済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約66,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
2025.01.15
外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの「外耳道」の部分が傷つき、そこから細菌が入ることで炎症が起きる病気です。外耳とは、一般的に鼓膜の手前までの部分を指し、耳と呼ばれる部分である耳介と外耳道からなります。
炎症は、不衛生な耳かきを使用した耳掃除や、爪などで耳の中をかいてできた傷から細菌が侵入して起こります。耳介にできた湿疹をかゆくてかいてしまい、その傷から細菌が入り込んで発症することも多いです。
また細菌感染だけでなく、アスペルギルス・ニゲル、カンジダ・アルビカンスなどの真菌(カビ)が侵入することが原因で炎症を起こすケースもあります。
耳の穴周辺に赤みや痛みが生じ、炎症の度合いによっては白や黄色の耳だれが出てくることもあります。耳たぶをひっぱったり、耳の入り口を押したりすると痛みが強くなるのが特徴です。耳の中が腫れたり、詰まる感じがしたりすることもあります。
腫れがひどくなると、聞こえが悪くなる場合もあるので注意が必要です。
耳鼻咽喉科では、まず耳垢や炎症による分泌物のかすなどを外耳道から取り除くため、外耳道の清掃・消毒を行ないます。そして、耳の中に直接投与する抗菌薬、痛みが強い場合は鎮痛薬などを処方します。真菌(カビ)が原因の場合は患部に塗布する抗真菌剤を使用します。
耳の痛みや、耳の中が腫れているような感じがするなどの症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。外耳炎以外にも、耳に関する病気が隠れていることもあるので、まずは医師に診てもらうことが大切です。
外耳に傷がつくような行為をしないようにしましょう。例えば過剰な耳掃除、不潔な耳かきの使用などです。水泳中など耳に水が入った場合や、不衛生あるいは耳の形に合っていない耳栓・補聴器を使っている際にも発症することがあります。また、耳に傷があるときは海やプールに入らないようにしましょう。
解説:鈴木知子
福島総合病院
耳鼻咽喉科 医長
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