みんな大好き『趣味の製麺』の7号でもお世話になったぶち猫さんの製麺会に参加してきました。私がマダラさんなんかとやる製麺会とはいろいろ違いますが、人生いろいろ、製麺もいろいろ。みんな違って、みんないい。世界に一つだけの製麺。
ということで、当日の詳しい話はぶち猫さんのツイッターからどうぞ。
それはさておき、ラーメンの醤油ダレ的なものを仕込みました。 pic.twitter.com/NeIIPQLhX5
— ぶち猫 (@buchineko_okawa) 2018年2月14日
私からは雑談レベルのご報告です。
カンパーイ。
今日は麺帯、スープ、タレ、脂、肉、具が多々用意されており、それを組み合わせることでオリジナルラーメンを作りなはれという趣旨みたいです。可能性が無限だ。
これはあれだ、ラーメンバイキングだ。ラーメンビュッフェでも可。選択肢の多さに、頭がまわらず味の設計が脳内でできないぜ。
麺帯はぶち猫さんとマダラさんが用意した、小麦粉の種類や加水率を変えたものからセレクトしてセルフ製麺。製麺会だからね。製麺会なのかな。
スープは参加者の差し入れを含めて本当にいろいろ。よくこれだけそろったなー。
まずは臭みのない濃厚豚骨スープ。普通の製麺会ならこれだけで十分のクオリティ。
その横には力強いアゴダシ。トビウオの焼き干しです。
ブリとアマエビの力強い海鮮スープ。
ハッキリとブリとエビの味がする。海鮮なのに猛烈なパンチ力を擁している。
その左は上品な鶏ガラスープ。周りが濃すぎて薄く感じる。
いやいや十分うまいんだけどね。
そして小林銅蟲さんもスープを持って参戦。
この小林さんです。
奥行きが深すぎて味の底が見えないよ、小林さんの佛跳牆。
これをラーメンに使うは、味が想像できなすぎなので、先にちょっと味見させてもらったら、アルコールのない養命酒、塩分のないXO醤みたいな複雑さ。いや味としては全然違うんだけど、正体の見えない感じがね。迷宮。ラビリンスープだ。
材料を聞いて「塩分は金華ハムだけです」といわれても、ぜんぜんピンとこないところがすごい。
ご本人のブログに作り方が載っています。
載っていても作れないタイプのレシピだけど。
肉もいろいろすごい。雉がうまかった。
他の具もいろいろ丁寧。
謎の生海苔をそっと置かせていただきました。
脂もいろいろ。はんぺんな豚背脂はわかるとして、貝柱入り鶏油、香味野菜油、そしてフォアグラ油とか、謎が謎を呼ぶよ。
『野菜』のモヤシとキャベツの比率が逆だと、二郎な人から突っ込まれていたとか。
味の方向性を決めるタレは、塩、醤油、味噌。さらに、いしるなども。
参加者持ち込みのアルゼンチンアカエビとヒラメのスープもあるね。
うま味調味料もいろいろ。ドーピングコーナー……
ね、どうしていいかわからないでしょう。
この膨大な情報量の中から、麺帯を選び、スープを組み合わせて(単体でもいいのだが)、タレを決めて、具をセレクトして、お好みで脂や化学をトッピングするんですよ。
…我が人生で…こんなに選択肢が……多かったことは………ない。
はい、全部で何パターンのラーメンができるでしょうか!
なんて迷っていてもしょうがないので、ハーフサイズでどんどん作っていきましょう。
豚骨味噌生海苔肉ラーメン!
鶏ガラ佛跳牆醤油ラーメン!
魚介豚骨味噌醤油生海苔ラーメン!
もちろんどれもうまい。素材の魅力を使いきれていない感がすごいけど。
うーん、情報量の渦に脳味噌がふわっとしてきた。
これはもしかしたら、ラーメン作りのワークショップの振りをした、心理テストとか隠れ肥満あぶり出しチェックだったのかもしれない。
ということで一休み。持参した東京湾の板海苔でも焼かせていただきます。
炭火を用意していただきました。
この海苔を炭火で食べたかったんですよ。
極厚でまるっきり昆布のような板海苔を焼き、お好みでカマンベールチーズをトッピング。
ぶち猫さん自家製のからすみも焼く。
そしてでかい海苔も焼く。
はい、ここからが今日やりたかったことなのです!
ようやく本題ということで、まず長い麺を製麺します。
▲写真:ぶち猫さん
真ん中を糸で縛って茹でます。
それを水で締めて、まっすぐ整えます。
巻き簾に炙った海苔を乗せ、四角い板海苔を作ったはずなのに四国みたいな形なのはなんでだろうと思いつつ麺を並べ、そこに適当な具と醤油ダレを乗せます。
これを、なんと、巻きます!
じゃーん!(そして周囲から聞こえてくる笑い声)
これを包丁でカットしたら、『ラーメン海苔巻』の出来あがり!
どうだ!
どうだっていわれてもね!
いやこれには理由があってですね、今日は寿司職人を招いての製麺会であり、鮨麺会の予定だったんですよ。だからほら、ね。
これを食べてみると……エノキだ!
なぜかわかんないけど、エノキだこれ!
「エノキな訳ないでしょう」
「じゃあ食べてみてください」
「エノキだ!」
「エノキですね!」
極厚の自家製海苔と水で締めた自家製麺に肉と醤油ダレの組み合わせ、何がどうなったのかわからないのですが、エノキになりました。これはエノキです。
よかったですね。っていうやつだな。
下の写真は本職のお寿司屋さんが、そっと差し入れしてくれた本物のお寿司。うまい。
やっぱり寿司はごはんだな。
ぶち猫さんが用意してくれた、ホワイトチョコと生クリームで作ったデザートがよかった。
ビエネッタ。違う。
以上、楽しかった日々よ、ありがとう。