家電製品の値上げが止まらない 生産拠点の海外移転が円安で裏目に 冬商戦は厳しい見通し

2022年10月22日 06時00分 有料会員限定記事
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 21日に発表された9月の全国消費者物価指数は前年同月比3.0%の上昇(生鮮食品を除く)だった。このうち家電など「家庭用耐久財」は同11.3%上昇と1975年3月以来の高い伸び率となった。原油高による原料費などの上昇に加え、電機産業は、過去の円高などを教訓に海外移転を進め、製品の多くが輸入品となっている特有の事情がある。輸送や生産のコストなどは円安の影響を受けやすく、消費者を直撃している。(大島宏一郎)

◆エアコンの価格は特に上昇幅が大きい

 「この20年間なかったことだ」。ある電機メーカーの関係者は、各社による値上げが相次ぐ現状についてこう打ち明けた。
 家電の値上げは、パナソニックが8月から3カ月連続で実施。海外で調達する原材料の価格が円安で膨らんだとして、11月も洗濯機や電子レンジの出荷価格を引き上げる。日立グローバルライフソリューションズは、本年度中に冷蔵庫や洗濯機の出荷価格を引き上げ。三菱電機もエアコンの値上げを検討する。
 国内メーカーが値上げに踏み切らざるを得なくなった背景には、20年以上にわたって進めてきた海外への生産拠点の移転がある。日本電機工業会の資料によると、洗濯機の「海外生産比率(生産量のうち海外生産が占める割合)」は2000年度には40...

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