ドジャース入団が決まったロッテ・佐々木朗希投手(23)に地元・岩手から〝自立の勧め〟が説かれている。

 17日(日本時間18日)に佐々木が自身のインスタグラムで「ロサンゼルスドジャースとマイナー契約を結ばせていただくことになりました」と発表し、今オフに最も注目されていた〝マイナーリーガー〟の所属先が決定。MLB公式サイトもX(旧ツイッター)を更新し、佐々木が第5回WBCで侍ジャパンの一員として優勝を飾った直後の2023年3月25日にインスタグラムにアップした投稿を引用しながら「ショウヘイ・オオタニ ロウキ・ササキ またチームメートに」とつづった。

 当時の佐々木の投稿には「スーパースターの皆さんとまた一緒に野球できるように頑張ります」とつづられており、その夢が2年後に実現する形となった。

 他のMLB29球団の追随を許さない、豪華絢爛なドジャースの先発ローテーションには米メディアの間で賛否が渦巻く。佐々木の地元・岩手でも同郷の英雄・大谷翔平投手(30)との合体を喜ぶ声とともに「朗希はそろそろ自立をしなければいけない」という叱咤(しった)も多く飛び交っている。

 大船渡高時代から佐々木を知る岩手アマチュア球界の関係者は「正直、県内では(菊池)雄星、大谷、(佐々木)麟太郎の花巻東の3人衆に比べて朗希はみんながもろ手を挙げて応援している選手ではない。それぞれが独自路線、道なき道を切り開いている花巻東トリオと比較すると、朗希にはどこか強い意思が感じられない。常に裏で誰かに操られているような気配を感じる」と指摘。県内野球ファンの中でも〝微妙な立ち位置〟にいる佐々木の物足りなさに言及する。

 その上で「とにかく朗希は結果を出し続けるしかない。そして、今後は自らの口で自分の考えをもっと積極的に発信してほしい。もっと自立した大人になるために」と続け、辛口なエールも送った。

 二刀流で世界を席けんするドジャースのスーパースター・大谷、MLBで4球団を渡り歩き今や3年6300万ドル(約98億5300万円)もの契約を結ぶ菊池雄星投手(33=エンゼルス)、そしてスタンフォード大学進学で独自路線と唯一無二の道を歩む佐々木麟太郎内野手(19)。同じ岩手出身で花巻東OBの3人は建学の理念である「花巻から世界へ」をまさに体現している。

 同郷の3人に負けず最初は大谷や山本といったチームメートの手を借りながら、いずれは自立し世界にまた違った〝IWATE〟をアピールしてほしいという思いからの叱咤激励。地元・岩手の関係者たちは佐々木が現在の逆風をはね返し、後々にMLBで絶大なインパクトを残すことを切に願っている。