写真:泉 よしか
地図を見る昨今は海外での人気の高まりを受けて、ますます穴場の宿泊施設を見つけにくい京都。もし何度目かの京都観光なら、交通の便よりも雰囲気やお風呂、美味しい食事といった付加価値を重視したい方もいらっしゃるのでは。
そんなツウなリピーターたちが注目しているエリアがあります。場所は亀岡の湯の花温泉。
京都駅からJR嵯峨野線と送迎バスで40分。写真の渡月橋で知られる嵐山エリアなら30分程度の距離なんですよ。
京都のガイドブックを見ると、市内中心部の観光名所や宿泊施設のほか、大原、貴船・鞍馬、場合によっては比叡山方面まで大きく紹介しているものが多いのですが、意外と湯の花温泉は載っていません。ここは京都市と亀岡市の境をまたぐことから、交通の便の割にあまり知られていないのですね。
写真:泉 よしか
地図を見る湯の花温泉の「すみや亀峰菴」は保津川の支流沿いに建つ和風旅館。観光客であふれる京都の喧騒も、この辺りまで来ると嘘のように静かです。門は茅葺屋根。玄関脇には昔、この地方で寒天を炊く時に使われていた大きな釜が飾られており、どこか鄙びた雰囲気も。
館内は一言でいうと「きれいめ和モダン」。隅々まで神経が行き届いた清掃と、働いている方たちの温かい対応が感じられる宿です。
写真:泉 よしか
地図を見るチェックインはロビーではなく、徒然文庫というライブラリーで。手続きを待つ間、美味しいお茶とともに地元丹波の黒豆がいただけますので、上品な甘さに思わず口元もほころんでしまいます。
このお部屋は背面の壁一面が本棚になっているだけでなく、暖炉やピアノが置かれていて寛ぎの場としても使えます。ここでピアノを使ったコンサートやワインイベントなどが開かれることもあるんですよ。
すみや亀峰菴で最も人気の高い客室といえば、お部屋に露天風呂の付いた「山のテラス」(写真)。山のテラスの詳細に関しては別記事で詳しく紹介しているので、ぜひ文末の関連MEMOをご覧ください。
また、さらにグレードアップを希望するなら「亀峰菴」のお部屋をオススメ。ひとつひとつデザインの異なる7室があり、高級感もたっぷりです。
写真:泉 よしか
地図を見る一方こちらはスタンダードタイプの「山の菴」の和室。落ち着いたお部屋ながら掘り炬燵がアクセントに。ぜひこの炬燵で湯のみを手にほっこりしちゃいましょう。
各客室には日本茶のティーバッグだけでなく、レモングラスや黒豆×ラベンダーなど、ひと工夫あるハーブティーの茶葉とポットが用意されているのも、女性には心くすぐられる嬉しいポイントです。
写真:泉 よしか
地図を見るすみや亀峰菴の特色として、オーストリアワインに拘っているということがあげられます。食事内容は基本的に和食ですから、何故ワインなのか、そして何故オーストリアなのか、ちょっと気になりますよね。
昭和39年にオーストリアのクニッテルフェルト市と姉妹都市となった亀岡市は、「2020年東京オリンピック・パラリンピック」でもオーストリアのホストタウンに決定しています。そんなオーストリアに縁のある亀岡市の温泉旅館だからこそ、すみや亀峰菴ではオーストリアワインに注目し、もう20年以上お客様に提供し続けているのです。
でも本当の理由は、オーストリアワインがとても和食に合うからだと気付いてしまったからかもしれません。本当かしら?と思う方は、ぜひすみや亀峰菴でオーストリアワインと和食のマリアージュを体験してみてください。
写真:泉 よしか
地図を見るでもオーストリアワインは飲んだことがないし、どれが美味しいのかわからないという方も多いと思います。各客室にワインリストが置いてありますので、夕食前に気になるワインを調べておくこともできますよ。
また、食事の際に好みと予算を伝えたうえで、お勧めを聞いてみてはいかがでしょう。オーストリアワインに精通したソムリエが、その日のメニューにぴったりの一本をセレクトしてくれることでしょう。手の届くお値段から美味しいものが飲めるのも、オーストリアワインの嬉しいところ。
すみや亀峰菴の夕食のポイントは、季節感。京野菜と一般に呼ばれる野菜が、実は多くが亀岡産であることはご存知でしょうか。もともと亀岡市を含む丹波地方は美味しい食材の宝庫。亀峰菴のお料理は、これら地元の旬の食材をふんだんに使っています。
微炭酸を感じるようなすっきりとした飲み口のワインや、花のようにふくよかなワイン、肉料理にぴったりの程よい渋みのワインなど、ぜひこだわりのオーストリアワインとあわせて和食を楽しんでみてください。今まで知らなかった世界に驚かれることと思います。
写真:泉 よしか
地図を見るすみや亀峰菴の温泉も紹介したいと思います。女湯の露天風呂には広々とした岩風呂の他に、一人分サイズの樽風呂が二つ。この樽は樹齢千年の桜の古木をくりぬいて作られたもので、今ではもう手に入らない貴重なものです。春ならば、竹塀の上から雪崩れるように白梅が咲き誇るさまが見えるでしょう。ほんのりと梅の香りと、それに誘われてきた小鳥の姿も。
女湯の梅に遅れて男湯では枝垂桜が楽しめます。なんとも風流なお風呂ではないでしょうか。
写真:泉 よしか
地図を見る大浴場のほかに、「山の隠れ湯」と名付けられた貸切露天風呂があります。宿泊棟から少し離れているので、他の人に邪魔されない自由と開放感が感じられるお風呂です。カップルだけでなく、家族で使っても窮屈どころか勿体ないぐらいに広く感じるほどです。こちらの貸切露天風呂は、海外からのお客さんにも大好評なんですよ!
湯の花温泉のお湯は単純弱放射能温泉で、少しきしつく肌触りがあり、これが湯上りにすべすべに変わります。よく温まるお湯で、お部屋までの帰り道はぽっかぽか。京都の近くにこんなに本格的な温泉があることを知らなかった人も多いのではないでしょうか。
写真:泉 よしか
地図を見る朝ご飯が美味しい宿だと、得したなぁと思いませんか。すみや亀峰菴の朝食は、まさにそれ。ダイニングは川に面していて、新緑の季節や紅葉の季節には窓の景色が一幅の絵のよう。
写真:泉 よしか
地図を見るメインのおかずは運んできてくれますが、小皿のおばんざいはビュッフェ式。好きなものをちょっとずつ選ぶのも楽しみ。カラフルな小皿は地元の窯元にオーダーメイドしたもの。こんにゃくの炊いたん、湯豆腐、自分でサッと炙った海苔などもお好きなだけ。
写真:泉 よしか
地図を見るすみや亀峰菴のダイニングには「おくどさん」があります。おくどさんとは、竈(くど・かまど)の京都風の呼び名。蓋を開けるとふわぁっと湯気が上がってなんとも美味しそう!並んだ釜の中には、炊き立てのご飯、蒸し野菜、ちまきなどが。
このおくどさんで炊いたご飯が本っ当に美味しいんですよ。米粒がつやつやして一粒ずつ立っているだけでなく、噛むと自然な甘みがじんわりと。丹波黒豆のもろみ味噌や、卓上で温める朴葉味噌もありますが、まずは何もつけずにご飯だけで召し上がってください。小食な人でも思わずもう一杯おかわりしたくなりますよ。
京都の観光旅行を計画するとき、宿泊場所に悩む方も多いと思います。そんな時、例えガイドブックには載っていなくても、京都から近いのに亀岡に穴場の湯の花温泉があることを、ぜひ覚えておいてください。
湯の花温泉のすみや亀峰菴なら、快適なお部屋と美味しい食事とオーストリアワインが楽しめます。もちろん温泉も。
嵐山と亀岡を結ぶ交通はJR嵯峨野線を使えばすぐですが、行きは嵯峨野トロッコ列車、帰りは保津川下りを利用して、観光しながら移動する方法もお勧めです。なお、JR亀岡駅からすみや亀峰菴までは送迎バス(予約制)が運行しています。
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(2025/2/5更新)
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