ロシアのプーチン大統領は、2025年に国際音楽コンクール「インタービジョン」を開催する大統領令に署名した。ロシアと友好的な25か国が参加するとみられている。ロシア紙「コメルサント」が5日、報じた。

 インタービジョンは、毎年恒例の欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン」に対抗する〝反西側歌唱コンテスト〟となる。ロシアはウクライナ侵攻前、1994年から2021年までユーロビジョンに参加していた。2022年のウクライナ侵攻以降、ロシアはユーロビジョンへの参加が禁止されているため、独自に〝プーチン版紅白歌合戦〟を開催する。

 インタービジョンは、1965年から1968年、その後1977年から1980年にかけてロシアで開催されていたが、失敗に終わった。しかし、プーチン氏が復活命令を出したため、今年、復活する。9月にモスクワで開催される予定だ。

 大統領令では、ドミトリー・チェルニシェンコ副首相が率いる大会組織委員会と、セルゲイ・キリエンコ大統領府第一副長官が率いる監査委員会の設立について言及されている。

 参加国の条件については何も記されていない。大統領は、このコンテストの目的を「国際的な文化・人道的協力のさらなる発展」と定義した。理論的には、非友好国の代表者でさえ参加できることを意味している。

 現実的には、国際会議BRICSに加盟しているブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、イラン、エジプト、アラブ首長国連邦、エチオピア、インドネシアの10か国。それに加え、ベラルーシ、アルメニア、北朝鮮、ベネズエラなど計25か国ほどが参加する可能性がありそうだ。