『君の名は。』『天気の子』の新海誠監督の最新作で、2022年に公開され大ヒットした『すずめの戸締まり』。主人公・鈴芽(すずめ)が日本を縦断するロードムービーです。
映画に登場する舞台のモデルとなったスポットは、九州をはじめ日本各地に多数点在!明石海峡大橋や新神戸駅など実在するスポットもあるんですよ。今回は『すずめの戸締まり』のモデルとなった場所、聖地となっている観光スポットを紹介していきます。
物語はすずめが住む九州の小さな町、門波町から始まります。劇中に登場するスマートフォンの画像などからここではないか、と推測されているのが宮崎県・日南市。
堀切峠やサンメッセ日南のモアイ像など絶景スポットが多数あり、日南海岸沿いにヤシの木が揺れる様子は南国ムードいっぱい。九州の小京都とも言われる風光明媚な町並みが残る飫肥城下町や日向灘の断崖に面して建つ鵜戸神宮など、さまざまな見どころがあります。
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すずめが扉を探している草太と出会った通学路に映る港は、日南市の油津港がモデルのひとつだといわれています。
油津は港を中心にした港町で、江戸時代に開削された堀川運河やそこにかかる堀川橋は町のシンボル。油津赤レンガ館や杉村金物本店など昭和の面影を残す町並みが残っています。
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熊本・水俣の奥座敷「湯の鶴温泉」は昭和レトロの聖地by 羽田 さえ
地図を見るすずめが草太を追いかけて迷い込んだのは、温泉街の廃墟「門波リゾート」。実在する複数の温泉街がモデルになったと言われています。まずは川沿いにレトロな建物が立ち並ぶシーン。熊本県・水俣の山間にある湯の鶴温泉の雰囲気によく似ています。
湯の鶴温泉は開湯約700年の歴史ある温泉。狭い道路沿いには古い民家や個人商店、小さな旅館が建ち並び、古き良き湯治場の雰囲気をそのまま残しています。立ち寄り湯もあるので、気軽に温泉を楽しめますよ。
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杖立川に無数の鯉のぼりが泳ぐ!阿蘇郡小国町「杖立温泉」by 肥後 球磨門
地図を見る熊本県と大分県の県境にある杖立温泉。弘法大師が杖を立てたその杖から葉が生えてきたことからその名前が付いたと言われる、開湯1800年の歴史ある温泉です。
昭和のはじめは「九州の奥座敷」として賑わいを見せていましたが、今は廃業した施設などがちらほら残ることから、ここも温泉街の廃墟にモデルになったのではないかと噂されています。
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駅チカ観光名所!大分・天ヶ瀬の「桜滝」と「駅前温泉」by 小野 和伸
地図を見る温泉の廃墟に登場する橋から見る風景は、大分県の天ヶ瀬温泉に似ていると言われています。
玖珠川沿いには宿泊施設が建ち並び、開放的すぎるロケーションの共同浴場「駅前温泉」や、豊富な水量と繊細な美しさで見る者を魅了する「桜滝」が見どころ。ロケ地めぐりと一緒に、温泉通に根強い人気を誇る自慢の温泉も堪能しましょう。
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赤ちょうちんや石畳が印象的な街並みのモデルと噂されているのが、大分県の湯平温泉。江戸時代から湯治場として栄え、昔ながらの情緒を残す湯平温泉。花合野(かごの)川沿いには5つの共同浴場があり、浴衣と下駄でカラコロ湯巡りを楽しめます。 この写真の記事を見る ≫
九州唯一の扇型機関庫が残る大分県玖珠町「豊後森機関庫公園」by 肥後 球磨門
地図を見るすずめが最初の戸締まりをした場所で、キービジュアルやポスターの背景にも登場する印象的な場所は、大分県の旧豊後森機関庫がモデルといわれています。
九州で現存する唯一の扇型機関庫で、機関車を導くための転車台とともに国の有形文化財と近代化産業遺産に登録。最寄りのJR豊後森駅には観光列車「ゆふいんの森」が停車するので、電車の旅の途中で立ち寄るのもおすすめです。
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謎の猫・ダイジンを追うため、椅子の姿に変えられてしまった草太とすずめの旅が始まります。四国に渡るため、彼らがフェリーに乗り込んだ港は、大分県の佐賀関港がモデルではないかといわれています。
またフェリーは劇中のデザイン等から、実在する九四オレンジフェリーがモデルになったようです。なお実際の日南市にフェリーの港はないのでご注意を!
フェリーに乗ってたどり着いたのは、愛媛県の八幡浜港。映画や上記の写真に写っているターミナルは、現在老朽化によって取り壊されています。現在は新ターミナルが営業中。海を見ながら食事ができるカフェ、海に沈む夕陽や行き交うフェリーを眺めるのにぴったりな展望デッキを備えています。
駅員の帽子をかぶったダイジンが目撃された駅のモデルは、JR予讃線の伊予大洲駅。大洲市は伊予の小京都と呼ばれていて、大洲城や臥龍山荘など今も歴史ある建物が残っています。国内最古のバスキュール(跳ね上げ)式道路橋・長浜大橋は、通称“赤橋”と呼ばれる町のシンボル。6月には日本三大鵜飼のひとつ“大洲のうかい”も行われます。
ダイジンを追いかけるため、すずめたちが列車に乗り込んだのがJR予讃線の八幡浜駅。観光列車「伊予灘ものがたり」の停車駅でもあります。
伊予灘ものがたりは、レトロモダンな車内でいただく美味しいグルメと美しい車窓風景、さらに特に沿線の方たちが手を振ってくれるおもてなしが大人気。ロケ地巡りと一緒に、ワンランク上の観光列車に乗ってみませんか?
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松山に向かう道中に見えたお城は、肱川の河畔にそびえる大洲城。天守は明治時代に一度解体されたものの、明治時代に撮影された写真や江戸時代の木組み模型などの資料をもとに2004年に復元されました。台所櫓、高欄櫓など江戸時代から残る4つの櫓は、国の重要文化財に登録されています。 この写真の記事を見る ≫
世界三大潮流鳴門海峡に架かる徳島「大鳴門橋」から渦潮見学by 肥後 球磨門
地図を見る明石海峡大橋を渡るダイジンの姿をテレビで見かけたすずめたちが目指したのは神戸。松山から神戸に向かうルミさんに乗せてもらい、大鳴門橋を通って淡路島に向かいます。
鳴門市と淡路島の間にある鳴門海峡にかかる大鳴門橋は、徒歩で渡ることも可能。完成当時は日本一といわれたエスカレーターを利用した展望台や、大鳴門橋架橋記念館エディの展望所からは、海峡の上にまっすぐのびる吊り橋を眺めることができます。
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海上47mの世界も!神戸「舞子公園」で明石海峡大橋を楽しもうby 麻田 ユウミ
地図を見る淡路島から神戸へ向かう途中に通るのが明石海峡大橋。全長3911m、世界で1番長いつり橋としてギネスにも認定されたこともあるつり橋です(2022年3月にトルコのチャナッカレ1915橋が開通し、世界で2番目に)。
海上47mの位置に設けられた回遊式遊歩道「舞子海上プロムナード」からは、橋や景色を色々な角度から見ることができますよ。
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倉敷「鷲羽山ハイランド」絶叫スポットで愛を叫ぶ!by 凜風 杏花
地図を見る神戸に現れたミミズを追ってすずめたちが向かったのは廃墟となった遊園地。住宅街を抜けて遊園地を目指す途中の坂道は、遠くに観覧車が見えることから、ブラジリアンパーク 鷲羽山ハイランドに向かう坂道ではないかといわれています。
鷲羽山ハイランドは昔ながらののんびりとした雰囲気の遊園地で、すべてのアトラクションが乗り放題。ゲームコーナーやカフェ、ふれあい動物園、夏にはスライダープール、と何でもアリで一年中楽しめる遊園地です。特に本場ブラジルのサンバショーは必見!
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すずめたちがたどり着いた廃墟の遊園地・神戸ゆめの国のモデルは、観覧車やジェットコースターの位置などから神戸おとぎの国とされています。
道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク大沢にある遊園地で、入園料はなんと無料。各アトラクションはチケット制で200円〜400円ほどと、気軽に遊べる価格帯が嬉しいですね。また神戸フルーツフラワーパーク大沢では例年11月中旬から2月下旬まで、きらびやかな神戸イルミナージュが開催されています。
夜の遊園地のシーンで映る夜景は、六甲山の天覧台から望む六甲アイランド方面の景色とされています。眼下の神戸から大阪平野、さらには関西国際空港まで夜景が広がる様子はまさに絶景!天気がよければ、淡路島の明かりを見られることもありますよ。
天覧台のすぐ下が六甲ケーブルの駅なのでアクセス抜群。六甲山でメジャーな夜景スポットのひとつです。
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ルミさんと別れ、東京へ向かうすずめたちが新幹線に乗り込んだのがJR新神戸駅です。新幹線が停車する神戸の玄関口ですが、三宮など神戸の中心地からは少し離れているので、旅行計画の際はご注意を。
JR御茶ノ水駅周辺は草太が住んでいるアパートの最寄り駅という設定。草太の友人、芹澤朋也がオープンカーに乗り込むシーンや、おじいさんが入院している病院を訪れるシーンなどに度々登場します。
またすずめが橋の欄干からミミズが現れた川に向かって飛び込むシーン。この舞台はJR御茶ノ水駅近くにある聖橋と神田川だといわれています。 この写真の記事を見る ≫
芹澤朋也と叔母の環と一緒に宮城へ向かうすずめ。旅の途中で立ち寄ったレストランは道の駅 大谷海岸によく似ています。
道の駅 大谷海岸は、震災から10年目となる2021年3月にリニューアルオープン。気仙沼産の新鮮な海・山の幸を使った商品がグルメが満載です。映画にも登場したピーナッツクリームサンドは名物グルメもひとつ。大谷海岸のシンボル・マンボウのデザインをあしらった商品はおみやげにぴったりです。
劇中に登場するモデルとなった場所は、温泉地や遊園地、夜景スポットなどさまざま。聖地巡礼と一緒に観光も楽しんでくださいね!
なお今回紹介したスポットの多くは、地元の方々が生活をしている場所でもあります。訪れる際はマナーを守って聖地巡礼を楽しみましょう。
2022年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/1/28更新)
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