宇都宮がリベンジに成功した。リーグ開幕節で2連敗を喫した千葉Jに快勝。開幕2連敗後に立ち直り、東地区首位を走る勢いをライバルにみせつけた。
ジーコ・コロネル・ヘッドコーチ(HC)代行は「先週の沖縄戦から中2日で準備の時間が少ない中、選手たちは素晴らしい吸収力でこちらの意図をくんでくれた。今日も朝からミーティングをして素晴らしい準備ができた」と振り返った。
開幕節との大きな違いは攻撃力に幅が出てきたこと。リーグ開幕当初は、比江島慎とD.J・ニュービルに頼る場面が多かったが、徐々に得点パターンが多様化。若手の高島紳司が3点シュートに自信を持てば、ベテランの遠藤祐亮はゴール下へのドライブを増やし、相手の守備を惑わす。ビッグマンのアイザック・フォトゥもこの日3本の3点シュートを決めるなど、相手に的を絞らせなかった。
開幕2戦目は61点しか取れなかったが、この日は91得点。千葉JのグリーソンHCは、開幕節との違いを聞かれ「宇都宮のベンチメンバーが力を発揮した」と話した。千葉Jのエース渡辺雄太も「もともと完成度の高いチーム。今日は自分たちが自滅してしまった」と振り返った。
今月17日にケビン・ブラスウェルHCが心臓の病で倒れてから初めてのホームゲーム。病と戦っている同HCのもとに、勝利を贈りたかった。比江島は「ブラスウェルHCがやりたいバスケをしっかり出し切れば、絶対に借りを返せると思っていた」と言う。この日、40歳の誕生日だった竹内公輔も「ケビンは下を向いたり、湿っぽくなるのが嫌い。いつも通りのブレックスで戦おうとみんなで話していた」とうなずいていた。【沢田啓太郎】