第458回 講演会「古代王権・都城・加耶」

歴博講演会

開催要項

日程

2025年2月8日(土)

時間

13:00~15:00 (整理券配布:9時30分から(定員に達し次第終了))

場所

歴博講堂 (整理券は歴博講堂前にて配布)

講師

仁藤 敦史(本館歴史研究系教授

定員

240名

参加費

無料

※令和6年度の歴博講演会は、事前申込み制を取りやめます。参加をご希望の方は、当日、直接会場までお越しください。先着順で対応させていただき、定員を超えた場合は聴講をお断りする場合がございます。

※整理券は開館後9時30分より歴博講堂前にて配布します。1名につき1枚の配布となり、まとめてのお渡しはできません。なお、開場は12時30分を予定しております。

講演趣旨

歴博を定年退職するにあたり、これまで研究してきた古代王権・都城・加耶という3つの主要テーマについて、回顧的にその概要を語ることで研究の集大成としたいと思います。

従来の天皇制研究は『記紀』の記述の構想に基本的に従って、極めて特殊な君主制であることを強調していたのに対して、古代王権研究は、『記紀』に対する厳密な史料批判を前提に、世界の王制に共通する要素を強調します。また君主に求められる要件は、社会や国家のあり方により変化します。特に卑弥呼の王権や、太上天皇や女帝のあり方を取り上げたいと思います。

都城研究は、歴代遷宮段階から千年の都となった平安京への定都に至る古代日本の首都のあり方を対象にします。古代都市の過程成立や複都制、「動く都」から「動かない都」への転換を「官人の集住」や「水陸の便」の課題を解決していくプロセスとして論じます。

最後に、ヤマト王権の発展と密接な関係があった、朝鮮半島南部に所在した小国群である加耶の歴史を概観し、「任那日本府」の内実について私見を述べたいと思います。