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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
© DENSO CORPORATION All RightsReserved.
© 2017, Amazon Web Services, Inc. or its Affiliates. All rights reserved.
残業ゼロで開発スピードが10倍に!
もう元の開発体制には戻れないデンソー流のアジャイル開発
デンソー 技術開発センター デジタルイノベーション室 アジャイル開発課
プロジェクトマネージャー 小泉 清一
チーフエンジニア 佐藤 義永
2018年2月16日
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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
© DENSO CORPORATION All RightsReserved.
自己紹介
小泉 清一 Koizumi Seiichi
• (株) デンソー 技術開発センター プロジェクトマネージャ
• 2001年 NEC中央研究所にてICTサービスモデルの研究推進
• 2008年UC Berkeley EECS客員研究員を経て、SDN/NFV/
クラウド統合オーケストレーションの研究開発に従事
• 2017年デンソーに入社し、モビリティIoTプラットフォーム開発を推進
佐藤 義永 Sato Yoshiei
• デジタルイノベーション室 チーフエンジニア / Scrum Inc. 認定スクラムマスター
• 計算機アーキテクチャ(Vector Processor)で情報科学博士取得
• 2012年 東芝 ソフトウェア技術センタにて、
組込DBエンジンからDeepLearningまで幅広くアプリ開発に従事
• 2017年 CAR✖OSS✖CLOUDを盛り上げるべくデンソーへ
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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
© DENSO CORPORATION All RightsReserved.
デンソーについて
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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
© DENSO CORPORATION All RightsReserved.
デンソーについて
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© DENSO CORPORATION All RightsReserved.
製品別売上収益[連結]
2016年4月~2017年3月
2017年3月31日現在
サーマルシステム
パワトレインシステム
インフォメーション&セーフティシステム
エレクトリフィケーションシステム
電子システム
モータ
その他自動車
FA・新事業
30.0%
25.6%
10.0%
8.3%
6.7%
1.4% 1.4%
総計 4兆5,271億円
16.6%
5
自動車産業は100年に一度の転換期
→車のスマホ化、EV化という破壊的イノベーションにより、
下記事業への影響が甚大
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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
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「自動車産業は100年に一度の転換期にある」
自動車業界のデジタルトランスフォーメーション:In-carからOut-carへの転換
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投影時のみ
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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
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当社を取り巻く事業環境と今後の注力分野
自動車業界のパラダイム変化の中で、当社の第二の創業期と捉え、
すべての人が安心して共感できる社会づくりを目指す。
自動車業界の動向
社会の変化
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DENSO VISION IN FUTURE MOBILITY ERA
Autonomous Driving
Remote Maintenance
Traffic Prediction
Fleet Management
Connected
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デンソーの取り組み
デザイン思考
サービスデザイン
ゼロからイチ
を創る
Connected
IoT Platform+
車両ドメイン知識を
活かすコネクティッド
プラットフォーム
アジャイル開発
内製化+
作りながら考える
顧客と共に創る
スタートアップの楽しさと、大企業の安定の両立
Service Service
IoT platform
…
リファイメント
ユーザーストーリーマップ
・次回の開発候補を共有
スプリントプランニング
・ 開発内容の決定
・ 各タスクの明確化
・ 必要な時間の見積もり
・ 開発項目のコミットメント
スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有
(関係者からのフィードバック入手)
・ プロジェクト全体の方向性の共有
プロダクトバックログ
レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り
(良かった点/改善すべき点)
デイリースクラム
・ 毎日の進捗を共有
(問題有無の共有)
・アウトプットの明確化
・必要な技術調査の有無
実際の開発
(我々は1週間)
スプリントバックログ
軌道修正
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外部メディア 記事掲載 (攻めのIT/アジャイル開発)
取り組み開始後9か月弱であるが、日本におけるアジャイル開発事例として、
日経コンピュータ(雑誌)および各種Webメディアからの取材が多数あり。
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デ
ン
ソ
ー
、
I
T
は
じ
め
る
っ
て
よ
。
職場メンバーの声:
• 今までの開発手法にはもうもどれません。
• 新しい技術に触れ、自分が進化しました。
• みんなで作ることがこんなに楽しいとは思っていませんでした。
• 問題を一人で抱え込まないでみんなで解決する方式に安心感を覚えました。
• 仕事中にお菓子を食べることが推奨されています。
• 毎日少ししづつ変えていき、日々良くなっていくのは気持ちがいい。
• まだまだ成長できるってことをスクラムは体験させてくれます。
• 徹底的に無駄を省いているので、圧倒的に開発に集中できる。
• 技術選定から仕様検討まで開発者が入ることができる。
• スキルマッチより人物マッチが重要。チームが大切。
• ウォーターフォールには戻れない充実感。
NEXT → デンソー流のアジャイル開発
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デンソー流 = スクラムベストプラクティスに忠実
デンソー流のアジャイル開発
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話すこと・話さないこと
話すこと
・スクラム開発の概要
・落とし穴
話さないこと
・スクラム開発の詳細
・デンソーが開発しているサービス
吉羽龍太郎 @ryuzee
株式会社アトラクタ取締役CTO/アジャイルコーチ
アジャイル開発/DevOps/クラウドのコンサルティング
-> Ryuzee.comにてスクラム開発手法を公開
スクラムチームコーチ
スクラムチームコンサルティング
Jean-Baptiste Vasseur
株式会社CREATIONLINE/株式会社yamaneco
アジャイルコーチ/DevOps/クラウドのコンサルティング
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アジャイル開発を詳しく知りたい方はコチラ
アジャイル開発立ち上げ支援
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アジャイルとウォーターフォールのゴール
アジャイル開発チームのゴールは
“市場(ユーザー)に受け入れられるビジネス”
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アジャイルとウォーターフォールどちらを採用?
• 開発途中での「仕様や設計の変更がない」→ウォーターフォール
• 開発途中での「仕様や設計の変更がある」→アジャイル
開発着手前に、
①ユーザー価値/顧客ニーズの
全体像を洗い出し、
②必要最低限な内容を突き詰め、
③必要最低限なことから着手。
・仕様を決めずに
「やれるところから」始める。
・品質を犠牲にしている。
×
よくある誤解
×
• 開発当初に決めた仕様で製品化できていない
①開発した機能を捨てることが多い
②追加の仕様対応での問題が多い
• 改善要求へのスピードが求められる
ユーザー要求の変化、多様性 …最初から想定できない
ウォーターフォールは
スコープ固定でリソース調整
アジャイル開発は
リソース固定でスコープ調整
結論:適材適所
アジャイル開発を導入で改善できる課題
リソースを固定できないなら
アジャイル開発を導入しても失敗する
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スクラム開発とは
アジャイル開発とは
アジャイル開発の実現には
・変化に対応した意思決定 : スピードアップのための「責任と権限の明確化/一本化」
・軌道修正可能な開発 : スピードアップのための「生産性の向上」
必要最低限の開発を実施し、顧客からのフィードバックをもとに追加開発内容を決定して開発する。
(「改善項目の早期発見、早期対策」を、何度も繰り返し行なう)
体系的に整理した実現手法 「スクラム開発」
<役割><環境> <プロセス>
・直近の内容のみ明確化
・全員で一気に片づける
・開発内容の意思決定は1人
(但し、議論は全員で実施)
・開発者は同じ立場
(分担は決めない。)
・プロジェクトに集中
(完全専任化)
・徹底したムダの排除
(報告/管理は最低限)
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スクラム開発チーム
デベロッパー (DEV):
システム開発者・チームの中心
プロダクトオーナー (PO):
ビジネス面での意思決定者
スクラムマスター (SM):
チームの開発のプロセス管理者
Amazon ジェフ・ベゾスCEO氏
「2枚のピザ理論」
人員過多による弊害防止
7~8人を超えるとチームワークが破綻する
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スクラム開発の進め方~ ユーザーストーリーマッピング
(ユーザーが必要なものの明確化)
…提供価値
必要かも
最低限必要
MVP
…必要機能
…構成要素
ホテルの予約サイトの例
予約をして
宿泊ができる
空き状況を
把握できる
申し込みが
できる
予約サイトを
見つける
人数/部屋で
検索できる
希望を出す
結果が
すぐにわかる
結果が
1日後にわかる
完了/NGの結
果を知る
支払が
できる
現地支払を
明記
ホテルの
場所がわかる
住所がわかる
地図で
場所がわかる
サイト内で
表示
メールで
通知
カード支払が
できる
説明を見れる
写真を見れる
価格を
確認できる
人数/部屋で検
索できる
価格帯で
検索できる
条件を
提示できる
変更/キャンセルが
できる
変更/キャンセルが
できる(即時)
予約できる
部屋を知る
駅からの
経路がわかる
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必要性が確定
したら開発
まずはここから
開発
デベロッパーも含めて
みんなでマップを作る
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スクラム開発の進め方(開発アイテム)
…提供価値
…必要機能
…構成要素
…必要最低限
プロダクトバックログ スプリントバックログ
To Do Doing Done
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
週単位の内容を管理
優先順位を管理
(毎週修正)
必要かも
優先度が高い
今週実現すること
来週実現すること(仮)
ホワイトボードで管理(見える化/一元管理を徹底)
それ以降で
実現すること(仮)
曖昧さを無くし
明確な完了の定義
曖昧なまま
(変更がある前提)
全体像の把握
ユーザーストーリーマップ
・ アイテムの実現に必要な
開発タスクの明確化
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顧客が欲しい順序に並べる
(高中低は×)
1週間分のバックログを開発メンバの開発
速度に応じて上から順にとる
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スクラム開発の進め方(プロセス)
リファイメント
ユーザーストーリーマップ
・次回の開発候補を共有
スプリントプランニング
・ 開発内容の決定
・ 各タスクの明確化
・ 必要な時間の見積もり
・ 開発項目のコミットメント
スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有
(関係者からのフィードバック入手)
・ プロジェクト全体の方向性の共有
プロダクトバックログ
レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り
(良かった点/改善すべき点)
デイリースクラム
・ 毎日の進捗を共有
(問題有無の共有)
・アウトプットの明確化
・必要な技術調査の有無
実際の開発
(我々は1週間)
スプリントバックログ
PDCAを、小さく早く、何回も
軌道修正
20
開発に必要な情報は
全て確認しておく
挙がった改善点のうち優先度の高いものはすぐに実施
我々は1時間タスクで分割 → 詰まったら即相談できる体制
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開発スピードが10倍
• 内製化に伴なう業務効率化改善: x2
• スクラム開発による開発スピードの向上: x5
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
開発速度
スプリント
従来:ビジネス判断→事業部判断→事業部で外部仕様→開発委託→基本設計→…
内製化:ビジネス判断→事業部とスクラム開発センターでSPRINT開始
10週間における開発速度の向上率
実データ類似
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日本はアジャイル開発後進国
アジャイルという言葉は浸透、しかし日本の導入率は低い
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デンソーが特に力を入れている点(1/3)
• 役割と責務の明確化
デベロッパー (DEV):
システム開発者・チームの中心
プロダクトオーナー (PO):
ビジネス面での意思決定者
スクラムマスター (SM):
チームの開発のプロセス管理者
やること やらないこと
PO 開発の洗い出し
優先順位付け
スコープの見直し
開発方法・開発工数
見積もりへの口出し
SM 開発の障害を除去 PO/DEVの兼務
DEV 開発方法の決定
開発工数見積もり
開発の優先順位付け
1. 開発者たちの開発すべきものに対する理解向上
2. 開発スケジュール見積もりの正確性向上
3. 開発スコープの容易な見直し
POは営業や他事業部、顧客が担当
なんとなくと上司が担当するのは×
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デンソーが特に力を入れている点(2/3)
• 不必要に人を関わらせない
 外部との関わりはPOとSM
 管理者やマネージャと呼ばれる人は
絶対にいてはダメ
 利害関係のない第三者のコーチの助言
心理的安全性の確保
部門上司
プロダクトの関係範囲
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Aチーム部屋 Bチーム部屋
+スクラムコーチ
+技術支援
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デンソーが特に力を入れている点(3/3)
• リソースの固定
• 人の入れ替えはしない
• 完成しているチームを分割しない
• マルチタスクをさせない
• 兼務は絶対にやってはいけない
• 間接業務は必要最低限に抑える
• やる必要があるか・やらない方法を常に考える
• 議事録は誰のためのもの?
• 仕様書は今作るべき?
• 設計書は必要?
• プロジェクト管理ツールは必要?デベロッパーの役に立ってるか? 残業時間ほぼ0のタイムカード
残業時間0へ
完成しているチームを二つに割るのはアンチパターン
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スクラム開発成功に向けて
1. 経営者・現場双方の理解
• 意思決定の速いフラットな組織
• ビジネスメンバ・開発メンバ混成
• 独立した開発ルーム
• 利害関係のないスクラムコーチの導入
• マルチタスクの除外
2. 場の構築
• 雑音が入らない環境
• 開発メンバ全員が同じ部屋
• 十分な広さとホワイトボード
3. 営業・事業部門の理解
• プロジェクトの進め方への理解
• 不必要なメンバの除外
4. 顧客の理解
• 成果物の定期的なレビュー
26
開発部隊A
開発リーダ
開発部隊B
開発リーダ
開発マネージャ
開発責任者
開発部副部長
開発部部長
企画室
役員
ダメな例
…
顧客
PO – DEV
SM
あるべき姿
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デンソーのアジャイル開発現場
新横浜アジャイル開発センター(2017年5月22日~)
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マイクロサービスアーキテクチャと、車両ドメイン知識の活用
スクラム開発を支える
コネクティッドIoTプラットフォーム
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デンソーの取り組み
デザイン思考
サービスデザイン
ゼロからイチ
を創る
Connected
IoT Platform+
車両ドメイン知識を
活かすコネクティッド
プラットフォーム
アジャイル開発
内製化+
作りながら考える
顧客と共に創る
スタートアップの楽しさと、大企業の安定の両立
Service Service
IoT platform
…
リファイメント
ユーザーストーリーマップ
・次回の開発候補を共有
スプリントプランニング
・ 開発内容の決定
・ 各タスクの明確化
・ 必要な時間の見積もり
・ 開発項目のコミットメント
スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有
(関係者からのフィードバック入手)
・ プロジェクト全体の方向性の共有
プロダクトバックログ
レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り
(良かった点/改善すべき点)
デイリースクラム
・ 毎日の進捗を共有
(問題有無の共有)
・アウトプットの明確化
・必要な技術調査の有無
実際の開発
(我々は1週間)
スプリントバックログ
軌道修正
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2つの開発チームと、マイクロサービスアーキテクチャ
プラットフォーム開発チーム アプリ開発チーム
アプリ開発チーム
アプリ開発チーム
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3つの差異化要因
1. 車両ドメイン知識
デンソー ならではの車輌特性モデルを活用
2. 先進OSS技術、クラウドサービスの取り入れ:
マイクロサービスアーキテクチャ、サービスメッシュ
3. 外部連携による強化
勝ち組パートナーとの連携により、内製化を加速
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1. 車両ドメイン知識: 運転挙動の記号化
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投影時のみ
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2. 先進OSS技術、クラウドサービスの取り入れ
技術開発主体が、SIer・ベンダからクラウドサービス提供者に移行
→ 技術動向を注視し、OSS、クラウドサービスを積極的に取り入れ
事業変革の
俊敏性、柔軟性
ネットワーク制御技術
分散システム技術
マイクロ
サービス
サービス
メッシュ
Active
network
MPLS/
GMPLS
SDN
Orchestrator
NFV
Mobile
agent
サーバ
仮想化
GRID
Webサービス
コンテナ
仮想化
SOA
Whitebox
M. Klein, “Lyft's Envoy: Experiences Operating a Large Service Mesh”, Usenix SRECON
Tacker
BPEL
EDI
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3. 外部連携による強化
• 元Google/元MSの及川卓也 技術顧問が就任
• 技術戦略、開発体制、開発手法の向上
• クリエーションラインと連携
• OSS、クラウド関連で高い技術力を備えるクリエーションラインに出資し、MaaS開発を加速
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最後に
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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
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We are hiring!
デザイン思考
サービスデザイン
ゼロからイチ
を創る
Connected
IoT Platform+
車両ドメイン知識を
活かすコネクティッド
プラットフォーム
アジャイル開発
内製化+
作りながら考える
顧客と共に創る
スタートアップの楽しさと、大企業の安定の両立
Service Service
IoT platform
…
リファイメント
ユーザーストーリーマップ
・次回の開発候補を共有
スプリントプランニング
・ 開発内容の決定
・ 各タスクの明確化
・ 必要な時間の見積もり
・ 開発項目のコミットメント
スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有
(関係者からのフィードバック入手)
・ プロジェクト全体の方向性の共有
プロダクトバックログ
レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り
(良かった点/改善すべき点)
デイリースクラム
・ 毎日の進捗を共有
(問題有無の共有)
・アウトプットの明確化
・必要な技術調査の有無
実際の開発
(我々は1週間)
スプリントバックログ
軌道修正
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DENSO A.I.
Tech Talk 2018
2018.03.01 @日本橋、デンソー東京支社
18:45~
参加申込(無料)
https://goo.gl/x4abhu
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Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development
© DENSO CORPORATION All RightsReserved.
デ
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ソ
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、
I
T
は
じ
め
る
っ
て
よ
。
積極採用中。
詳しくは、こちらから。
職場メンバーの声:
今までの開発手法にはもうもどれません。
新しい技術に触れ、自分が進化しました。
みんなで作ることがこんなに楽しいとは思っていませんでした。
問題を一人で抱え込まないでみんなで解決する方式に安心感を覚えました。
仕事中にお菓子を食べることが推奨されています。
毎日少ししづつ変えていき、日々良くなっていくのは気持ちがいい。
まだまだ成長できるってことをスクラムは体験させてくれます。
徹底的に無駄を省いているので、圧倒的に開発に集中できる。
技術選定から仕様検討まで開発者が入ることができる。
スキルマッチより人物マッチが重要。チームが大切。
ウォーターフォールには戻れない充実感。
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検索: デンソー 未来のモビリティ 採用 🔍
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  • 7. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 当社を取り巻く事業環境と今後の注力分野 自動車業界のパラダイム変化の中で、当社の第二の創業期と捉え、 すべての人が安心して共感できる社会づくりを目指す。 自動車業界の動向 社会の変化 7
  • 8. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. DENSO VISION IN FUTURE MOBILITY ERA Autonomous Driving Remote Maintenance Traffic Prediction Fleet Management Connected 8
  • 9. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デンソーの取り組み デザイン思考 サービスデザイン ゼロからイチ を創る Connected IoT Platform+ 車両ドメイン知識を 活かすコネクティッド プラットフォーム アジャイル開発 内製化+ 作りながら考える 顧客と共に創る スタートアップの楽しさと、大企業の安定の両立 Service Service IoT platform … リファイメント ユーザーストーリーマップ ・次回の開発候補を共有 スプリントプランニング ・ 開発内容の決定 ・ 各タスクの明確化 ・ 必要な時間の見積もり ・ 開発項目のコミットメント スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有 (関係者からのフィードバック入手) ・ プロジェクト全体の方向性の共有 プロダクトバックログ レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り (良かった点/改善すべき点) デイリースクラム ・ 毎日の進捗を共有 (問題有無の共有) ・アウトプットの明確化 ・必要な技術調査の有無 実際の開発 (我々は1週間) スプリントバックログ 軌道修正 9
  • 10. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 外部メディア 記事掲載 (攻めのIT/アジャイル開発) 取り組み開始後9か月弱であるが、日本におけるアジャイル開発事例として、 日経コンピュータ(雑誌)および各種Webメディアからの取材が多数あり。 10
  • 11. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デ ン ソ ー 、 I T は じ め る っ て よ 。 職場メンバーの声: • 今までの開発手法にはもうもどれません。 • 新しい技術に触れ、自分が進化しました。 • みんなで作ることがこんなに楽しいとは思っていませんでした。 • 問題を一人で抱え込まないでみんなで解決する方式に安心感を覚えました。 • 仕事中にお菓子を食べることが推奨されています。 • 毎日少ししづつ変えていき、日々良くなっていくのは気持ちがいい。 • まだまだ成長できるってことをスクラムは体験させてくれます。 • 徹底的に無駄を省いているので、圧倒的に開発に集中できる。 • 技術選定から仕様検討まで開発者が入ることができる。 • スキルマッチより人物マッチが重要。チームが大切。 • ウォーターフォールには戻れない充実感。 NEXT → デンソー流のアジャイル開発 11
  • 12. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デンソー流 = スクラムベストプラクティスに忠実 デンソー流のアジャイル開発 12
  • 13. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 話すこと・話さないこと 話すこと ・スクラム開発の概要 ・落とし穴 話さないこと ・スクラム開発の詳細 ・デンソーが開発しているサービス 吉羽龍太郎 @ryuzee 株式会社アトラクタ取締役CTO/アジャイルコーチ アジャイル開発/DevOps/クラウドのコンサルティング -> Ryuzee.comにてスクラム開発手法を公開 スクラムチームコーチ スクラムチームコンサルティング Jean-Baptiste Vasseur 株式会社CREATIONLINE/株式会社yamaneco アジャイルコーチ/DevOps/クラウドのコンサルティング 13 アジャイル開発を詳しく知りたい方はコチラ アジャイル開発立ち上げ支援
  • 14. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. アジャイルとウォーターフォールのゴール アジャイル開発チームのゴールは “市場(ユーザー)に受け入れられるビジネス” 14
  • 15. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. アジャイルとウォーターフォールどちらを採用? • 開発途中での「仕様や設計の変更がない」→ウォーターフォール • 開発途中での「仕様や設計の変更がある」→アジャイル 開発着手前に、 ①ユーザー価値/顧客ニーズの 全体像を洗い出し、 ②必要最低限な内容を突き詰め、 ③必要最低限なことから着手。 ・仕様を決めずに 「やれるところから」始める。 ・品質を犠牲にしている。 × よくある誤解 × • 開発当初に決めた仕様で製品化できていない ①開発した機能を捨てることが多い ②追加の仕様対応での問題が多い • 改善要求へのスピードが求められる ユーザー要求の変化、多様性 …最初から想定できない ウォーターフォールは スコープ固定でリソース調整 アジャイル開発は リソース固定でスコープ調整 結論:適材適所 アジャイル開発を導入で改善できる課題 リソースを固定できないなら アジャイル開発を導入しても失敗する 15
  • 16. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. スクラム開発とは アジャイル開発とは アジャイル開発の実現には ・変化に対応した意思決定 : スピードアップのための「責任と権限の明確化/一本化」 ・軌道修正可能な開発 : スピードアップのための「生産性の向上」 必要最低限の開発を実施し、顧客からのフィードバックをもとに追加開発内容を決定して開発する。 (「改善項目の早期発見、早期対策」を、何度も繰り返し行なう) 体系的に整理した実現手法 「スクラム開発」 <役割><環境> <プロセス> ・直近の内容のみ明確化 ・全員で一気に片づける ・開発内容の意思決定は1人 (但し、議論は全員で実施) ・開発者は同じ立場 (分担は決めない。) ・プロジェクトに集中 (完全専任化) ・徹底したムダの排除 (報告/管理は最低限) 16
  • 17. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. スクラム開発チーム デベロッパー (DEV): システム開発者・チームの中心 プロダクトオーナー (PO): ビジネス面での意思決定者 スクラムマスター (SM): チームの開発のプロセス管理者 Amazon ジェフ・ベゾスCEO氏 「2枚のピザ理論」 人員過多による弊害防止 7~8人を超えるとチームワークが破綻する 17
  • 18. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. スクラム開発の進め方~ ユーザーストーリーマッピング (ユーザーが必要なものの明確化) …提供価値 必要かも 最低限必要 MVP …必要機能 …構成要素 ホテルの予約サイトの例 予約をして 宿泊ができる 空き状況を 把握できる 申し込みが できる 予約サイトを 見つける 人数/部屋で 検索できる 希望を出す 結果が すぐにわかる 結果が 1日後にわかる 完了/NGの結 果を知る 支払が できる 現地支払を 明記 ホテルの 場所がわかる 住所がわかる 地図で 場所がわかる サイト内で 表示 メールで 通知 カード支払が できる 説明を見れる 写真を見れる 価格を 確認できる 人数/部屋で検 索できる 価格帯で 検索できる 条件を 提示できる 変更/キャンセルが できる 変更/キャンセルが できる(即時) 予約できる 部屋を知る 駅からの 経路がわかる 18 必要性が確定 したら開発 まずはここから 開発 デベロッパーも含めて みんなでマップを作る
  • 19. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. スクラム開発の進め方(開発アイテム) …提供価値 …必要機能 …構成要素 …必要最低限 プロダクトバックログ スプリントバックログ To Do Doing Done 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 週単位の内容を管理 優先順位を管理 (毎週修正) 必要かも 優先度が高い 今週実現すること 来週実現すること(仮) ホワイトボードで管理(見える化/一元管理を徹底) それ以降で 実現すること(仮) 曖昧さを無くし 明確な完了の定義 曖昧なまま (変更がある前提) 全体像の把握 ユーザーストーリーマップ ・ アイテムの実現に必要な 開発タスクの明確化 19 顧客が欲しい順序に並べる (高中低は×) 1週間分のバックログを開発メンバの開発 速度に応じて上から順にとる
  • 20. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. スクラム開発の進め方(プロセス) リファイメント ユーザーストーリーマップ ・次回の開発候補を共有 スプリントプランニング ・ 開発内容の決定 ・ 各タスクの明確化 ・ 必要な時間の見積もり ・ 開発項目のコミットメント スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有 (関係者からのフィードバック入手) ・ プロジェクト全体の方向性の共有 プロダクトバックログ レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り (良かった点/改善すべき点) デイリースクラム ・ 毎日の進捗を共有 (問題有無の共有) ・アウトプットの明確化 ・必要な技術調査の有無 実際の開発 (我々は1週間) スプリントバックログ PDCAを、小さく早く、何回も 軌道修正 20 開発に必要な情報は 全て確認しておく 挙がった改善点のうち優先度の高いものはすぐに実施 我々は1時間タスクで分割 → 詰まったら即相談できる体制
  • 21. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 開発スピードが10倍 • 内製化に伴なう業務効率化改善: x2 • スクラム開発による開発スピードの向上: x5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 開発速度 スプリント 従来:ビジネス判断→事業部判断→事業部で外部仕様→開発委託→基本設計→… 内製化:ビジネス判断→事業部とスクラム開発センターでSPRINT開始 10週間における開発速度の向上率 実データ類似 21
  • 22. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 日本はアジャイル開発後進国 アジャイルという言葉は浸透、しかし日本の導入率は低い 22
  • 23. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デンソーが特に力を入れている点(1/3) • 役割と責務の明確化 デベロッパー (DEV): システム開発者・チームの中心 プロダクトオーナー (PO): ビジネス面での意思決定者 スクラムマスター (SM): チームの開発のプロセス管理者 やること やらないこと PO 開発の洗い出し 優先順位付け スコープの見直し 開発方法・開発工数 見積もりへの口出し SM 開発の障害を除去 PO/DEVの兼務 DEV 開発方法の決定 開発工数見積もり 開発の優先順位付け 1. 開発者たちの開発すべきものに対する理解向上 2. 開発スケジュール見積もりの正確性向上 3. 開発スコープの容易な見直し POは営業や他事業部、顧客が担当 なんとなくと上司が担当するのは× 23
  • 24. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デンソーが特に力を入れている点(2/3) • 不必要に人を関わらせない  外部との関わりはPOとSM  管理者やマネージャと呼ばれる人は 絶対にいてはダメ  利害関係のない第三者のコーチの助言 心理的安全性の確保 部門上司 プロダクトの関係範囲 24 Aチーム部屋 Bチーム部屋 +スクラムコーチ +技術支援
  • 25. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デンソーが特に力を入れている点(3/3) • リソースの固定 • 人の入れ替えはしない • 完成しているチームを分割しない • マルチタスクをさせない • 兼務は絶対にやってはいけない • 間接業務は必要最低限に抑える • やる必要があるか・やらない方法を常に考える • 議事録は誰のためのもの? • 仕様書は今作るべき? • 設計書は必要? • プロジェクト管理ツールは必要?デベロッパーの役に立ってるか? 残業時間ほぼ0のタイムカード 残業時間0へ 完成しているチームを二つに割るのはアンチパターン 25
  • 26. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. スクラム開発成功に向けて 1. 経営者・現場双方の理解 • 意思決定の速いフラットな組織 • ビジネスメンバ・開発メンバ混成 • 独立した開発ルーム • 利害関係のないスクラムコーチの導入 • マルチタスクの除外 2. 場の構築 • 雑音が入らない環境 • 開発メンバ全員が同じ部屋 • 十分な広さとホワイトボード 3. 営業・事業部門の理解 • プロジェクトの進め方への理解 • 不必要なメンバの除外 4. 顧客の理解 • 成果物の定期的なレビュー 26 開発部隊A 開発リーダ 開発部隊B 開発リーダ 開発マネージャ 開発責任者 開発部副部長 開発部部長 企画室 役員 ダメな例 … 顧客 PO – DEV SM あるべき姿
  • 27. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デンソーのアジャイル開発現場 新横浜アジャイル開発センター(2017年5月22日~) 27
  • 28. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. マイクロサービスアーキテクチャと、車両ドメイン知識の活用 スクラム開発を支える コネクティッドIoTプラットフォーム 28
  • 29. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デンソーの取り組み デザイン思考 サービスデザイン ゼロからイチ を創る Connected IoT Platform+ 車両ドメイン知識を 活かすコネクティッド プラットフォーム アジャイル開発 内製化+ 作りながら考える 顧客と共に創る スタートアップの楽しさと、大企業の安定の両立 Service Service IoT platform … リファイメント ユーザーストーリーマップ ・次回の開発候補を共有 スプリントプランニング ・ 開発内容の決定 ・ 各タスクの明確化 ・ 必要な時間の見積もり ・ 開発項目のコミットメント スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有 (関係者からのフィードバック入手) ・ プロジェクト全体の方向性の共有 プロダクトバックログ レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り (良かった点/改善すべき点) デイリースクラム ・ 毎日の進捗を共有 (問題有無の共有) ・アウトプットの明確化 ・必要な技術調査の有無 実際の開発 (我々は1週間) スプリントバックログ 軌道修正 29
  • 30. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 2つの開発チームと、マイクロサービスアーキテクチャ プラットフォーム開発チーム アプリ開発チーム アプリ開発チーム アプリ開発チーム 30
  • 31. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 3つの差異化要因 1. 車両ドメイン知識 デンソー ならではの車輌特性モデルを活用 2. 先進OSS技術、クラウドサービスの取り入れ: マイクロサービスアーキテクチャ、サービスメッシュ 3. 外部連携による強化 勝ち組パートナーとの連携により、内製化を加速 31
  • 32. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 1. 車両ドメイン知識: 運転挙動の記号化 32 投影時のみ
  • 33. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 2. 先進OSS技術、クラウドサービスの取り入れ 技術開発主体が、SIer・ベンダからクラウドサービス提供者に移行 → 技術動向を注視し、OSS、クラウドサービスを積極的に取り入れ 事業変革の 俊敏性、柔軟性 ネットワーク制御技術 分散システム技術 マイクロ サービス サービス メッシュ Active network MPLS/ GMPLS SDN Orchestrator NFV Mobile agent サーバ 仮想化 GRID Webサービス コンテナ 仮想化 SOA Whitebox M. Klein, “Lyft's Envoy: Experiences Operating a Large Service Mesh”, Usenix SRECON Tacker BPEL EDI 33
  • 34. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 3. 外部連携による強化 • 元Google/元MSの及川卓也 技術顧問が就任 • 技術戦略、開発体制、開発手法の向上 • クリエーションラインと連携 • OSS、クラウド関連で高い技術力を備えるクリエーションラインに出資し、MaaS開発を加速 34
  • 35. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. 最後に 35
  • 36. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. We are hiring! デザイン思考 サービスデザイン ゼロからイチ を創る Connected IoT Platform+ 車両ドメイン知識を 活かすコネクティッド プラットフォーム アジャイル開発 内製化+ 作りながら考える 顧客と共に創る スタートアップの楽しさと、大企業の安定の両立 Service Service IoT platform … リファイメント ユーザーストーリーマップ ・次回の開発候補を共有 スプリントプランニング ・ 開発内容の決定 ・ 各タスクの明確化 ・ 必要な時間の見積もり ・ 開発項目のコミットメント スプリントレビュー ・ 開発内容(成果)の共有 (関係者からのフィードバック入手) ・ プロジェクト全体の方向性の共有 プロダクトバックログ レトロスペクティブ ・ スプリント内の活動の振り返り (良かった点/改善すべき点) デイリースクラム ・ 毎日の進捗を共有 (問題有無の共有) ・アウトプットの明確化 ・必要な技術調査の有無 実際の開発 (我々は1週間) スプリントバックログ 軌道修正 36
  • 37. DENSO A.I. Tech Talk 2018 2018.03.01 @日本橋、デンソー東京支社 18:45~ 参加申込(無料) https://goo.gl/x4abhu
  • 38. /40 Developers Summit, Feb. 16th 2018 / Seiichi Koizumi / Digital Innovation, Engineering Research & Development © DENSO CORPORATION All RightsReserved. デ ン ソ ー 、 I T は じ め る っ て よ 。 積極採用中。 詳しくは、こちらから。 職場メンバーの声: 今までの開発手法にはもうもどれません。 新しい技術に触れ、自分が進化しました。 みんなで作ることがこんなに楽しいとは思っていませんでした。 問題を一人で抱え込まないでみんなで解決する方式に安心感を覚えました。 仕事中にお菓子を食べることが推奨されています。 毎日少ししづつ変えていき、日々良くなっていくのは気持ちがいい。 まだまだ成長できるってことをスクラムは体験させてくれます。 徹底的に無駄を省いているので、圧倒的に開発に集中できる。 技術選定から仕様検討まで開発者が入ることができる。 スキルマッチより人物マッチが重要。チームが大切。 ウォーターフォールには戻れない充実感。 38 検索: デンソー 未来のモビリティ 採用 🔍