大相撲の元幕内北青鵬の暴力問題で、宮城野親方(元横綱白鵬)が師匠の立場を外された宮城野部屋が、浅香山親方(元大関魁皇)が師匠を務める浅香山部屋への吸収合併で固まったことが19日、分かった。春場所は玉垣親方(元小結智乃花)が師匠を代行するが、4月以降は部屋が所属する伊勢ケ浜一門が処遇を預かることになっており、調整が続いていた。
浅香山親方はこの日、春場所が開催されている館内の日本相撲協会の役員室を訪ね、その後は伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と約20分間、協議。「私の方からは何も言えない」と明言は避けた。
宮城野部屋は一時的に閉鎖され、同部屋に所属する十両伯桜鵬ら力士約20人は浅香山部屋へ転籍。宮城野親方は同部屋付きとなる。春場所後の理事会を経て発表される見込み。執行部は力士の転籍に伴う生活環境の整備などには柔軟に対応するとみられる。
伊勢ケ浜一門は当初、力士は大島部屋、宮城野親方は伊勢ケ浜部屋、部屋付きの間垣親方(元幕内石浦)は別の部屋へと分散して転属させる案などを執行部へ提出。だが、執行部は差し戻し、力士全員と宮城野親方らを一括して浅香山部屋へ移すことを推していた。
浅香山親方は春場所後に新理事に就任予定。執行部では一門でただ一人の理事となる立場を踏まえ、さらに築いてきた師弟関係の絆を重く見て、師弟一括の移籍を求めたとされる。