将棋界で女性初の棋士を目指す里見香奈女流王位(30)=女流五冠=の棋士編入試験5番勝負の第3局が13日、大阪市の関西将棋会館で指され、後手番の里見女流王位は103手までで試験官の狩山幹生四段(20)に敗れた。新人棋士5人と対戦する同試験は里見女流王位の3連敗となり、不合格が決まった。
後のない大一番、里見女流王位は得意の中飛車戦法に命運を託したが、中盤で決戦策を逃してペースを握られた。最終盤、手の施しようがなくなった盤面をしばらく無念そうに見つめた後、「負けました」と駒台に手を置いた。
終局後、里見女流王位は「踏み込んでいく順があったと思うが…。迷いながらの指し手になってしまった」と悔やんだ。不合格の結果については「今の自分の実力。また勉強して頑張りたい」と語った。
将棋界は棋士と女流棋士の2つのプロ制度がある。棋士になるには養成機関「奨励会」を突破するか、編入試験に合格する必要があるが、これまで達成した女性はいない。里見女流王位は5月、女流棋士枠で参加した公式戦の直近の成績を10勝4敗とし、女性として初めて受験資格を得た。しかし女流タイトル戦で過密日程が続いたこともあり、試験...
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