99u:心理学者の間で、「負のバイアス」は長きにわたって知られてきました。「負のバイアス」とは、ネガティブなコメントや出来事を認識すると、実際は大したことでなくても、非常に強く心に影響を及ぼしてしまうことを言います。つまり、たった1つのコメントや友人の意地悪な発言が、私たちの心に深い影響を与えてしまうということです。そして、よく気をつけていなければ、そうしたコメントが私たち自身の考えにまで浸透してしまうことがあります。
フリーランスライターでライフスタイルブロガーであるMelissa Sonicoさんは、ネックレスのブランドを立ち上げたとき、友人との関係が負担になっていたことに気が付きました。
デザイナーで起業家のSean McCabeさんとBen Toalsonさんは、この状況を地面の穴でたとえています。否定的な態度を取る人は穴の底におり、あなたは地面と穴のギリギリのところに立っています。そして、サポートしてくれるコミュニティは、地面の上にいるのです。簡単に言うと、私はブランドを立ち上げるプロセスの中で、誰が友人で、誰がそうでないのかを学びました。残念なことですが、どんな小さな成功でも悪意や競争を生み出してしまうのだとわかりました。そのため、友人関係を整理しなければいけませんでした。
とても幸運なことに、私は、インスピレーションを与えてくれるアーティストや、クリエイティブな人々のコミュニティに属しています。彼らの励ましやサポート、ネットワークは私の成功には必要不可欠です。家族や友人、仲間など、陰で支えてくれる人がいるのは、とてもありがたいことだと思ってください。
穴の中にいる人々と仲良くしても、彼らを穴から救い出すよりも、逆に引きずり込まれる可能性の方が高いです。しかし、誰も助けることができないという訳ではありません。ネガティブな人と共にいるときはポジティブな態度を取りましょう。それは、いつか芽を出しツタとなり、彼らが穴から出られる助けになるかもしれません。ただし、穴の中に長くいすぎても、全員を穴から出そうとしてもいけません。かえって穴に引きずり込まれる危険があるからです。もし穴の中の人々と仲良くするのであれば、穴の外にいる人が、いつでもあなたを穴から出してくれる状態にしておきましょう。
McCabeさんとToalsonさんは、もし可能であれば、そうした人たちとの関係を完全に切ってしまうべきだとすすめています。ただ、残念なことに、すべての人と縁を切れる訳ではありません。たとえば家族や親戚などがそうです。しかしながら、否定的な人と過ごす時間をできるだけ短くすることはできます。
McCabeさんは、ネガティブなものごとは、5倍のポジティブなものごとで相殺することをすすめています(たとえば、10時間をネガティブな人と接したならば、50時間はポジティブな人と接するべきだということですね)。5倍というのは多すぎると思われるかもしれませんが、初めに述べたように、ほんの少しのネガティブな出来事が、私たちにどれほどの影響を与え得るのか考えてみてください。
ネガティブな人といるときは、ポジティブでいましょう。たとえやる気をそぐようなことを言われなくとも、彼らの否定的な考え方に影響を受けるかもしれません。そこでは、サポートしてくれる人やインスピレーションを与えてくれる人を探しに行ってはいけません。あなた自身がインスピレーションとなり、周りを励ます人になるのです。彼らに、どんなことを楽しんでいるのか、それを最後にしたのはいつか、そしてどのように時間を作っているのか聞いてみてください。その答えから、あなたを助けてくれる情報を見つけ出しましょう。
For Every 10 Hours of Haters, Spend 50 With Your Cheerleaders|99u
Stephanie Kaptein(訳:コニャック)
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