三井不動産/台湾「ららぽーと台北南港」3/20オープン、ロピアなど300店舗出店
2025年01月24日 10:00 / 海外
三井不動産は3月20日、台湾三井不動産股份有限公司(台湾三井)を通じて、中国信託金融ホールディングス傘下の台湾人寿保険股份有限公司(台湾人寿)が開発する「中国信託金融園区」に、台北市初となるららぽーと「三井ショッピングパーク ららぽーと台北南港」をグランドオープンする。
台北市では初出店となるスーパーマーケット「LOPIA(ロピア)」や、日系・インターナショナルファッションブランド、さらに2カ所のフードコートを含め、約280店舗が同日オープン。4月以降は、シネマと約20店舗のレストラン、2026年上半期には大型エンターテインメント施設「キッザニア」が順次開業する。
全店舗開業時には約300店舗規模の施設として、幅広い世代の人に1日中楽しんでもらえるコンテンツを提供していく。
三井不動産は、これまでに台湾3大都市圏(台北都市圏、台中都市圏、南部都市圏)で商業施設事業を展開してきた。「ららぽーと台北南港」は、2023年に開業した「三井ショッピングパーク ららぽーと台中」に引き続き、台湾での2施設目のららぽーとの展開となる。「三井アウトレットパーク」と合わせると5施設目の商業施設だ。
計画地は、台北駅から車で約20分、台北松山空港から15分の交通至便な立地に位置する。台北地下鉄(MRT)「南港ソフトウェアパーク駅」から徒歩1分、「南港展覧館駅」から徒歩3分でアクセス可能。台湾高速鉄道が「南港」駅まで開通しており、中南部からの交通も便利な立地だという。
5キロ圏内の商圏人口は約70万人。周辺の南港経貿園区は、オフィス・商業・住宅・コンベンションセンターなど台北市の新都心としての複合的な街づくりが進んでいる。施設が位置する中国信託金融園区内のオフィス棟には合計約1万5000人の就業人口を見込む。
なお、中国信託金融園区には、ららぽーと以外に、オフィス、多機能ホール、宴会場などで構成されている。
ららぽーと台北南港は「The Gate to Diversity」をコンセプトに、多様な価値観を持つ、たくさんの人々が共存しあう場所を提供するという。内装設計は、多様な価値観や過去と未来、自然と都市、台湾と日本などの要素を「結ぶ」こと、すなわち「結-MUSUBI」をテーマとするデザインを採用した。
館内には、台北市という賑やかな都市の中にありながら、まるで自然の中にいるかのようなひとときを味わえる吹抜け空間「メモリーコート」を設置。施設にも出店予定の「MONCEAU FLEURS(モンソーフルール)」による洗練された植栽デザインで彩った。施設内には滝や水景も設置している。
未来をイメージした吹抜け空間「フューチャーコート」では、地下1階から4階にわたる円柱型LEDディスプレイを設置。巨大でダイナミックな映像演出が、来場者を圧倒するだけでなく、モダンでファッショナブルな雰囲気を創り出す。
そして「メモリー」と「フューチャー」の要素を結ぶ「ムスビテラス」は、1階から6階まで続く開放的な吹抜け空間が特徴。木目と金属調のルーバーを組み合わせたデザインで「メモリー」と「フューチャー」を表現した。1階にはエンターテインメントなどのイベントに対応した広場があり、3階には多彩な演出が可能な大型LEDディスプレイを設置。さまざまな体験が楽しめる場を目指す。
主なテナントのうち、2023年の台湾進出以降台湾展開を進める日系スーパーマーケット「LOPIA」が、台北市初出店となる。加えて「KALDI(カルディ) COFFEE FARM」「Mister Donut(ミスタードーナツ)」「源吉兆庵」など、デイリーユースとハレの日のニーズの両方に対応したグロサリーゾーンを企画した。
飲食も充実させ、施設の地下1階と5階に計2カ所のフードコートを設ける。
地下1階の「FOOD MARKET」では、日本・台湾・世界のグルメ・スナック・スイーツが楽しめるフードホールが誕生。「一風堂Express」「心斎橋味穂」などの日系人気グルメのほか、台湾南部嘉義県のローカルグルメ「林聡明砂鍋魚頭」台北市1号店など台湾グルメもそろう。地元のサンドウィッチ点「洪瑞珍」など、施設周辺のオフィスワーカーのランチ需要や近隣住民のテークアウトニーズにも応える。
5階の「FOOD HOUSE」は、台湾最新の日系グルメを楽しめる本格的なフードコート。ららぽーと福岡で人気の「カルビ焼肉重ミツボシ」、韓国料理「韓美膳」、骨付き肉料理を豪快に楽しめる「SAPPORO BONE」の3店舗が台湾初出店となる。さらに台湾で安定した人気を集める「金子半之助」「丸亀製麺」など、台湾最大級の日系グルメフードコートを実現した。
このほか、日本で人気を集めるハワイアンダイニング「La Ohana」、オムライス専門店「ポムの樹」、グルメ回転寿司「がってん寿司」の新業態「承知の助byがってん寿司」が台湾初上陸。さらに「Tim Ho Wan」などの台湾・アジア・世界のグルメや、「Cafe Kitsune」「Snow Peak Cafe」などのファッションブランドが手掛けるコンセプトカフェなども取りそろえる。
日系ファッションゾーンでは「graniph(グラニフ)」が台湾初進出。「ビームス」「ユナイテッドアローズ Green Label Relaxing」「ニコ アンド」「ユニクロ」などが並び、台湾最大規模の日系ファッションブランドの集積を実現した。
インターナショナルファッション、ストリート・カジュアルカテゴリーでは、日系ストリートファッション「9090」、韓国発のカジュアルブランド「MARK GONZALES」が台湾初出店。さらにスポーツブランド「NIKE」の旗艦店「NIKE RISE」や、アメリカ発祥のスケートボード・ファッションブランド「HUF」など、台湾のファッション感度の高い若者たち向けのブランドが多数集結する。
暮らしを彩るライフスタイル雑貨ブランドも充実。日本のショッピングモールでも人気の「LAKOLE」が台湾初出店となるほか、「ダイソー」「ハンズ」「無印良品」などもオープンする。「ニトリ」や「トモズ」の出店も決まった。
ファミリー向けの店舗としては、メキシコ発、日本でも人気の大型エデュテイメント施設「キッザニア」が台湾初進出。2歳から14歳の子どもを対象とし、子どもたちが実際の大人社会と職業を模擬体験できる屋内型テーマ施設となる。
日系人気キッズファッション「petit main」、日本・海外で人気急上昇中のファミリーアパレル「comcoca」の台湾初出店や「MARKEY’S」の台北市初出店など、台湾の他の商業施設にはないブランドラインアップで家族連れに応える。「アカチャンホンポ」「ジブリがいっぱい どんぐり共和国」も出店予定だ。
また、日本のららぽーと各施設で展開している「ママwithららぽーと」のノウハウを活かし、台湾でも「子育てに優しい施設」を目指した取り組みを進める。フードコート内のキッズスペース、キッズトイレなど子育てに優しい設計のトイレ、おむつ替え室(COMBI社製のおむつ替え台採用)、館内各所の休憩スペース、充実した従業員休憩所などを採用した。
■三井ショッピングパーク ららぽーと台北南港(現地表記:Mitsui Shopping Park LaLaport 南港)
所在地:台湾 台北市南港區經貿二路131號
交通アクセス:MRT文湖線「南港ソフトウェアパーク駅」徒歩1分/MRT板南線・文湖線「南港展覧館駅」徒歩3分
事業主体:台湾三井不動産股份有限公司南港分公司
事業形態:リージョナル型ショッピングセンター
敷地面積:約4万1500m2
延床面積(商業部分):約15万7000m2
店舗面積:約7万m2
建物規模(全体):RC/S構造、地上27階、地下5階
建物規模(商業部分):地下1階~地上6階
店舗数:約300店舗
設計会社:
全体建築設計:李祖原聯合建築師事務所、商業部分内装設計:船場
施工会社
全体建築施工:栄工工程股份有限公司、商業部分内装施工:台湾船場室内装修股份有限公司
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。