの選択でしょう。
気楽さと快適さを兼ね備えた、Chromebookの良きパートナー
今回、ぷららモバイルLTEの「定額無制限プラン」をChromebookで使ってみて、自宅やコワーキングスペースのWi-Fi環境とほぼ変わらずに作業ができ、この組み合わせはとても相性がいいなと感じました。
インターネットにずっとつながっていてこそ真価を発揮するChromebook。気楽に、かつ快適にその性能を使いこなすパートナーとして、速度も価格も申し分ない「定額無制限プラン」という選択肢、アリです。
Nexus 5で無制限にテザリングできるようになって、気づいたことがひとつ。Chromebookの高速起動がさらに活きる! カバンからChromebookを取り出して広げつつ、スマホの設定でテザリングをオンにすれば、ネットへすぐにつながって作業ができ、実に快適なのです。たとえば、電車で何駅か進むだけの10分間にも、メールを何通も返す、仕事用の調べ物をしてメモを取るなどのタスクを終えられました。無制限プランの気楽さに、「モバイルルーターのようにスマートフォンを使う」という利便さが加わると、スキマ時間はもっと活用できるのだと感じます。
最後に、「スマホを乗り換えたいけど、まだ契約や割賦が残っていて...」など、もろもろ事情のある方には、モバイルルーターで活用してみるという手もあります。現在、ぷららモバイルLTEは新規申込者限定でルーター5000円値引きキャンペーン(2月9日まで)を開催中。その他、契約やプランの詳細は下記リンクより。
ぷららモバイルLTE|ぷらら
ぷららモバイルLTE 定額無制限プラン 音声通話プラス|ぷらら
(長谷川賢人)