座長の吉幾三(中央)をはさんで左から芝居で共演の小林功、前田耕陽、芳本美代子、曾我廼家文童、江藤潤、新谷姫加=東京・日本橋浜町 歌手、吉幾三(72)が5日、東京・日本橋浜町の明治座で「吉幾三特別公演」(同所で7~24日)の会見を行った。人情喜劇「人形町『末っ子(おとんぼ)物語』」と歌謡ショー「吉幾三オンステージ 冬から~春爛漫へ」の2部構成となる。
「末っ子物語」は明治座と近い東京・人形町の呉服店を舞台に、実生活と同様、末っ子の主人公(吉)が店の窮地に活躍する姿を描く。「変わったアホな役です」と自虐的にボソリ。自らを投影した部分も見られそう。
吉が自ら原案と音楽も担当。明治座から「最近はインバウンドでもにぎわう(近くの)人形町を舞台に」とオファーを受けて企画した。所属事務所などもあるゆかりの地とあって、実際に通う店の名前も登場する。
会見中は「私が出ていない場面が見せ場」などとうそぶいたが、最後に「(主人公は)親子愛や兄弟愛、地域の愛に支えられる。たくさん笑って、最後は必ず泣いていただきます」ときっぱり。自信をのぞかせた。
次女の女優、寿三美(ことぶき・みみ、45)も出演。共演は他に、芳本美代子(55)、江藤潤(73)、前田耕陽(56)、新谷姫加(26)、小林功(63)、曾我廼家文童(78)ら。
歌謡ショーには長女の歌手、KU(くー、47)が日替わりゲストで出演。昨年11月に発売した吉との初デュエットソング「似たもの父娘」が話題でもある。多才な吉のエンターテイナーぶりを存分に楽しめる座長公演になりそうだ。